30代となる筆者は「春眠暁を覚えず」という言葉をこの季節になると良く耳にしますが、最近はあまりテレビや雑誌で目にしない気もします。

とはいえ昔から言われてきたこの言葉、そういえばそもそもなぜ春は眠いのでしょうか?その理由を改めて知って対策していきましょう!

■今更聞けない「春眠暁を覚えず」のルーツ

七~八世紀の中国、唐王朝の時代の詩人、孟もう浩こう然ねんの「春しゅん暁ぎょう」という詩の一句。全体では、「春眠暁を覚えず、処々しょしょに啼てい鳥ちょうを聞く。夜来風雨の声、花落つること知る多少」

引用:コトバンクhttps://kotobank.jp/word/%E6%98%A5%E7%9C%A0%E6%9A%81%E3%82%92%E8%A6%9A%E3%81%88%E3%81%9A-530154

というわけで、古文ではなく中国古来の詩の一句を期限としたことわざでした。
『春の夜の眠りは、夜が明けたことも気づかないほど心地よく、なかなか目が覚めない。』ということで読んで字のごとく、春は熟睡してなかなか起きられないという感覚が現代人の物だけではない事が分かります

■春はなぜ眠くなる?

古来より快適な気温と湿度で眠りを誘ってきた春。

春の睡眠の問題。「なかなか寝付けなくて昼間眠くなる」パターンと、「熟睡してしまうくらい心地よくて起きられない」パターンがあります。自分が置かれた環境、心身の状態を知りそれぞれ理由と対策法を知る事で解決を目指しましょう。

(1)夜寝付けず眠くなるパターン

ストレス社会は睡眠へも悪影響

新生活や異動・昇進など、仕事や学業の節目を迎える方が陥る問題です。慣れない環境・リズムでの生活は自覚している以上に心身へのストレスが溜めこまれており自律神経が乱れがちです。

激しい寒暖差や天候不順による気圧なども影響が大きく、常に交感神経が優位となり副交感神経の動きを抑制=心身ともリラックスする間を与えてくれません。

当然、緊張状態のまま布団に入ってもあまり深く眠れず結果的に寝不足のまま朝を迎えてしまう方が多いようです。

(2)心地よくて寝すぎてしまうパターン

よく眠れるのはいい事ですが…

寒暖差はありますが、冬や夏程「寝苦しい」環境までは行かない気温。春は一般的に眠りやすいとされる室温が16℃~26℃、湿度が50~60%といった環境に自然となりやすいため一度眠れると、熟睡しやすい季節と言えるでしょう。

寝れない(1)のような方からすると羨ましいかもしれませんが、油断をしていると寝坊に直結してしまうためこういったパターンの方は「目覚め方」を意識しましょう!