こうした成功についても、一つの「ラフ描き」から生まれた。

文化遺産をプロデュースして運営を始めたら、「こんなことが起きたらいいな」「行政やお客様にこんな反応をしてもらえたらいいな」ということを具体的にイメージして、紙に描き、理想をイメージして行動したからこそ実現した結果だ。同書では、そこからどのようにシミュレーションをして、ゴールまで辿りついたかを余すことなく解説している。

神戸を代表する観光スポット「異人館」

「異人館」とは、明治から大正時代にかけて外国人が住んでいた洋風建築の建物群のことを指す。神戸には、神戸港開港後にやって来た外国人の旧宅が点在する異人館街「北野異人館」があり、洋風のデザインと日本の建築様式が融合した美しい建物として知られている。

この建物群では、ヨーロッパを感じるレトロでおしゃれな建物が30件ほど並び、そのうち20件程度が公開されている。連続テレビドラマの舞台になったことがきっかけで、以降、多くの観光客が訪れるようになり、お洒落なカフェやレストラン、雑貨のショップも誕生するなど、神戸を代表する観光スポットとなった。

また、国にとって価値が高い歴史的街並みであることからも北野町は1980年に重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。

神戸の「北野異人館」をプロデュースした著者による『夢を叶える!起業のノート ラフ描きで始まる、がんばりすぎないビジネスの作り方』を、この機会に手に取ってみては。

北野異人館:https://www.kobeijinkan.com
ROUGH LABO:https://roughlabo.com/about

(江崎貴子)