【今週の一冊】
「家族のなかの弱者と強者-読売新聞『人生案内』より」海原純子著、集英社、2008年
ふとしたきっかけでチェックするようになったのが読売新聞に連載されている「人生案内」。読者が悩みを有識者に紙面で回答してもらうというもの。ネットで調べたところ、その起源は1914年にさかのぼるという。
毎日掲載されているお悩みは実に多岐にわたる。全国各地から寄せられる声は切実だ。家族、友人、恋人、仕事、学業や身体のことなど、誰もが悩んでいることがわかる。紙面上の回答者は増田明美さん、山田昌弘さん、いしいしんじさんなど多岐にわたる。
今回ご紹介する書籍は、回答者のおひとりである医師の海原純子さんの一冊。「人生案内」で氏が回答したものに加筆してまとめたものだ。海原氏に寄せられる相談の多くが家族関連である。それぞれに対して氏の心温まる回答が響く。
中でも次のことばが印象的だった:
「あなたの苦しみは、他の人の痛みに共感し、救う優しさに変わっていくはずで、それができる人だけに大変なことは起きている」
今この瞬間、悩んでいる人がどこかにいる。でも、いつかその苦しみが利他に変わっていくのだ。そのエールが嬉しい。
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