日本テレビの青春ショートドラマ『毎日はにかむ僕たちは。』(以下、『まいはに』)が、Z世代の間で大ブームに。累計再生数はなんと16億回を突破し、Z世代の4人に1人が視聴するという驚異的な人気を誇っている。
今回は、『まいはに』のプロデューサーである日本テレビの平岡辰太朗氏と井上直也氏に、プロジェクトの見どころや届けたい想いについてインタビューを行った。
◆『まいはに』人気の理由は、よくも悪くもリアルな描写にあり

井上直也氏(以下、井上):昨今、短尺・縦型動画を手軽に楽しむ習慣が広がり、コンテンツが増える反面、一つのコンテンツに割ける時間が減少しています。そうしたタイムパフォーマンスが求められる時代に、SNSのなかでもTikTokが最も没入させられる可能性が高いと思い、2023年3月に『まいはに』の配信を開始しました。
TikTokはアプリを開くとすぐに音声付きの動画が再生され、短時間で強いインパクトを与えることができますからね。
――最近の縦型動画でいえば、YouTubeショートやInstagramリール、Voom、Xのフィードも注目されていますね。
井上:たしかに別のプラットフォームでも技術的には模倣できますが、TikTokのカルチャーまで再現することは難しくて。ほかの縦型動画では代替できない要素が多いんですよ。
――そうした多様なコンテンツがあふれるなかで、『まいはに』がZ世代の4人に1人が視聴する一大コンテンツとなった理由は何だと思いますか?
井上:『まいはに』の強みは、「あったかもしれない」というテーマをよくも悪くもリアルに描写したことです。青春のもどかしさをドラマとして表現することで、視聴者が共感できる内容になっていて、「私も同じ経験があります!」「最近のできごとを思い出して泣いてしまいました」といったコメントが多く寄せられていますね。