鵜戸神宮で人気の「運玉投げ」にまつわる裏話
鵜戸神宮・本殿でのお楽しみと言えば「運玉投げ」。観光客のみなさんが運玉を手に取って投げている様子が定番となっています。男性は左手、女性は右手に運玉を持ち、願い事をしながら先の方にある亀岩をめがけて投げ、投げた運玉が亀の甲羅に当たると願い事が叶うと言われています。
そんな「運玉投げ」にまつわる裏話をご紹介。
裏話①:亀岩の背景にある悲しい物語
運玉を投げるこの亀さん、実は神話に登場する亀なのです。
豊玉姫命を乗せて、鵜戸の地に一緒にやってきた亀。先に紹介したとおり、豊玉姫命は出産後、悲しみにくれて一人海に帰るのですが、亀はそれに気づかず、姫を待ち続けたそうです。待ち続けているうちに、石になってしまったと伝えられています。
なんとも切ないお話なのです。
裏話②:運玉に隠されたほほえましい秘密
運玉は粘土でできており、本殿入り口にて5個100円で販売しています。この運玉、よく見ると1つ1つ形や大きさが異なります。機械で作っていないことは一目瞭然。
では誰が作っているのか?!それは、地元・鵜戸小学校の生徒たちなのです。地元の子ども達が一生懸命作った運玉、それを感じながら運玉投げをしてみると、また感動が増すのではないでしょうか。
裏話③:投げられた運玉の、複雑な行く末
運玉を投げる亀岩の甲羅の中心部はくぼみになっており、このくぼみに見事運玉が命中すると、その中に鎮座し、運の良い運玉として見なされます。
その運が良いとされる運玉の行く末はどうなっているか…。
後日回収されて天日干しにされ、本殿入り口にて「御守り」として売られています。それに加えて、運玉を保管する用の綺麗でピッタリサイズのかわいい袋まで別売りしています。凄い商売だな…と感じるものの、筆者の母親は買っておりました。
販売経路の詳細を知っていてもなお「かわいい×運が良い」という事実には勝てないですね。
地元民もほぼ知らない隠れ家的な穴場×絶景:波切神社
鵜戸神宮の境内ではありますがさらに15分ほど歩いた先に、切り立った崖の下ぎりぎりの所にあり、貴重な景色を見る事が出来る「波切(なきり)神社」があります。
近づくにつれて天井が狭くなっていくので、体の大きな人は大変かと思いますが、珍しい立地にある神社ですので、足を運んでみるのをおすすめします。
上の写真の奥は行き止まりになっており、反対方向には海が広がります。隠れ家的存在な神社で、人はほぼおりません。
波切神社の内側から見える海の景色は絶景です。
波切神社へ行く方法
鵜戸神宮の入り口の門をくぐると、左手に広場があります。社務所などがある広場だと思われます。そこに行くと、波切神社への道を案内する看板が出ているので、その看板に従って行けば大丈夫です。
所要時間
波切神社に行くまでには少し時間がかかりますが、1時間程度見積もっていれば十分でしょう。女性の足で、往復30分弱でしょうか。波切神社自体は小さく、ちょこんとあるだけなので、到着した後に見学し終わるのは早いと思います。
波切神社へ行く際に気を付けるべき3つの事
①雨の日の後はNG
波切神社までの道のりは、綺麗に整備された遊歩道を歩く、なんて決して思わないことです。道中、植物たちが自然に伸び伸びと育っています。ほぼひたすら林のようなジャングルのような、植物の中を下っていきます。トレッキングや山登りが好きな方、冒険が好きな方は楽しめるでしょう。
そんな訳で、雨が降った後の参拝はおすすめしません。土がぬかるんで、かなり滑りやすくなります。
②汚れても気にしないカジュアル服で
先ほど述べたように、整備された遊歩道ではありません。動きやすい服装、多少汚れても気にしない服装で行かれることをおすすめします。
③足元は絶対、汚れても良い運動靴
筆者は波切神社に行った後、靴を見ると土や泥が見事についてしまい、ショックをうけた経験があります。新品の靴や真っ白い靴は避け、ある程度、汚れてもいい運動靴や洗いやすい運動靴で行くのがおすすめです。
その他:身長高い人の注意点
波切神社に近づくにつれ、天井が低くなります。気を抜いていると天井に頭をゴツンとやってしまいますので、身長の高い人は、常に気を付けておくか、頭を保護する帽子を準備しておくといいでしょう。