コレステロール値が心配になったら

更年期の女性に多い!コレステロールが高い原因とその対処法
(画像=PlusQualityより引用)

日本動脈硬化学会での「悪玉」と呼ばれているLDLコレステロールの、基準値のお話をします。健康診断などで、LDLの数値が「140/dl」以上、HDLの数値が「40mg/dl」以下、中性脂肪の数値が「150mg/dl」以上のいずれかの場合は、「脂質異常症」の診断となります。この基準値を超えてしまい、尚且つそれを放置すると、動脈硬化の危険性があると言われています。そうなると、薬(スタチン製剤)の服用が必須になる人も出てきますし、そのケースも決して少なくありません。

スタチン製剤とは、動脈硬化の進行を抑制してくれるため、そういう意味では大変強力な薬剤です。しかも昔と比べて、最安値だとプラバスタチン5mg(ジェネリック医薬品)1錠あたりが12.4円なので、入手しやすさはあります。さほど高価なものではないので、手ごろと言えば手ごろな価格です。しかし医療費のコストは、老後のためにも極力、抑えておきたいというのが心情だと思います。

薬で悪玉コレステロールを低下させること自体は悪くない選択肢ですが、なるべくそうならないために、何かできることはないでしょうか。やはり医薬品に頼るよりも、普段の生活習慣を改善させることの方が重要のはずなのです。

更年期の女性に多い!コレステロールが高い原因とその対処法
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まず、女性ホルモンの減少が影響している場合は、女性ホルモンを減少させない方法をとります。医療方法を選択するのか、普段の食生活を改善させるのか、運動量を増やすのか、本人にとって実践しやすくて楽な方法を選んでいただくのが最善です。

更年期を迎えたとき、主にエストロゲンが急激に低下するのですが。このエストロゲンによって今まで支えられてきていた骨の代謝が、更年期をきっかけにバランスを崩していきます。具体的には、閉経後の約1年の間隔で、骨量が2%づつ失われます。そして10年後にもなると、骨量は20%も減るのです。更年期前と比べると、だいぶ骨はもろくなりますし骨折もしやすくなるので、ある程度の対策をしておかないと将来が大変危険です。

エストロゲンを補充するホルモン補充療法・漢方薬といった薬物療法は、保険も適用されるため負担も軽く、同時に更年期の不定愁訴の改善も見込めるので選択肢に上がりやすいのですが、乳がんや子宮がん、心臓病などのリスクが高まることも指摘されているため、これらの病歴や可能性のある人は適用できません。

安全なエストロゲンの補充と言えば、代表的なものが大豆製品です。大豆に多く含まれているイソフラボンは体内でエストロゲンと同じ働きをすることで有名です。煮豆、納豆、豆腐、おから、豆乳など、大豆製品を積極的にとることで減少した女性ホルモンを補えると言われています。

更年期の女性に多い!コレステロールが高い原因とその対処法
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また、コレステロールを下げると言われている栄養素を積極的にとることも有効です。水溶性の食物繊維はコレステロールを吸着して排泄する働きがあり、海藻やキノコなどにたくさん含まれています。

また、ナッツ類など油分の多い食物に含まれている食物ステロール、サバやイワシなどの脂に含まれているDHA・EPA、オリーブオイルなどに多く含まれるオレイン酸などもコレステロールを下げるのに大きく役立つ食品です。これらはホルモンに関係なく働きますので、男女問わず使えますね。

悪玉コレステロールとエストロゲンだけをなんとかしようと考えるのではなく、善玉コレステロールを上昇させるための食品を摂ることも大切ですよ。例えばヨーグルトは善玉菌を増やしてくれますし、そのうえ腸内環境の改善にも役立てます。400gの大容量なら、スーパーに格安なヨーグルトはわりと多いので、毎日50g~70gづつ食べていくと経済的にも楽で続けやすいですね◎

また、運動をすることでHDLの値も上がるので、メタボリックシンドロームの方にはとても効果的と言われています。それとは別で、更年期に入ったら極力早めに骨密度測定を受けてくださいね。

身体の変化に合わせた、生活習慣の見直しを

更年期の女性に多い!コレステロールが高い原因とその対処法
(画像=PlusQualityより引用)

女性の身体の変化は避けては通れません。それを嘆いたり足掻いたりするのではなく、今の自分にできることから少しずつ始めてみませんか。日ごろから全身の血流が悪くならないように、お風呂の入り方や規則正しいバランスのとれた食生活、快適な睡眠と、適度な運動をすることにも気を配りましょう。喫煙者であれば、禁煙することも大切です。

食事に関しては、動物性食品やカロリーのとりすぎはコレステロール値を上げる原因になります。コレステロール値が気になったら、まずは食生活からを見直してみてはいかがでしょうか。甘いものを摂取しすぎても、今度は糖尿病の可能性を高めますし、脂っこいものばかり食べても胃もたれしてしまいます。また、身体に良いとされている物だとしても、同じ物ばかり過剰摂取していると、それも健康状態を悪化しかねません。なんでもほどほどにして、バランス良く食べましょう。上記の項目でもお話ししましたように、納豆・豆腐・ヨーグルトであれば、比較的に経済的且つ継続しやすいので、これらを毎日摂ることを強く推奨します。朝食後にヨーグルト、昼食は冷ややっこ、夕食には納豆など、毎食に必ずいずれかを含めて食事するのが大切です。

入浴の仕方も非常に重要ですが。いつもシャワーだけで済ませている方は、特に要注意してください。足を冷やすと、全身が冷たい身体になっていきます。おへそあたりまでの半身浴がオススメですが、面倒に感じる場合は、足湯だけでも問題ありません。大きめのバケツにお湯をはり、その中に両足を入れておけばOKです。最初の1週間~2週間くらいは、20分~30分前後は浸かりましょう。慣れてきたら15分~20分に変更しても大丈夫です。毎日続けていくことで、1カ月もしないうちに「冷え性」だった身体にへ変化が感じられるはずです。

女性は冷え性の方が多いので、食生活の改善と併せて、入浴方法も同時に変えていくのがベストです。身体を冷やさない、ショウガ・キムチ・納豆・鮭・玄米・根菜類を積極的に摂り、これらを毎日の食生活に取り入れてください。反対にレタス・キャベツ・キュウリ・スイカ・メロン・梨・パイナップルなど、夏が旬な青果物は、冬場は控えめにするのが良いですね。料理が苦手な方なら、ショウガが含まれた紅茶・ココアを飲用するなど、工夫をしてみると良いですね。そして毎晩、寝る前に半身浴または足湯をして、リラックスしてから眠りましょう。

既に更年期の女性も、これから更年期を迎えるという女性にも、今後の生活にきっと役立てるはずです。今から実践しても、まだ間に合いますよ。もちろん、いきなり全部をやろうとしなくて大丈夫です。一つづつ可能な範囲で、徐々に始めていき、将来のご自分の身体を守ってあげてくださいね。

こちらでオススメさせていただいた改善策で、自力で解決させることができるなら問題ありませんが。それでも自分ではどうしようもなくなったときや、禁煙ができなかったり、どうしても上記の改善方法では面倒で嫌だという方は、最終手段として医師に相談することを視野に入れておく必要があります。いずれにしても絶対に治らない病気というわけではありませんので、気にし過ぎてネガティブにならず、且つ前向きに、できることから実践していきましょう。

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