皆さんは周囲の人の仕事のモチベーションを上げる・周囲の人が自然と協力をしてくれるようになる「キャンディ効果」という心理学を知っていますか? 自分の手がいっぱいいっぱいで使えないときに、手伝ってくれる仲間がいると心強いですよね。今回は、人間関係の良好にも使えるテクニックをお伝えします。

キャンディひとつでモチベーションが変わる? キャンディー効果って

皆さんは「キャンディ効果」という心理学を知っていますか?
これは、名前の通り“キャンディ(スモールプレゼント)がひとつあるだけで、人のモチベーションを上げる”というものを表したもので、心理学者のショーン・エイカーが提唱しています。

ショーン・エイカーが行った代表的な実験が、架空の患者の症状や病歴を読み上げ、医者にそれぞれを診断してもらうというもの。チームを3つに分け診断前に以下のことをしてもらいました。

Aチーム : なにもしない
Bチーム : 医療記事を読んでもらった
Cチーム : キャンディを配った

その結果、Cチームが他のチームより、2倍のスピードで正確に診断したというのです。
そこから、関わる人の気分を上げる・いい気分にさせることによって、結果的に作業がはかどってミスも減るということがわかっています。

キャンディ効果を使う嬉しいメリット

では、キャンディ効果を使うことによって、周囲にどのような影響が与えられるのでしょうか? キャンディ効果を使う嬉しいメリットを3つご紹介します。

チームメンバーのモチベーションと作業効率がアップする

ひとつはそのまま、仕事をする前にチームのメンバーをいい気分にすることで作業効率がアップしミスが減るということです。仕事を開始する前に、「今日も頑張ろう!」と相手をねぎらいながら、小さいプレゼントを準備しましょう。部下のマネジメントにも役立ちます。

日頃から感謝を表すことで、周囲の人が自然と助けてくれるようになる

キャンディ効果を使うことで、感謝の気持ちを自然と表すことができるため、チーム内にポジティブな雰囲気が流れるようになります。メンバーのモチベーションも上がることによって、自然と協力してもらえる仕組みづくりができるのです。
自分の手がいっぱいいっぱいでなかなか仕事が進まない……という時に気軽に仕事の手伝いをしてくれる人がいるということは作業効率化にとても重要なことです。小さなプレゼントが結果として自分に返ってきてくれるようになります。

ちょっとしたご褒美を作ることで、自分の作業効率もアップする

また、キャンディ効果は自分の行動を促したい時にも有効です。例えば仕事を開始する前に、自分の好きな音楽をかける、好きなものを食べる、というように小さなご褒美を用意しておきましょう。
それによって仕事にも前向きにとりかかることができ、結果として仕事がはかどるようになります。