ジーン・ハックマンと妻ベッツィ・アラカワ Featureflash Photo Agency / Shutterstock.com
ハリウッドの名優ジーン・ハックマンとその妻ベッツィ・アラカワが、衝撃的な状況のもとでこの世を去ったことが明らかになった。ハックマンは妻の死を認識しないまま、約1週間にわたり遺体と共に過ごしていた可能性が高い。これは、彼の深刻なアルツハイマー病が影響していたと見られる。
夫婦の最期の1週間
ニューメキシコ州サンタフェの自宅で発見されたのは、95歳のハックマンと65歳の妻アラカワの遺体だった。調査の結果、アラカワは2月11日に「ハンタウイルス肺症候群(HPS)」により死亡したと判明した。これは、ネズミの尿や糞から感染する稀なウイルス性疾患であり、致死率は38%から50%と極めて高い。
一方、ハックマンは2月18日頃に亡くなったと推定されている。死因は「高血圧性および動脈硬化性心血管疾患」とされ、加えて「進行したアルツハイマー病」が影響していたという。
妻の死に気づかなかった可能性
主任検視官の医師によると、ハックマンの脳にはアルツハイマー病の進行した兆候が見られ、彼が妻の死に気づかなかった可能性が高いとされた。また、検視の結果、ハックマンの胃の中には食べ物がなく、死亡直前には食事をとっていなかったこともわかった。
事件発覚の経緯
2月26日、2週間にわたって夫妻を見かけなかった管理人が安否確認のために訪問し、遺体を発見。通報を受けた警察が駆けつけた際、ハックマンは自宅のキッチン近くで倒れており、サングラスが遺体のそばに落ちていた。アラカワはバスルームの床に倒れており、既に腐敗が進行していたという。
警察の調査によると、自宅内にはネズミの侵入の痕跡が見られた。アラカワが感染したハンタウイルスは、ネズミの排泄物を通じて人間に伝播する。夫婦のメインの居住スペースにはネズミの痕跡はなかったが、ガレージや敷地内の別棟にはネズミの活動の形跡があったと報告されている。
また、夫妻の飼っていた3匹の犬のうち1匹(ジーナ)が死亡していた。この犬は2月9日に動物病院で治療を受けた後、帰宅していたという。死亡の原因は餓死または脱水の可能性が指摘されており、解剖結果が待たれている。他の2匹の犬は生存していた。