2023年うさぎ年が幕を開けました。いつも本コラムをお読みくださりありがとうございます。今年もみなさまにとりまして少しでもヒントになるような文章を書き続けたいと思います。よろしくお願いいたします。

さて、新年と言えば「一年の計は元旦にあり」ですよね。「今年こそ英語力を上げる!」「お正月に食べ過ぎたからダイエット!!」など、色々な決意と共に日々を送られているのではと思います。

かく言う私は子どもの頃から「目標」や「計画」を立てるのが大好きでした。そのきっかけとなったのは、小学校の時に暮らしていたオランダでの出来事でした。当時はまだインターネットもなく、日本人児童たちは海外で「通信教育」と呼ばれる文科省監修のテキストで勉強していたのです。4科目分の教材が海外まで郵送され、毎月学習して、月末に日本へ送ると添削されて返送されてきました。

コツコツ続けていれば問題なくこなせるような分量です。が、どの子どもたちもためており、私も同様でした。子ども同士の会話は「通信教育、やってる?」「ううん、たまってる」でしたね。

ところがある日のこと。机の上にどっさりと積まれた教材を改めて見て、「このままではいけない」と私は思ったのでした。そこで一日のスケジュールを立てて、とにかくため込まないようにしようと決意。これを機に「計画を立てること」にはまったのでした。

あれから数十年経ちましたが、今でも手帳に毎日「やること」を列記してはそれをこなしていくことに喜びを覚えます。私の場合、やるべき項目の頭に四角(□)を記入し、やり遂げたらチェックを入れるというシンプルな方法を用いています。たとえば「□掃除機掛け」と書き、終了したら「☑掃除機掛け」となるのですね。一日の終わりに終了済み項目が多いほど、達成感を味わえます。

そのような感じで「忙しくしていること」が快感になったのでしょう。とにかく日程を詰め込むのがなかば趣味と化しました。敬愛するジャーナリストの故・千葉敦子さんは著作の中で「世の中には忙しい人と暇な人がいる」と書いておられます。それを読んだ私は、「忙しいことこそ人生の充実だ」と思ったものでした。

しかし、体力には限りがあります。年齢を重ねるほど、かつてできていたことがしんどくなってきます。以前であれば難なくこなせていたことが、億劫に思えることも私自身、増えてきました。

そこで最近は「やらないこと」をどれだけ自分に許すかがテーマになっています。怠惰になりたいからではありません。あえて「しなくても良いこと」を棚卸することで、「本来やるべきこと」に注力するためです。

ちなみに最近私が「やめたこと」は、「体重計に毎日乗る事」!これまで日々計測していたのですが、数値の上下に一喜一憂するため、やめようと決意。さらに、今まで持っていた体組成計をシンプルな体重計に買い替えました。体組成計には様々な数値があり、計るたびに「わっ、体脂肪が上がった!」「BMIがヒドイことに・・・」と、たかだか数字で気持ちが左右されていたのです。フツーの体重計にしたことで、ずいぶんストレスが減りました。え?「最初から気にしなければいいのに」って?それができたら苦労しないです、ハイ。

ということで、今年もプライオリティを大事に考えながら過ごしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

(2023年1月10日)