さまざまなハラスメントが社会問題として話題になっている今、自分が被害にあった時、だれに相談すればいいのか、どこからがハラスメントと呼ばれるのかがわからず頭を悩ませている方も多いようです。そんなお悩みに弁護士、齋藤健博さんがお答え。今回は、業務時間外の連絡が増えてストレスを感じている方からのお悩みです。
Q. シフト制勤務なのですが、業務時間外の連絡が多すぎて困ります……
業務時間外に個別でのメッセージが頻繁にきて負担に感じています。シフト制の勤務なので、休みは人によってバラバラ。多少は仕方ないと思っているのですが、次の日会ったときに伝えれば良い内容がたくさん送られてきます。
さらに既読をしてしばらく放置していると、電話が掛かってきて「どうせ家にいるんだから早く返事して」と言われるのもあり、先輩からの連絡はスルーすることもできずこまめに返しています。休みの日なのに仕事のことばかり考えてしまいリフレッシュができません。シフト制の仕事でも業務時間外の連絡は問題になるのでしょうか?(絵梨奈/26歳/エステティシャン)
A. テレワークになってから増えている相談! ハラスメントと認められる可能性は高いが、まずはルール化を図るなどの話し合いを
この手の相談は、リモートワークになってから多く寄せられています。
絵梨奈さんの場合、業務時間外であり、しかも個別でのメッセージが来る状況であれば、オンとオフが全く区別突かないと思います。送信側は不安で不安できっと、早くしてほしいという気持ちで送っているのかもしれません。
しかし、それは、絵梨奈さんの自由な時間を奪ってまで行っていい行為ではないと思うのです。そもそも、次の日会ったときに伝えれば良い内容がたくさん送られてきているのであれば、それは自分の時間を不当に奪われていることを意味します。執拗な連絡の理由も、「どうせ家にいるんだから早く返事して」と言われ、それが先輩であれば、逆らうこともできません。
この意味で、一連の行為はハラスメントと評価されるのではないでしょうか。現実に、休みの日なのに仕事のことばかり考えてしまいリフレッシュができない状況であれば、被害も生じているわけですし、まずはこういった行為に関してはルール化を図りたい、といった形で話をしてみるのはいかがでしょうか。