3.愛犬のための防災グッズ
一度、愛犬に必要な物を揃えてみましょう。「量が多すぎて運び切れない!」とならないように、優先順位をつけるのがオススメです。 薬や療法食など、災害時にすぐに入手するのが難しくなるもの、命や健康に関わるものは優先順位が高くなります。
- 愛犬に必要なもの
- 避難先で助かる便利アイテム
愛犬に必要なもの
いつも食べているフード
ドライフード…保管がしやすいメリットがあります。
ウェットフード…水が少ない時は水分補給にも役立ちます。
おやつ…慣れない環境では大好きなおやつで安心感を。飲料水
- 携帯用フードボウル(できるだけ軽いもの)
- ペットシーツ/トイレ砂
- 予備の首輪・ハーネス・リード
- ケージ・キャリー
- うちの子の写真(万が一迷子になってしまった時のために)
- 飼い主さんが明確にわかるもの(迷子札・鑑札・マイクロチップ)
避難先で助かる便利アイテム
- ビニール袋(密封袋もフードやおやつを入れるのに便利)
- ガムテープ(避難所でのダンボールハウス作りに)
- 油性ペン(ペットの名前や飼い主の情報を明示するのに油性ペンがあると便利)
- タオル・ふろしき
- 使い捨てカイロ
避難所での工夫例の1つ。ガムテープと油性ペンで、犬の名前と飼い主の居場所などを書いたダンボールの手作りハウス。
4.愛犬の防災は地域ぐるみで協力する
「公助」が動き始めるまでには時間がかかります。日頃から助け合えるコミュニティを作っておくことは、ものの備えをしておくことと同様に大切なことなのです。 たとえば、こんな「共助チーム」ができると、不在時にペットの様子を見に行ってもらえたり、避難生活でフードを分け合ったり、ペットを預かり合ったり、助け合いの輪が広がります。
・マンションや集合住宅の飼い主同士
・同犬種の同好会、別の地域の方との連携
・お散歩仲間
【自助】…公的機関の支援が届くまでの間、自分たちの力で現状を乗り切るために助け合うこと。
【共助】…飼い主同士や近隣住民と協力し合う。ご近所との助け合いや地域のコミュニティなどで、助け合いながら問題を解決すること。
【公助】…行政や獣医師会などの支援
5.万が一被災した時に覚えておきたいこと
愛犬は家族であり大切な存在ですが、避難所のような共同生活や、密接した仮設住宅では動物が苦手な人も。人と動物が一緒に暮らすには、苦手な人への「配慮」や「思いやり」も必要です。
- 愛犬との棲み分け
- 具合が悪くならないように必要なこと
愛犬との棲み分け
多くの人と共同生活を送らなければならない動物が苦手な人、アレルギーのある人には配慮が必要です。
● 「飼い主と動物」のエリアと、「動物と一緒にいられない人」とのエリアを分ける。
● 人と動物との居場所を分ける。
※「棲み分け」…アナイスでは避難所で生活する上で、人や動物とが居場所を分けることを「棲み分け」(アナイス環境部会・金巻とも子 発表論文より)と表します。
具合が悪くならないように必要なこと
避難所のような共同生活の場では、普段一緒に暮らしていない動物と、いかにうまく暮らしていくかも大きな課題です。まず、できることとしては、動物と人の暮らしの動線をわけること。
例えば、避難所への入口で動物と人の出入り口を分け、避難所内の動線が交差しない等の工夫が必要です。
上の写真は福島県三春町の仮設住宅の犬舎です。犬の鳴き声が問題になったことから、ボランティアと飼い主が協力し、住居から少し離れた場所に犬舎を作り棲み分けを行いました。壁面には地元高校の美術部の生徒たちが応援メッセージをペイントしました。
6.まとめ
災害時の備えといえば避難グッズの準備ばかりに捉われがちですが、共助の仕組みを作ることのほうは物の備えよりも大切になります。周りと助け合える関係を作っておくことは、避難グッズを完璧にしておくことよりも心強いことでしょう。私たちが愛する動物たちと人とが「共助」が実現できる関係を目指して取り組んでいくことが、私たち飼い主の防災時の心がまえの重要な指針となります。
提供・犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)
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