――小さなお子さんもご覧になると思いますが、どの部分に注目してもらいたいですか?
稲垣 「ちょっと強がって自分が興味を持っていることを隠してしまう子もいると思うんですが、ハルカみたいに想像を膨らませて、世界の見方を広げるということはすごく大切なことで、生きることの大切さも分かる作品です。恐竜が怖いというイメージのお子さんもいらっしゃると思うんですけど、恐竜も生き抜くために必要な進化を遂げていることが子どもでも分かりやすく説明されているので、ぜひ見てほしいです」
田中 「来泉ちゃんが言っていたように、制作スタッフさんも子どもにたくさん見てもらいたいという思いで作られている部分があります。どうやって恐竜たちが厳しい状況の中、生き抜いてきたか、どのように子どもたちを残していくか、家族を守っていくかなど、生き物の本質的な一番大事な部分を軸にとても分かりやすく描かれています。恐竜って今は見ることができないので、架空の空想の、どこか別次元の生き物みたいに捉えている人もいるかもしれません。僕も子どものころはそうだったんですけど、でも、自分のずっと前に恐竜たちがいて、最先端のところに自分たちがいて、つながっています。恐竜たちがいたんだということを考えながら見ると、ドラマの楽しみ方が変わると思います」
優香 「のめり込むことって本当にすごいことだなと思います。ヒロシとの会話にありましたが、ユカリとヒロシののめり込むことに対しての考え方が異なっていることがすごくいいなと思いました。のめり込むことは素晴らしいことなのに、駄目なんじゃないかと思ってしまうところがありますが、駄目ではありません。視野が広くなるし、多くのことに興味を持つといろんな経験ができます。また、大人になると、現実を知っているから想像することが難しくなるので、ハルカみたいにいろんな想像ができるのは本当に素晴らしいことだと思います。子どもの素晴らしいところは、一つのものをいろんな角度から見られて、いろんな想像ができること。私も子どもがいて、毎日いろんな発見があります。小さい子もハルカより年上の子も、本当にいろんな可能性があります。恥ずかしいことではないので、のめり込めるものがあったらいっぱいのめり込んで、楽しいことをたくさん見つけてほしいです」