6.犬アレルギーかも、と思ったらすぐに病院へ

犬アレルギーが疑われる症状がある場合や気になることがある時は、速やかに医療機関でアレルギーの検査や治療方法を相談してください。血液検査をはじめ、いろいろなアレルギー検査が医療機関では用意されています。

もし犬アレルギーと診断された場合は、症状に合わせた治療を継続して受けるようにしてください。アレルギーは、なかなか完治が難しく、症状を緩和させるための対症療法が中心になります。

犬を迎える前にあなたやご家族の中に犬アレルギーを持つ人がいることが判明した場合は、一旦犬を迎える予定であっても、見送ることを考えてください。本来楽しいはずの犬との暮らしが、お互いに残念な結果になってしまいます。

7.自宅でできる犬アレルギーの対処法

犬を迎えた後にアレルギーがわかったとき、発症してしまった時は、人の医療機関での治療と並行して、家庭内でもできることがあります。犬アレルギーの症状を少しでも軽くするため生活環境の工夫を紹介します。

  • 対処法1.犬の体を清潔に保つ
  • 対処法2.こまめなブラッシング
  • 対処法3.室内の掃除と換気
  • 対処法4.うがいと手洗い
  • 対処法5.犬が入ることのできる部屋、入ることができない場所を決めておく

対処法1.犬の体を清潔に保つ

アレルゲン物質を減らすために、定期的なシャンプーで犬の体、被毛を清潔に保ってください。過度なシャンプーは犬の皮膚、被毛にもよくありませんので、月1回程度にしておきます。また、散歩から戻ったら、体や足の裏も拭いてきれいにしてあげましょう。

【医師監修】犬アレルギーの症状と原因は?愛犬と暮らすためにできる対処法を紹介
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

対処法2.こまめなブラッシング

犬の毛にあったブラシを選び毎日ブラッシングで抜け毛、ムダ毛を取り除きましょう。ブラッシングの場所を決めておき、他の部屋に飛び散らないような工夫も必要です。

【医師監修】犬アレルギーの症状と原因は?愛犬と暮らすためにできる対処法を紹介
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

対処法3.室内の掃除と換気

空気中に飛び散った犬の被毛についたフケやほこりなどのアレルゲンを吸い込むことの無いように、換気と掃除を徹底しましょう。アレルゲンが室内に留まらないようこまめに掃除することが大切です。犬用のベッド、敷物などもこまめに洗濯して清潔に保つようにします。また、早めに新しいベッドや敷物へ取り換えるようにしてください。

対処法4.うがいと手洗い

うがいは、空気中のアレルゲンを少しでも体の中に入れないように。また、犬を触った後、その手で目や顔、他の部分を触ると、かゆみなどの症状が発症する可能性もありますので、犬と遊んだ後、撫でたり触ったりした後は、必ず手を洗うようにしましょう。

対処法5.犬が入ることのできる部屋、入ることができない場所を決めておく

犬と接触する時間が多いと、その分アレルギーの症状が発生する確率も高くなります。犬が入れる部屋と入れない部屋(寝室など)を決めておき、犬の移動できる範囲を制限しておきましょう。

8.犬アレルギーが出にくい犬種はあるの?

犬アレルギーが“出にくい犬種”は残念ながらありません。上述のように、犬自身の身体を清潔にしておくことや飼育環境を清潔に保つことが大切ですので、長毛の犬種よりも短毛の犬種の方が、シャンプーや掃除はしやすいというメリットはあります。

いずれにしても、犬種で判断するのではなく、飼い主さん自身が事前に犬アレルギーの有無を確認しておくこと、そして犬を迎えたなら、室内の清掃と飼育環境を清潔に保つことが何よりも大切です。

9.最後に

本来、愛犬を迎えて楽しいはずの生活が、あなたご自身やご家族に犬アレルギーが発症してしまうと、飼育の継続が困難な状況になることもあります。必ず犬を迎える前に犬アレルギーについて確認をしておくことが大切です。 万一迎えた後にアレルギー症状が出たときは、速やかに医療機関を受診し、治療を継続することと、家庭内での生活環境の工夫を行うようにしてください。


提供・犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)

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