
▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
投資とは?
投資とは、将来に向けてお金を増やす手段です。一方、預貯金は、将来に向けてお金を蓄える手段です。どちらも、将来のためのお金の準備という点では同じなので、どちらの手段を選択するのか、という判断になります。
ところがここ数年、「預貯金をやめて投資を始めましょう」という報道をよく見かけます。そのため、誰もが投資を始めなければいけないと思い、「今まで定期積立をしていたけど、つみたて投資を始める」というような人が増えたように思われます。
昨年2024年は、NISA制度が新しくなり、今まで以上に投資を始めた人は多かったようです。さらには、昨年の日経平均株価の動きは、8月に大暴落はあったものの、最終的には右肩上がりだったこともあり、投資の成績としても好調だった人が多かったように思われます。
では、2025年以降もこの好調が続くのか、それとも下落するのか、ということは正確には誰にも分かりません。そのため、投資はこのような危険を含んでいることも再度確認しておきましょう。
投資を始める前に確認しておくこと
投資と預貯金は、お金を増やすのか蓄えるのかという目的は違うけれど、同じ手段です。人は、「お金を○○(時期)までに貯めたい」と口にすることが多いです。この「貯めたい」の手段が「投資」と「預貯金」なのです。
この「○○までに」の期間には、日常生活が当たり前に存在します。その当たり前の日常生活を送りつつ、お金を貯めるための手段を考える必要があります。
日常生活において、収支のバランスを考えたときに、常に収入と支出の差がプラスであり、十分に預貯金(生活費の1年分程度)もあるのであれば、預貯金の割合をキープしつつ投資でお金を増やしていく、ということは問題ありません。
一方、日常生活において、収支のバランスが安定的にプラスではない、またはプラスマイナスゼロという状況、もしくは常にマイナス傾向にあるのであれば、投資を考える前に預貯金の安定を優先すべきです。預貯金は投資と比べると、現金を簡単に引き出すことができます。そのため、とっさの大きめの出費に対応がしやすいです。