◆腸内環境が乱れると花粉症が悪化する仕組み

では、なぜ腸内細菌が花粉症と密接に関わるのか? その理由は、腸には体の中で最大の「腸管免疫」というシステムがあるからです。体内の免疫細胞の分布を調査した結果、免疫細胞の中の1種は、腸に7割程度も存在していたのです!(※2)

ですので、腸管免疫が正常だと、花粉などの物質に対して過剰な反応はしません。しかし、腸内細菌のバランスが崩れると腸管免疫に問題が生じ、花粉に過剰に反応してしまうのです。

具体的には、免疫細胞には、「Th1」と「Th2」という2つが存在します。

Th1:主にウイルスや細菌などの異物を排除する役割を持つ

Th2:主にアレルギー反応に関わる

「腸内環境が健康な状態」なら、Th1とTh2はバランスよく働いています。しかし腸内環境が乱れると、このバランスも崩れてしまうのです。

そして、Th2が過剰になると、体は花粉など本来無害なものに対しても過敏に反応し、異物を撃退する物質(IgE抗体)の産生を促進させます。その結果、鼻水、くしゃみ、目のかゆみといった花粉症の症状が悪化してしまうのです。

◆科学的に花粉症改善が期待できる食材3つ

ここまでお伝えした通り、もし今花粉症になっているとしたら、その原因の1つは「腸内環境の乱れ」かもしれません。ですので、ぜひ腸内環境を整えるために腸活を実践していきましょう!

その上でここからは、科学的にも花粉症の症状緩和が期待できる具体的な食材を3つご紹介しますね。

① 豆乳ヨーグルト(※3)

大豆と豆乳ヨーグルト
大豆製品の摂取量が多いと、日本人のアレルギー性鼻炎(花粉症も含む)のリスクが低下することを示した研究があります。ですのでヨーグルト以外も良いのですが、乳酸菌を摂取できる意味でもヨーグルトはおすすめです!

② りんごジュース(※4)

リンゴとリンゴジュース
りんごには、特有のポリフェノールが豊富に含まれています。そして、りんごポリフェノールを摂取することで、スギ花粉症の症状を緩和する可能性が示唆されました。