スケージュールの調整が上手くいかないときや、予定が狂ってしまっときによく使われる「都合が悪い・都合が合わない」という言葉、あなたは正しくビジネスで使用することができますか?今回はこの「都合が悪い」という意味の言葉の使い方や類語などをご紹介します。

「都合が悪い」と「都合が合わない」「都合がつかない」の違い

ビジネスシーンで頻繁に使われる言葉の一つとして「都合が悪い」があります。意味合い的にネガティブな表現なので使い方には注意しなければなりませんが、相手や状況によって敬語を使い分けることはとても難しいものです。

上手に使い分けているつもりでも、日本語の正確な使い方としては正しくないこともしばしばあります。今回はこの「都合が悪い」という意味の言葉を通して、敬語の正しい使い方について解説するのでチェックしてみてください。

まず「都合が悪い」と似た意味を持つ言葉として「都合が合わない」「都合がつかない」がありますね。どちらでもほとんど同じ意味なのですが、「都合が悪い」の方が相手によりネガティブな印象を与えます。

同僚や部下に対してなら問題ありませんが、上司や目上の人に使う場合は「都合が悪い」よりも、後者の「都合が合わない」「都合がつかない」という表現を使う方がベターと言えるでしょう。

「都合が悪い」には「危うい」「思わしくない」の意味も

「都合が悪い」という意味の言葉は特にビジネスシーンでは、双方の条件や予定が合わない場合に使われることが多いです。ではそもそも「都合が悪い」という言葉にはどういった意味があるのでしょうか。

辞書によると「条件が合わない。ある物事を実施するのに困難な事情があること。」とあります。また類語としては「危うい」「思わしくない」「具合が悪い」など、ややぶっきらぼうに感じられる言葉が多いようです。

このようにビジネスシーンでは頻出ワードであるからこそ、使い方には十分気をつけたいものです。これからご紹介する使い方などを参考に敬語を正しく使えるようにマスターしましょう。

「都合が悪い」の敬語表現

ここでは「都合が悪い」ことを取引相手や上司などの相手に伝えるための敬語表現についてみていきます。

ネガティブな意味の言葉なので、使う言葉だけでなく前後の文脈や、面と向かって口頭で伝える場合には表情や言い方などにも気を付けましょう。

自分の都合が悪い場合

まずは自分の都合が悪い場合に、それを相手の気分を害することなく伝える言い方です。

だいたいこの言葉を使うのは、相手から都合を尋ねられてそれに答える際に使うことがほとんどでしょう。都合が悪いということだけを伝えれば事足りるのであれば「都合が付けられない」という言い方で問題ありません。

しかし、その相手が大事な取引先の方だったり目上の人である場合、ただ「都合が悪い」ということを伝えるだけでは、相手からするとこちらが「都合を付けたくない」「都合を付ける必要がない」と考えていると捉えられ悪印象を与えてしまいかねません。

もしこちらの都合で相手の希望に沿うことができない場合は、代わりの日程や代替案をこちら側から提示することで、その後のコミュニケーションも円滑に進むでしょうし、相手にも好印象を与えることができます。

自分以外の人の都合が悪い場合

では自分以外の人、例えば自分の会社の部下や上司の都合が悪い場合は、他社の取引先にどのような表現をすればいいでしょうか。

社会人になってまずはじめに勘違いしがちなのは、あくまでも取引先やお客様が第一で、例え年上の上司であっても取引先の人やお客様の前では「さん」などは付けず、呼び捨てにするのが常識です。

そのため、こちら側の誰かの都合が悪いことをはっきりと伝えても差し支えない場合は「〇〇の都合がつかず」や「〇〇の都合が合わないため」という言い方をするといいでしょう。

またそれがチームなどの複数人で仕事をしている場合や、都合が悪いのが誰なのかを伝えたくない場合は「調整」という言葉を使って、「日程が調整ができません」という言い方をするのも一つの手でしょう。

正しい敬語を使えていたとしても、どちらにしても相手からの申し出に合わせることができないわけですから、口頭でもメールでも詫びの一言は必ず添えるようにしましょう。

「都合が悪い」は英語では何と言う?

最近はどんな職種でもインターネットを使って海外の人とやりとりをする機会が増えています。そんなときに覚えておくと便利なのが、「都合が悪い」の英語表現です。これには複数あって、以下が「都合が悪い」ということを相手に伝える際に使われる英語表現です。

・I can't make it.
・I have an appointment.
・I'm not available.

どれも単純な英文なので覚えやすいのではないでしょうか?微妙なニュアンスの違いはありますが、海外は日本ほど礼儀に煩くないので、どれか一つだけでも覚えておけばいざというときに役立ちます。