◆子どもの心の専門機関は小児科と児童精神科の二つが主流

 自分の子どもに違和感を抱き、医療機関に受診させようと思ったとき。数ある医療機関の中で、どこに受診すればよいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。

「子どもの心に関する専門外来を受けさせようとする場合、まず、大きく分けると小児科と児童精神科の二つが考えられます」と語るのは、精神科医の宮口幸治先生です。

「小児科の場合は、小児科医が発達外来という枠で主に心身面も含めたアプローチが行われることが多いです。一方、児童精神科の場合は、思春期や成人という将来を見据えた上で、精神医学面からアプローチが行われます」

 初めて診察を受けるならば、診察のしやすさからいうと小児科のほうが敷居は低いと思われます。

「ただ、子どもが思春期に向かうにつれて、小児科では継続しての対応が困難な場合もあります。そのため、最初から児童精神科を選ぶ保護者も少なくありません」