手紙の結びの例文《ビジネス》
続いては取引先や上司などビジネスシーンで使える手紙の結びについて紹介します。ビジネスシーンで手紙を書く場合は、できるだけ丁寧な文章で書く必要があります。
まず頭語を書き、時候の挨拶、主文、結び、結語の順に書いていきます。その後、日付や宛名、差出人を書いて完成です。取引先などに手紙を書く際は、差出人の所に会社名を入れることを忘れないようにしましょう。
例文⑥暑い時期に使えるビジネスの手紙の結び
例文:暑さ厳しき折、貴社の更なるご発展を心よりお祈り申し上げます。
酷暑の折柄、皆様のご健勝を心よりお祈りいたします。
上記の例文は暑い時期に手紙を贈る場合にビジネスでも使える手紙の結びです。「暑さ厳しい折」のように「~折」の形は時候の挨拶によく使われますよね。「~折」は状況や場面、その時期を意味します。
また「貴社」は手紙を出す相手の会社を指すため、取引先など日頃お世話になっている会社宛てに出す手紙の結びに使える例文ですよ。
例文⑦寒い時期に使えるビジネスの手紙の結び
例文:余寒厳しき折、どうぞお体ご自愛ください。
寒さひとしお厳しき折、ご自愛専一にてお願い申し上げます。
上記の例文はビジネスシーンで使える寒い時期の手紙の結びです。「余寒厳しき折」は「よかんきびしきおり」と読み、厳しい寒さが残っている2月頃に使える季節の挨拶です。
また「ご自愛専一」は「第一に自分自身を大切に」という意味をビジネスでも使えるように丁寧な言葉で表現した言葉です。聞き慣れない言葉ですが、意味をしっかり理解した上で、手紙に使いましょう。
例文⑧自然を表現したビジネスの手紙の結び
例文:若草萌ゆる好季節、貴社の更なるご発展を心よりお祈り申し上げます。
落ち葉舞い散る深秋の候、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。
上記の例文は季節の移ろいを感じられ、ビジネスでも使えるおしゃれな手紙の結びです。「若草萌ゆる」は草木の新芽が芽生える時期に使われる言葉で、4月の下旬に使える季節の挨拶ですよ。
「若草萌ゆる候」はよく手紙で使われる季節の挨拶なので、意味と使える時期を合わせて覚えておきましょう。また「落ち葉舞い散る深秋」は11月頃に使える言葉ですよ。
例文⑨今後の関係性を表すビジネスの手紙の結び
例文:今後も変わらぬご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い致します。
ご多幸を心よりお祈り申し上げます。
上記の例文は今後もよい関係を続けたい場合、相手の幸せやよい関係性を願うときに使える手紙の結びです。「変わらぬご指導ご鞭撻」は年始の挨拶や自己紹介など、手紙だけでなくスピーチにもよく使われる言葉ですよね。
意味は「ご指導」が「教えて導くこと」、「鞭撻」は「努力するように励ます」となります。また「ご多幸」は一つの仕事で区切りのときに使うことが多く、移動や退職の知らせを手紙で書くときにおすすめの言葉ですよ。
例文⑩返事が欲しいときのビジネスの手紙の結び
例文:ご多忙中恐縮ではございますが、ご返事を賜りますようお願い申し上げます。
お手数をお掛けしますが、ご回答いただければ幸いに存じます。
上記の例文はビジネスシーンで相手から返事が欲しいときに使える文章ですよ。ビジネスシーンで頼みごとをする際は、「ご多忙中とは存じますが」や「お手数をお掛けしますが」のようなクッション言葉と呼ばれる相手を気遣う文章を入れることが大切ですよ。
また目上の人に対して「幸いです。」は失礼だと感じる方もいるため、ビジネスシーンでは「幸いに存じます。」を使うようにしましょう。
大人なら知っておきたい「手紙の結び」まとめ
手紙の結びの例文を友達とビジネスに分けて紹介しましたが、参考になりましたか?友達に手紙を出す場合もビジネスとして手紙を出す場合も、手紙の結びに季節の言葉を使ったり、相手の体調を気遣ったりと基本的に同じ内容で書くことができます。
他にも「ご家族様へ宜しくお伝え願います。」や「取り急ぎ、一筆ご連絡まで。」と伝言を頼んだり、用件をまとめたりする手紙の結びもおすすめですよ。この記事を参考に相手に伝わる手紙の終わり方をしてみましょう。
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