3.犬にハウスを教える手順

【ドッグトレーナー監修】犬のハウスのしつけ方は?効果的な練習方法とコツを解説
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

■ステップ1:ハウスが置いてあることに慣れさせる

まずはケージやキャリーなどが家の中に置いてあることに慣れさせ、そこに自由に出入りすることができる環境を作りましょう。
ハウスは犬にとって落ち着く場所となるので、飼い主さんの姿が見えやすく、安心して過ごせる場所に置きます。

~コツ・ポイント~

  • 体のサイズよりも大きすぎるハウスは、犬にとってはかえって不安になるもの。ちょうど体と同じくらいの大きさで、横になった時に足がつかえず、立った時に天井に頭がぶつからない程度のハウスを選びましょう。
  • 設置する場所を決めたら移動させたり片づけたりはせず、「いつでも出入りができるところ」という安心感を持たせましょう。

■ステップ2:おやつで誘導

愛犬の好きなおやつをごほうびとして、ハウスの中に入る練習をします。
はじめのうちはハウスの中でも手前におやつを置き、少しずつ奥の方へ入れていきます。そうすることによって、「ハウスの中にはお楽しみが待っている」という認識になっていきます。

~コツ・ポイント~

  • 嫌がる犬を無理にハウスへ入れたり、抱っこしていれるようなことはしてはいけません。ここで大切なのは、ハウスを好きになってもらうこと。警戒心や怖い思いを抱いてしまうような誘導にならないようにしましょう。

■ステップ3:「ハウス」の掛け声で入れるようにする

おやつを使ってハウスに入ることに慣れてきたら、今度は掛け声をきかっけにハウスへ入る練習をしましょう。
まず「ハウス」と言いながらおやつを投げ入れ、食べて振り返ったタイミングでもう一つ奥へ投げ入れます。その後、一度ハウスの外へ出してから同じことを繰り返し、何度かできるようになったら、投げ入れるおやつの回数を増やしていきます。

このように“ハウスの中の宝探し”を重ねることで、「ハウスに入るといいことがある!」という認識になり、自主的にハウスの滞在時間を長くさせていくことができます。

~コツ・ポイント~

  • 掛け声は「ハウス」だけに限りませんが、犬が混乱しないためにも、家族の中では一つの言葉に統一させましょう。

■ステップ4:扉を閉めてみる

掛け声とともにハウスに入ることに慣れてきたら、次は扉を閉める練習です。
正面を向いたときに与えたおやつに夢中になっている間に静かに扉を閉め、食べ終わらないほどのタイミングで扉を開けます。
扉を開けてハウスから出てきたときには、しっかりと褒めてあげてください。
これを繰り返しながら、ハウスの中にいる時間を少しずつ増やしていきましょう。

~コツ・ポイント~

  • 犬が「あけて」と要求する前に、扉を開けてあげるのが大切。ハウスに対して不安な気持ちが芽生えるのを防ぐことができます。
  • 慣れてきたら、扉を閉めている状態でおやつを追加してあげることによって、ハウスの中にいる時間が少しずつ長くなります。

■ステップ5:ハウスの中でリラックス

ハウスの中にいられる時間が増えてきたら、その時間をゆったりと過ごせるように練習しましょう。犬の目の届く距離を保ちつつ、ハウスから少し離れたところで過ごしてみます。安心感を与えながら少しずつその時間を増やしていくと、犬もリラックスしてくるでしょう。
ハウスの中で眠れるようになれば、心安らぐ空間となっている証拠です。

~コツ・ポイント~

  • ハウスに慣れてきていても、突然目の前からいなくなってしまうのはNG。必ずハウスから見える場所で、愛犬を見守りながら過ごしましょう。

■ステップ6:家の中でハウスを移動してみる

ここまでハウスに慣れたら、どんなシーンでも同じようにリラックスできるようになるのがベスト。家の中でハウスを移動させながら練習しておくと、外出時でもスムーズに、落ち着いてハウスにいられるようになります。

4.愛犬のハウスの選び方

【ドッグトレーナー監修】犬のハウスのしつけ方は?効果的な練習方法とコツを解説
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

犬のハウスにはいくつか種類があり、サイズもさまざま。
目的や愛犬の成長に合わせて、フィットするものを選びましょう。

クレート(ハードキャリー)

耐久性に優れ、旅行や災害時にも利用が可能。中には折りたためるものもあります。
中から外の様子が見えやすく持ち運びも可能なため、ハウストレーニングにはおすすめです。

【ドッグトレーナー監修】犬のハウスのしつけ方は?効果的な練習方法とコツを解説
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

ソフトキャリー・リュック

小型犬をメインとし、車や電車などでの移動の際に使うことが目的として作られているため、ケージやクレートのような耐久性はありません。さまざまな形状やデザインが販売されているので、愛犬の体重に合わせて楽しみながら好みのものを選ぶことができます。

【ドッグトレーナー監修】犬のハウスのしつけ方は?効果的な練習方法とコツを解説
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

ケージ

家の中に設置するための部屋です。持ち運ぶものではないため、ゆったりとくつろぐ他にも、フードボウル、トイレが置けるほどのスペースがあるのが理想的です。

【ドッグトレーナー監修】犬のハウスのしつけ方は?効果的な練習方法とコツを解説
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

5.まとめ

犬にとってのハウスは、ゆったりと安心して過ごすことのできる自分の空間。その必要性はさまざまなシーンに及び、しつけをしておくことはとても大切です。

トレーニングをするときは、ゆっくりと少しずつ慣れさせていくのがポイント。ご紹介した6つのステップを踏みながら、飼い主さんも穏やかな気持ちで進めてみてください。「ハウス」が上手になったら一緒にいられる時間も増え、愛犬との生活がますます楽しくなるでしょう。


提供・犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)

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