――ちなみに、企画から配信まではどのような流れなのでしょうか?
井上:縦型と横型で事業パートナーが異なります。縦型は「ごっこ倶楽部」と共同制作していて、スポンサー関係以外は従来の脚本を大きく変えることはありません。但し撮影や投稿後の結果をしっかり振り返ることを大事にしています。
TikTokのインサイト機能で「離脱時の秒数」や「リーチ数」などが見られるので、右脳と左脳をバランスよく使いながら進めています。横型に関しては「NUTS FILM」という別の会社と共同で、同じような方法で制作しています。
◆ショートドラマ、小説、楽曲がコラボ。『まいはに』初の小説プロジェクト

平岡:担当編集さんから「『まいはに』で小説を出版しませんか?」と提案してもらったのがきっかけですね。「ブルーライト文芸」というカテゴリーが『まいはに』と相性が良いこともあり、すぐに話が進みました。
さらに、小説単独より大きく盛り上げる座組みにしたいと思い、小説にドラマや音楽を組み合わせることになりました。
――井上さんは『ヒロインになるまでは』のお話が来た際、どのように感じましたか?
井上:マルチプルなコンテンツの深さがあり、IP化に繋がる可能性があることに非常に興味を持ちましたね。
――「青春は思っているほど安定したものではない」というコンセプトに込めた想いとは?
平岡:年を重ねると青春時代を美化しがちですが、実際には小さな葛藤や悩みで本気で苦しむことも多いです。今回のメッセージは、その現実を伝えたいと思っています。
井上:あとZ世代の青春は、SNS時代の刹那的なつながりが特徴ですよね。SNSで簡単につながれる一方、昔の人間関係に比べて不安定でもあります。そうした現代の青春が「思っているほど安定したものではない」というメッセージに共鳴しているように感じます。