積立nisa,デメリット
(画像=fuelle編集部)

積立NISAは、非課税で投資できる制度として多くの人に利用されています。しかし、なかにはあえて積立NISAをやらないという選択をする人もいます。それはなぜなのでしょうか。どのようなデメリットやリスクがあり、それにはどう対処すればよいのかを中心に、始める前に知っておきたいポイントを解説します。

この記事で分かること
  • つみたてNISAの最大のデメリットは元本割れのリスクがあること!
  • 元本割れを回避するには長期投資が効果的
  • 20年後に暴落したら、相場の回復まで保有を続けるか売却する
  • 家計に余裕がない人や短期で儲けたい人はつみたてNISAをやめたほうがいい
  • 個別株に投資したい人・好きなタイミングで買付したい人は一般NISAがおすすめ

つみたてNISAのおすすめ証券会社
2022年12月時点
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
会社名 SBI証券 楽天証券 auカブコム証券 マネックス証券 松井証券 SMBC日興証券 大和証券 野村證券 みずほ証券 SBIネオトレード証券
取扱銘柄数 185本 183本 178本 157本 178本 158本 22本 7本 3本 1本
最低投資金額 100円 100円 100円 100円 100円 1,000円 100円 1,000円 1,000円 100円
積立コース 毎月
毎週
毎日
毎月
毎日
毎月 毎月
毎日
毎月
毎日
毎月 毎月/毎週/毎日/隔月/3ヵ月ごと/4ヵ月ごと/6ヵ月ごと 毎月 毎月 毎月
ポイント還元 Tポイント
dポイント

Pontaポイント
JALマイル
Vポイント
楽天ポイント Pontaポイント マネックスポイント 松井証券ポイント dポイント
クレジット
カード決済
ポイント還元率
三井住友カード
0.5%(※1)
楽天カード
1%または0.2%
(※2)
au PAYカード
1%
マネックスカード
1.1%
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
※1.三井住友カードの一般カード。一部のカードは1%または2%
※2.100円につき1ポイントまたは500円につき1ポイント
※ランキング根拠はこちら

積立NISA なぜやらない?

積立NISAをやらない一番の理由は、損失が出るケースがあることです。運用で得られた利益に税金がかからないことが利点の一つですが、利益がなければメリットもありません。

さらに、積立NISAの損失は、他の利益と相殺(損益通算)したり、繰り越して翌年以降の利益と相殺(繰越控除)したりできません。他の投資で利益が出ており、損益通算や繰越控除できれば税金が安くなるケースでは、不利になるのです。

積立NISAはなぜやらないほうがいい?8個のデメリットと対処法をFPが解説!

2.積立nisa,デメリット
(画像=fuelle編集部)

つみたてNISAは元本保証のない「投資」であり、誰でもやれば利益が得られるものではありません。デメリットも理解したうえで、メリットが上回ると判断した場合に利用しましょう。

主なデメリットは、次の8つです。

  • 1.元本割れのリスクがある
  • 2.非課税期間が終了する20年後に暴落が重なるリスクがある
  • 3.投資できる商品が限られている
  • 4.損益通算や繰越控除ができない
  • 5.利益が出ていなくても課税される場合がある
  • 6.年間の非課税投資枠が少ない
  • 7.途中で運用商品を変更できない
  • 8.好きなタイミングで購入できない

それぞれの具体的な内容と、デメリットを軽減するための対処法をみていきましょう。

デメリット1:元本割れのリスクがある

つみたてNISAは長期の資産形成を後押しする制度ですが、あくまでリスクを伴う「投資」です。運用がうまくいかなければ、運用商品の評価額が投資総額を下回り、元本割れすることも想定しておかなければなりません。

以下のグラフは、全世界の株式を投資対象とする「eMAXIS 先進国株式インデックス(※1)」の過去10年間における1年ごとの期間収益(1年リターン)を示したものです(※1対象インデックス:MSCIコクサイ・インデックス/配当込み・円換算ベース)。

eMAXIS 全世界株式インデックス 期間収益率(1年リターン)

積立nisa,デメリット
(画像=※モーニングスター社のデータをもとに筆者作成)

※各データは前年3月~翌年4月までの1年間のリターン。例えば2022年は、2021年3月~2022年4月末までの1年間。

このファンドの過去10年間の平均リターンは年率15.26%です。しかし、いつ投資してもこのリターンが得られるわけではありません。1年ごとのリターンでみると、2021年のように50%近いプラス(要因:コロナ禍での大規模な金融緩和など)となることもあれば、2016年のように10%以上のマイナス(要因:チャイナショックなど)となることもあるのです。

対処法1:短期的な値動きに一喜一憂せず長期投資する

株式など価格が変動しやすい資産への投資では、短期的にリターンがマイナスになることもあります。

しかし、リターンがマイナスになったからといって、保有している商品を売却したり、積立をやめたりするのは好ましくありません。なぜなら、その後の回復局面で株価が上昇しても、その恩恵を受けられなくなってしまうからです。
特に、一定額ずつ定期的に積立投資をするつみたてNISAでは、相場の下落は安く投資するチャンスでもあります。相場が低迷しているときにもコツコツ積立投資を続けていれば、相場が回復したときにより大きなリターンを得られる可能性もあるのです。
竹国弘城(ファイナンシャル・プランナー)

以下のグラフは、1985年から2022年3月末までの期間において、先進国株式(※2)に投資した場合の投資期間別のリターンを示したものです(※2対象インデックス:MSCI World Index/配当込み・米ドルベース)。

【投資期間別リターン】

積立nisa,デメリット
(画像=※Guide to the Markets(As of March 31,2022)をもとに筆者作成)

投資期間が1年間の場合、リターンは+67%から−47%までの幅があり、投資するタイミングによって大きなブレがあります。しかし、投資期間が長くなるにつれてこのブレは小さくなっていき、投資期間が20年間になると、いつ投資を始めてもリターンはプラスになっています(+4%~+12%)。

これはあくまで過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。しかし、長期投資によってリターンが安定し、大きなマイナスになるリスクが軽減されることが分かります。

対処法2:許容できるリスクの範囲内で投資する

自分の許容できるリスクを超えた商品に投資してしまうと、値動きが気になってしってしまい、冷静な判断ができなくなるおそれがあります。

あまりリスクを取りたくない人は、債券を組み入れたバランスファンドなどを選ぶとよいでしょう。ただし、リスクとリターンは表裏一体の関係にあり、リスクの低い商品はリターンも少ない傾向です。

つみたてNISAは、投資できる金額が限られており、長期積立分散投資によりリスクが軽減される仕組みのため、10年以上の長期投資ができるなら、通常よりリスクを取ってもよいでしょう。
竹国弘城(ファイナンシャル・プランナー)

デメリット2:非課税期間が終了する20年後に暴落が重なるリスクがある

リーマンショック(世界金融危機)のような相場の暴落は、これまで何度も起きています。

投資から20年後、非課税期間が終了するタイミングに相場の暴落が重なり、それまでに積み上げてきた利益が吹き飛んでしまうリスクもゼロではありません。そうなれば、せっかくの非課税メリットも損なわれてしまいます。

対処法1:保有を続け、相場の回復を待つ

すぐにお金が必要でなければ、非課税期間終了後も課税口座で運用を続け、相場の回復を待ちましょう。非課税期間終了までに売却しなかった商品は、自動的に課税口座に移され、そのまま運用を続けられます。

株式市場はこれまで何度も暴落を乗り越えながら成長してきました。

[米国株式(S&P500)]主な急落局面における株価の推移

回復までにかかる時間には差があり、コロナショックのように、1年足らずで元の水準を回復するケースもあれば、世界金融危機(リーマンショック)やITバブル崩壊のように、数年かかるケースもあります。しかし、いずれも元の水準を回復し、その後は大きく上昇しています。

対処法2:売却する

相場が回復する可能性はあっても、後になってみないと、どこまで下落するのか、回復までどのくらいの時間がかかるか分かりません。お金が必要になる時期が近づいている場合や、そこからさらに下落するおそれがある場合などは、商品を売却して、利益(または損失)を確定させましょう。

デメリット3:投資できる商品が限られている

つみたてNISAで投資できる商品は、金融庁の定める要件を満たした長期積立分散投資に適した投資信託やETF(上場投資信託)に限定されています。対象商品は2022年4月26日時点で213本です。このうち183本がインデックスファンドです。

インデックスファンドとは
TOPIXやS&P500などの、市場全体の動きを表す指数(インデックス)に連動した運用成果を目指す投資信託(ファンド)のことです。

あらかじめ長期投資に適した商品に絞りこまれているため、商品を選びやすい点はメリットといえます。しかし、個別株や対象ではない投資信託には投資できません。そのため、さらに多くの選択肢の中から選びたい人にとっては物足りないかもしれません。

対処法:一般NISAを利用する

個別株やつみたてNISAの対象でない投資信託などに非課税で投資したい人は、一般NISAを利用する方法があります。

ただし、一般NISAの非課税投資期間は5年と短く、2つの制度は併用できません。そのため、自分の運用目的にあったほうを選ぶことが必要です。それぞれの特徴とメリットやデメリット、どんな人に向いているかは、この記事の後半で解説しています。

デメリット4:損益通算や繰越控除ができない

つみたてNISAでは、損失が出ても損益通算や繰越控除ができません。

NISA口座で保有している金融商品が値下がりした後に売却するなどして損失が出た場合でも、他の口座(一般口座や特定口座)で保有している金融商品の配当金や売却によって得た利益との相殺(損益通算)はできません。
出典:金融庁

損益通算・繰越控除とは
損益通算とは運用により損失が出た場合、他に保有している株式や投資信託で利益が出ていれば、その利益と損失を相殺できる仕組みのことです。損益通算しきれない損失があれば、確定申告を行うことで、翌年以降に損失を繰り越し、翌年以降3年間の利益と相殺できます。これを損失の「繰越控除」といいます。

対処法:長期積立分散投資で損失が出るリスクを抑える

元本保証のない投資である以上、損失のリスクをゼロにはできませんが、長期積立分散投資によってリスクを軽減することはできます。

短期の運用につみたてNISAを利用するのはなるべく避け、投資している商品が値下がりしても回復するまで待てる、時間的な余裕を持った投資を心がけましょう。 近いうちに必要なお金まで投資してしまうと、不利なタイミングで売却せざるをえなくなるおそれがあります。当面使う予定のない余裕資金で行うことも重要です。
竹国弘城(ファイナンシャル・プランナー)

デメリット5:利益が出ていなくても課税される場合もある

非課税期間終了後も課税口座で運用を続ける場合、その商品の取得価格は、非課税期間終了時点の価格に変更されます。買付時よりも値下がりしていれば、その下がった価格が新たな取得価格になるのです。

課税口座に移された後は、新たな取得価格からの値上がり分に対して税金がかかります。

例えば、買付時の取得価格が30万円の商品が、非課税期間終了時に15万円まで値下がりしていた場合、移管後の新たな取得価格は15万円になります。この商品を25万円に値上がりしたタイミングで売却すると、本来5万円の損失です。しかし、実際には新たな取得価格からの値上がり分である10万円に対して、約2万円の税金がかかります。

対処法:取得価格は気にせず投資判断を行う

非課税期間が終了して取得価格が変更されたとしても、特に気にする必要はありません。今後値上がりが見込めるなら保有を続け、見込みが薄いのであれば売却しましょう。

デメリット6:年間の非課税投資枠が少ない

年間非課税投資枠は40万円です。資金に余裕がある人にとっては物足りなく感じるかもしれません。

また、投資金額が少ないと、同じように運用しても最終的に得られる金額は少なくなります。同じ目標金額を達成するためには、より高いリターンが必要になり、それだけリスクを取らなくてはいけません。

積立投資で20年後に2,000万円を準備するために必要な利回り
毎月の積立金額 必要な利回り(年率)
2万円 約12.1%
3万3,333円(上限) 約8.2%
5万円 約4.8%
※筆者試算(再投資、複利計算を行った場合の利回り、手数料等は考慮していません)

対処法1:一般NISAで投資する

資金に余裕があり、短期間にまとまった金額を投資したい人は、年間120万円まで投資できる一般NISAが一つの選択肢です。ただし、非課税投資期間は5年と短く、併用はできない点には注意しましょう。

最終的に投資できる上限額では、20年間にわたって投資できるつみたてNISAが上回ります(一般NISA:120万円×5年=600万円、つみたてNISA:40万円×20年=800万円)。

対処法2:iDeCoで投資する

老後資金準備が目的であれば、iDeCo(個人型確定拠出年金)の利用も検討しましょう。

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは
公的年金に上乗せする形で、税制優遇を受けながら、自分で老後資金を準備できる私的年金制度。

iDeCo(イデコ)は、自分が拠出した掛金を、自分で運用し、資産を形成する年金制度です。掛金は65歳になるまで拠出可能であり、60歳以降※に老齢給付金を受け取ることができます。 一定の条件があります。
※60歳になるまで、原則として資産を引き出すことはできません。
iDeCoの老齢給付金を受給した場合は掛金を拠出することができなくなります。
出典:iDeCoの特徴?(iDeCo公式サイト)

原則60歳まで資金を引き出せない制約はありますが、掛金が所得控除の対象になり、受取時まで非課税で運用できるメリットがあります。iDeCoの投資可能額は年額14万4,000円~81万6,000円(月額1万2,000円~6万8,000円)で、職業(国民年金種別)によって異なります。

iDeCoはつみたてNISAとの併用が可能なので、併用すれば投資額を上乗せできます。

対処法3:課税口座で投資する

運用益は非課税になりませんが、課税口座ならいくらでも投資できます。

デメリット7:一度使った非課税枠の運用商品は途中で変更できない

つみたてNISAで運用商品を変更するには、保有している商品を売却して、新しい非課税枠を使って別の商品を購入するしかありません。

非課税投資枠は使い回せないため、一度購入した商品を売却してしまうと、それだけ非課税で運用できる資産は減ってしまいます。

つみたてNISA勘定の利用限度額(非課税投資枠)は一人年間40万円とされており、ある年にNISA口座で40万円分のETF・株式投資信託を購入した場合、購入した金融商品を売却しても、その年は、NISA口座で再度購入することはできません(一度消費した非課税投資枠は、購入した金融商品を売却しても復活しません。)。
出典:金融庁

なるべく短期間で売却することにならないよう、購入する商品は慎重に選びましょう。

対処法:資産配分を調整していきたい場合は、バランスファンドやターゲットイヤーファンドに投資する

バランスファンドやターゲットイヤーファンドを利用すれば、一度購入した商品を変更(売却)することなく、そのファンド内で自動的に資産配分が調整されます。
ターゲットイヤーファンドとは?
最初は積極的な運用からスタートし、ターゲット・イヤー(運用の最終目標時)に向けてリスク資産の比率を徐々に引き下げ、ターゲット・イヤーに達したら安定運用に移行するファンドのことです。この資産配分の変更は、ファンド内で自動的に行われます。

例えば、複数の地域や資産クラス(株式、債券、不動産など)に一定の割合で分散投資する場合、時間の経過に伴って値上がりする資産、値下がりする資産が出て、最初に設定した割合からずれてきます。

自分で複数の商品を組み合わせて投資していた場合、このずれを修正するためには、値上がりした商品を売却して、値下がりした商品を買い増すことで資産のバランスを修正する「リバランス」が必要です。

つみたてNISAでは、商品を売却すると非課税枠が使えなくなり、投資できる金額にも上限があるため、このようなリバランスは難しいでしょう。

バランスファンドであれば自分でリバランスを行う必要はなく、このような問題は生じません。

運用商品は変更できませんが、前述のターゲットイヤーファンドを利用すれば、時間の経過に応じたリスク調整が可能です。

デメリット8:好きなタイミングで購入できない

つみたてNISAでの買付けは、月1回など、定期的に一定金額の買付けを行う方法に限定されています。そのため、自分の好きなタイミングで商品を購入することはできません。

つみたてNISA勘定での買付けは、事前に証券会社などとの間で締結した累積投資契約に基づき、対象銘柄を指定したうえで、「1か月に1回」など定期的に一定金額の買付けを行う方法に限られています。
出典:金融庁

対処法:ボーナス設定を利用する

つみたてNISAでは好きなタイミングにピンポイントで購入することはできません。

特定の月の積立額を増額する「ボーナス設定」が利用できる証券会社であれば、毎月の積立額を少額に設定し、ボーナス設定の金額を増やすことで、特定の月に集中して投資することは可能です。
ボーナス設定を利用して1月に集中投資した例
毎月の積立設定額 ボーナス設定額 積立設定合計額
1月 100円 39万8,800円 39万8,900円
2月 100円 100円
3月 100円 100円
4月 100円 100円
5月 100円 100円
6月 100円 100円
7月 100円 100円
8月 100円 100円
9月 100円 100円
10月 100円 100円
11月 100円 100円
12月 100円 100円
合計 1,200円 39万8,800円 40万円
※筆算作成

上記の例では、毎月の積立額を100円に設定し、残り39万8,800円をボーナス月の増額分に割り当てることで、1月に一括投資したのとほぼ同じ形になっています。

つみたてNISAのおすすめ証券会社
2022年12月時点
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
会社名 SBI証券 楽天証券 auカブコム証券 マネックス証券 松井証券 SMBC日興証券 大和証券 野村證券 みずほ証券 SBIネオトレード証券
取扱銘柄数 185本 183本 178本 157本 178本 158本 22本 7本 3本 1本
最低投資金額 100円 100円 100円 100円 100円 1,000円 100円 1,000円 1,000円 100円
積立コース 毎月
毎週
毎日
毎月
毎日
毎月 毎月
毎日
毎月
毎日
毎月 毎月/毎週/毎日/隔月/3ヵ月ごと/4ヵ月ごと/6ヵ月ごと 毎月 毎月 毎月
ポイント還元 Tポイント
dポイント

Pontaポイント
JALマイル
Vポイント
楽天ポイント Pontaポイント マネックスポイント 松井証券ポイント dポイント
クレジット
カード決済
ポイント還元率
三井住友カード
0.5%(※1)
楽天カード
1%または0.2%
(※2)
au PAYカード
1%
マネックスカード
1.1%
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
※1.三井住友カードの一般カード。一部のカードは1%または2%
※2.100円につき1ポイントまたは500円につき1ポイント
※ランキング根拠はこちら

積立NISA初心者によくある5つの後悔と失敗しないための対処法

6.積立nisa,デメリット
(画像=fuelle編集部)

つみたてNISAは気軽に始められる反面、始めてから後悔することもあるでしょう。実際どのようなことで後悔する人が多いのか、失敗しないための対処法とあわせて確認しておきましょう。

後悔1:普段利用している金融機関でなんとなく始めてしまって購入したい商品が買えない

どこでも同じだろうと思い、普段利用している金融機関でなんとなく始めてしまい後悔するケースです。

つみたてNISAは証券会社や銀行、郵便局など、さまざまな金融機関で取り扱っています。しかし、取扱商品数は金融機関によって異なります。

対象商品になっていても、口座を開設した金融機関で取り扱っていなければ購入できません。

主な金融機関の取扱商品数(つみたてNISA対象商品)
金融機関 取扱商品数
総合証券 野村證券 7本
大和証券 22本(うちETF7本)
ネット証券 SBI証券 183本
楽天証券 181本
マネックス証券 152本
LINE証券 9本
銀行 三菱UFJ銀行 12本
三井住友銀行 4本
みずほ銀行 6本
横浜銀行 13本
イオン銀行 20本
郵便局(ゆうちょ銀行) 9本

銀行や総合証券の多くは、一般的に5~20本程度の商品をラインアップしています。それに対し、ネット証券大手のSBI証券や楽天証券では180本以上の商品を取扱い、その差は歴然です。

また、ETFを購入できるのは証券会社のみで、銀行など他の金融機関では購入できません。つみたてNISA対象のETFに限って言えば、大和証券のみが取り扱っています。

選択肢が多過ぎると迷ってしまうかもしれませんが、しっかり比較して選べるならネット証券のほうが良いでしょう。証券会社などのサイトで提供されているスクリーニングツールを使えば、投資対象や運用コスト(信託報酬)、運用実績などから簡単に商品を絞り込めます。
竹国弘城(ファイナンシャル・プランナー)

対処法1:口座開設前に金融機関を比較する

これから口座を開設するのであれば、各金融機関の商品ラインアップや積立設定の柔軟性などを比較してから選びましょう。この記事の後半では、金融機関を選ぶポイントとおすすめの証券会社を紹介していますので、参考にしてください。

対処法2:金融機関を変更する

すでにつみたてNISA口座を開設しており、その金融機関に不満がある場合は、金融機関を変更できます。

一度も商品を購入していなければ、その年のうちに別の金融機関で口座を開設し直せます。この場合、金融機関での変更手続きは9月末までに完了する必要があります。

金融機関の変更は可能です。ただし、変更しようとする年の9月末までに、金融機関で変更の手続きを完了する必要があります。また、その年に既にNISA口座内で金融商品の購入をしていた場合には、変更できるのは翌年の投資分からです。
出典:金融庁

一度でもつみたてNISA口座で商品を購入している場合や、手続きが9月末までに完了しなかった場合は、翌年まで変更できません。

また、現在一般NISA口座を開設している人は、変更手続きを行うことでつみたてNISA口座を開設できます。変更しようとする年の前年10月から12月までの間に手続きが必要です。

後悔2:人気があるというだけで商品を購入してしまった

どの商品に投資したらよいか分からず、人気ランキング上位の商品を名前だけで購入してしまい後悔するケースです。

つみたてNISAは対象商品が厳選されており、商品選びで大きく失敗することは少ないといえます。とはいえ、商品によって投資対象やリスクとリターンの大きさ、運用コスト(信託報酬)などは異なります。

いくら人気商品でも、自分の運用目的や許容できるリスクに合っていなければ正しい選択とはいえないでしょう。

対処法:目論見書(投資信託説明書)や運用報告書で商品内容を確認して選ぶ

投資信託には、その商品に投資するかを判断するために必要な情報がまとめられた目論見書(投資信託説明書)があります。

【目論見書に記載されている主な内容】
・ファンドの目的・特色
……何を目的に、どこのどのような資産に投資しているか。ファンドの仕組みはどうなっているか。
・投資のリスク
……その商品のリスク(価格変動リスク、為替変動リスク、金利変動リスクなど)
・運用実績
……その商品の過去の運用実績(基準価額や純資産総額、分配金、年間収益率の推移など)
・手続・運用コスト(手数料)など
……購入単位、購入時の手数料、運用中にかかる運用管理費用(信託報酬)、ファンドにかかる税金・諸費用など

目論見書は購入前に必ず渡されるほか、金融機関や運用会社のサイトなどで、いつでも閲覧できます。どのような商品なのか、必ず確認したうえで購入するかを判断しましょう。

最新の運用状況は、別途作成されている運用報告書で確認できます。

後悔3:相場の暴落で怖くなって売却してしまった

相場の暴落や急落で投資している商品の価格がみるみる下がっていくのが怖くなり、売却してしまったケースです。相場が回復して冷静になると、あのとき売らなければよかったと後悔します。

対処法:焦らず投資を続ける、相場が下がったときほど買い時

積立投資では、相場が下がったときほど商品を安く買うチャンスです。価格が下がっても投資をやめず、これまで通り投資を続けましょう。

相場の下落局面でも投資を続けることで平均取得価格は下がっていきます。下落局面で投資を続けた結果、元の水準まで価格が戻ったときにより大きな利益を得られるのです。

同じ金額で定期的に商品を買い付けていく方法は「ドルコスト平均法(定額購入法)」と呼ばれています。この方法のメリットは、購入価格が平均化され、リターンが安定する点です。

ただし、投資している商品の価格が下落し続けると、購入価格をいくら平均化しても、損失が出てしまいます。下落することはあっても、長期的には成長していく投資先に投資してこそ効果が発揮される方法です。
株式市場は変動しながらも、経済成長に伴って成長を続けており、その点でインデックスファンドはドルコスト平均法と相性のいい投資先といえます。
竹国弘城(ファイナンシャル・プランナー)

後悔4:銘柄をたくさん保有しすぎてしまった

つみたてNISAには、非課税で投資できる金額に上限はあります。しかし、その範囲内であれば投資する銘柄数に制限はありません。投資したい銘柄が複数あれば、投資資金をそれぞれに配分して投資できます。

しかし、銘柄を増やし過ぎて運用状況を把握しづらくなるなど、後悔するケースもあります。

対処法:1つの銘柄でも十分

投資信託は、基本的に1つの銘柄で分散投資ができる商品です。運用目的にあった1銘柄に投資するだけでも、分散投資によるリスク軽減効果は十分に期待できます。

この記事の後半では、投資目的にごとのおすすめ銘柄を紹介しています。銘柄を選ぶ際にはこちらも参考にしてください。

後悔5:非課税投資枠を余らせてしまった

年の途中で始めた場合や、当初は資金に余裕がなく、少額で始めた場合など、年間40万円の非課税枠を余らせてしまって後悔するケースです。

使わなかった非課税投資枠は翌年に繰り越せません。

対処法:ボーナス設定を活用する

毎月の積立だけでは非課税枠が余ってしまう場合、ボーナス設定を利用することで、可能な限り非課税枠を使い切れます。

10月から始めて非課税枠を使い切る例
毎月の積立設定額 ボーナス設定額 積立設定合計額
10月 1万円 1万円
11月 1万円 1万円
12月 1万円 37万円 38万円
合計 3万円 37万円 40万円
※筆算作成

ただし、ボーナス設定はすべての金融機関で利用できるわけではありません。ボーナス設定が利用できる主な金融機関は、次の通りです。

【ボーナス設定が利用できる主な金融機関】
・SBI証券
・楽天証券
・マネックス証券
・auカブコム証券
・野村證券
・三井住友銀行
・みずほ銀行
・ゆうちょ銀行
・イオン銀行

ボーナス設定ができる金融機関でも、毎日積立や毎週積立、クレカ積立と併用できないなどの制約があるため注意しましょう。

つみたてNISAのおすすめ証券会社
2022年12月時点
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
会社名 SBI証券 楽天証券 auカブコム証券 マネックス証券 松井証券 SMBC日興証券 大和証券 野村證券 みずほ証券 SBIネオトレード証券
取扱銘柄数 185本 183本 178本 157本 178本 158本 22本 7本 3本 1本
最低投資金額 100円 100円 100円 100円 100円 1,000円 100円 1,000円 1,000円 100円
積立コース 毎月
毎週
毎日
毎月
毎日
毎月 毎月
毎日
毎月
毎日
毎月 毎月/毎週/毎日/隔月/3ヵ月ごと/4ヵ月ごと/6ヵ月ごと 毎月 毎月 毎月
ポイント還元 Tポイント
dポイント

Pontaポイント
JALマイル
Vポイント
楽天ポイント Pontaポイント マネックスポイント 松井証券ポイント dポイント
クレジット
カード決済
ポイント還元率
三井住友カード
0.5%(※1)
楽天カード
1%または0.2%
(※2)
au PAYカード
1%
マネックスカード
1.1%
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
詳細はこちら
公式サイトへ
※1.三井住友カードの一般カード。一部のカードは1%または2%
※2.100円につき1ポイントまたは500円につき1ポイント
※ランキング根拠はこちら

積立NISAをやめたほうがいい人

7.積立nisa,デメリット
(画像=fuelle編集部作成)

つみたてNISAは誰にでもおすすめできる制度ではありません。次のような人はやめておいたほうがよいでしょう。

貯蓄が少なく家計に余裕がない人

つみたてNISAはあくまで「投資」であり、当面使う予定のない余裕資金で行うのが基本です。投資は予想に通りにいくとは限らず、お金が減ることもあります。

家計に余裕がなく、生活に必要なお金まで投資に回していると、投資がうまくいかずお金を減らしてしまったときは、生活への影響が出てくるでしょう。

貯蓄が少ないと病気などの急な出費に対応できず、運用がうまくいっていても運用資産を切り崩さなくてならない可能性も高くなります。そうなれば、せっかくの非課税メリットが無駄になってしまいます。

貯蓄ができていない場合は、まず家計を見直し、預貯金で生活費の6ヵ月~1年分を確保することを優先しましょう。この「生活防衛資金」があれば、急な出費や収入の減少、投資で損失を出してしまっても、すぐに生活できなくなる事態は防げます。

生活を立て直すための時間的な余裕ができるほか、すぐ運用資産に手をつけずに済むため、気持ちにも余裕を持って投資できるでしょう。
竹国弘城(ファイナンシャル・プランナー)

元本割れのリスクを許容できない人

つみたてNISAには、預貯金や個人向け国債のような元本保証はありません、そのため、確実に必要な資金の準備が目的で、元本割れは絶対に避けたい人には向いていません。

一時的な元本割れさえ許容できない人はやめておきましょう。

長く運用を続けることで元本割れのリスクは抑えられます。10年以上先に必要な教育資金や老後資金などを準備する場合には、預貯金や保険商品など確実性の高い商品をベースに、一部をつみたてNISAで運用し、上乗せを狙うのも一つの方法です。
竹国弘城(ファイナンシャル・プランナー)

個別株に投資したい人

対象商品は、長期投資に適した投資信託やETFに限られ、それ以外の金融商品には投資できないため、個別株に投資したい人には向きません。

個別株に非課税で投資したいのであれば、一般NISA口座を利用しましょう。

この場合、つみたてNISAとの併用はできませんが、課税口座で個別株に投資し、つみたてNISAで投資信託に積立投資する方法もあります。

短期で儲けたい人

長期投資で資産形成を図ることを目的とした制度のため、短期で儲けたい人には向いていません。

個別株であれば1年で株価が2倍、3倍になるような銘柄は多くあります。しかし、日経平均株価やTOPIX、S&P500など、株式市場全体の価値を示す株価指数が1年で2倍になるようなことは、めったに起こりません。

投資額も年間40万円に限られるため、個別株への投資などに比べ、短期間で大きく儲けるのは難しいのです。

積立NISAのメリットは?どんな人におすすめ?

8.積立nisa,デメリット
(画像=fuelle編集部)

マイナス面を中心にみてきましたが、メリットも多い制度です。どんなメリットがあり、どんな人に向いているのか確認していきましょう。

積立NISAとは

つみたてNISAは少額からの長期、積立、分散投資を後押しすることを目的とした非課税投資制度です。

運用開始から最大20年間の運用益が非課税になる

つみたてNISA口座(非課税口座)で購入した商品から得られた利益は、購入から最大で20年間(購入から20年目の年末まで)非課税になります。

毎年40万円を上限として一定の投資信託が購入可能です。
各年に購入した投資信託を保有している間に得た分配金と、値上がりした後に売却して得た利益(譲渡益)が購入した年から数えて20年間、課税されません。
出典:金融庁

非課税投資枠は年間40万円が上限です。非課税枠は1年ごとに設定され、使い切れずに余っても翌年には繰り越せません。

積立投資で長期的な資産形成を目指せる

積立投資で長期的な資産形成を目指す制度であるため、買付け方法は毎月、毎日など、定期かつ継続的に買い付ける「積立投資」に限定されています。

非課税枠の上限が40万円と決まっているため、毎月積立を行う場合の積立額の上限は、月3万3,333円(1,000円単位での積立となる金融機関の場合、3万3,000円)です。

1回あたりの最低買付額は金融機関によって異なります。多くの金融機関では1,000円以上となっていますが、主要ネット証券では100円から購入可能です。

積立頻度は毎月積立(月1回の買付)が一般的ですが、金融機関によっては毎日積立や毎週積立も選択できます。

購入できる商品は金融庁お墨付きの投資信託のみ

対象商品は、金融庁の定める要件を満たし、長期、積立、分散投資に適した商品として届出済みの商品に限定されています。

例えば公募株式投資信託の場合、以下のすべての要件を満たす必要があります。

・販売手数料はゼロ(ノーロード)
・信託報酬は一定水準以下(例:国内株のインデックス投信の場合0.5%以下)に限定
・顧客一人ひとりに対して、その顧客が過去1年間に負担した信託報酬の概算金額を通知すること
・信託契約期間が無期限または20年以上であること
・分配頻度が毎月でないこと
・ヘッジ目的の場合等を除き、デリバティブ取引による運用を行っていないこと 出典:つみたてNISAの概要(金融庁)

積立NISAの6つのメリット

運用益が非課税になることをはじめ、次のようなメリットがあります。

メリット1:最大で20年間の長期にわたり運用益が非課税になる

運用益が非課税になる点は、最大のメリットです。

通常、運用で得た利益には20.315%の税金がかかり、100万円の利益が出ても、手元には約80万円しか残りません。つみたてNISAであれば利益はすべて手元に残るため、リターンが20%増えるのと同じ効果があります。

メリット2:少額から投資できる

家計の状況や運用の目的などにあわせ少額から投資できます。

最低投資額は利用する金融機関によって異なりますが、ネット証券の多くでは月100円から投資可能です。投資に回せるお金が少なくても、無理のない金額から、早い時期に運用を始められる点は大きなメリットといえます。運用期間が長くなるほど、時間分散によるリスク軽減効果や複利効果が期待できるからです。

複利効果とは
運用で得た利益を元本に加えて運用することで、利益が利益を生んで雪だるま式に資産が増えていく効果のことです。
投資額が少ないと利益も少なくなります。余裕ができれば、積立額を増やしていくとよいでしょう。つみたてNISAの積立額はいつでも変更可能です。
竹国弘城(ファイナンシャル・プランナー)

メリット3:商品を選びやすい

対象商品は、長期、積立、分散投資に適した投資信託やETFに限定されています。国内には公募株式投資信託が約6,000本ありますが、対象商品はそのうち213本(2022年4月26日時点)です。

対象商品が限られている点は、投資信託以外の金融商品も含めた幅広い選択肢から投資する商品を選びたい人にとってはデメリットです。しかし、選択肢が多過ぎると迷って選べない人には、商品選びで失敗するリスクを抑えられるメリットがあります。

メリット4:投資するタイミングを判断しなくてよい

投資する商品と金額、積立頻度を一度設定すれば、あとは自動的に積立投資が行えます。

いつ、いくらで買うのか、投資するタイミングをその都度判断しなくてよいため、投資に時間をかけられない人や投資初心者でも続けやすいでしょう。
その都度投資判断をしていると、短期的な相場の変動に一喜一憂しやすくなります。相場の急落で怖くなって売却してしまったり、少し値上がりしただけで欲が出て売却してしまったりするのです。いわゆる「ほっかたらし投資」は、感情的な売買を回避するには有効な方法であり、長期投資による資産形成が実現しやすくなります。
竹国弘城(ファイナンシャル・プランナー)

メリット5:いつでも換金(資金の引き出し)ができる

保有している商品を売却して、いつでも換金(途中解約)できます。長期投資を基本としながらも、お金が必要になる時期にあわせて運用期間を自由に決められるのです。

同じ非課税投資制度であるiDeCoは、老後資金準備を目的とした制度であり、一度投資した資金は、原則60歳まで引き出せません。それに比べると、つみたてNISAはより柔軟な運用ができる制度といえるでしょう。

メリット6:長期積立分散投資によりリスクが軽減される

つみたてNISAでは、投資先と投資するタイミングの分散によって、投資リスクが軽減されています。

分散投資ではリスクだけでなくリターンも平均化されるため、短期間で大きく儲けるのには向いていません。しかし、リスクを抑えながら変動の大きい株式に投資でき、長期的に比較的高いリターンを期待できる点は大きなメリットです。

積立NISAがおすすめの人

次のような人におすすめです。

長期的に資産形成を図りたい人

つみたてNISAは10年、20年といった長期で資産形成を図っていきたい人に向いています。短期間に大きく儲けることは難しくても、20年間投資枠の上限まで投資を続ければ、最大800万円を非課税で運用できます。

長期投資によるリスク軽減効果と複利効果に、非課税メリットが加わり、資産形成を有利に進められるでしょう。

少額から投資を始めたい人

つみたてNISAは月100~1,000円程度の少額から投資できます。そのため、少額から投資を始めたい人にはぴったりの制度です。

せっかくなら投資枠の上限まで使い切りたいところですが、状況に応じて無理なく続けられる金額で投資できるのも、メリットといえるでしょう。

なるべく手間をかけず投資したい人

仕事やプライベートで忙しく、なるべく手間をかけずに投資したい人にもおすすめです。

一度積立設定をすれば、その後は自動的に投資されるので、ほとんど手間はかかりません。

投資する商品をしっかり選べば、その後は定期的に運用状況を確認する程度の「ほったらかし投資」が可能です。

手間はかからない反面、銘柄を分析したり、値動きを見ながら売買したりといった、投資の醍醐味はあまりありません。投資の実践勉強や楽しさを求めるなら、課税口座で少額から投資してみてもよいでしょう。

ここを選べば後悔しない?積立NISAにおすすめの証券会社3選!利用者の口コミや評判も

つみたてNISAは多くの金融機関で利用できます。しかし、購入できる商品や最低積立金額、積立頻度、ボーナス設定の可否などに違いがあります。口座は1人1口座しか開設できないため、開設してから後悔しないよう、よく比較して選びましょう。

ここでは、数ある金融機関の中から、おすすめの証券会社を3社厳選して紹介します。まずはこの3社から検討してみましょう。

おすすめ証券会社3社の概要
楽天証券 SBI証券 マネックス証券
銘柄数 181本 183本 152本
最低積立金額
積立単位
100円以上1円単位 100円以上1円単位 100円以上1円単位
積立頻度 毎月/毎日 毎月/毎週/毎日 毎月/毎日
ボーナス設定
年2回まで

年2回まで

年2回まで
増額設定
開設年のみ
× ×
使い切り設定
(増額設定利用)
×
ポイント還元 楽天ポイント
楽天証券ポイント
Tポイント
Pontaポイント
dポイント
Vポイント
マネックスポイント
クレカ積立
楽天カード

三井住友カード

マネックスカード
口座開設までの日数
※1
最短2営業日 最短2営業日 最短3営業日
公式サイト 公式サイト 公式サイト
楽天証券SBI証券マネックス証券の公式HPより筆者作成(2022年5月21日時点)
※1:証券総合口座と同時開設を申し込む場合

楽天証券……商品ラインアップが充実!楽天ユーザーにおすすめの証券会社

9.積立nisa,デメリット
(画像=楽天証券より引用)

楽天グループの楽天証券は、楽天ユーザーにメリットの多い証券会社です。楽天証券を利用すると、次のようなメリットがあります。

業界トップクラスの商品ラインアップ

楽天証券で取り扱うつみたてNISA対象商品数は181本(2022年6月21日時点)。SBI証券と競り合いながら取扱数を増やしており、ラインアップの充実度は業界トップクラスです。対象の投資信託は、ETFを除くと206本(同)であり、対象商品全体の9割弱の商品を購入できます。

楽天カードを使ったクレカ投信積立で楽天ポイントが貯まる

楽天証券では、楽天カードを使ったクレカ投信積立が可能です。積立額(決済額)100円につき楽天ポイントが1ポイント付与されます(還元率は1%)。

月3万3,333円の上限までクレカ投信積立を利用すれば、毎月330ポイント(330円相当)、年間では3,960ポイント獲得できます。

積立nisa,デメリット
(画像=楽天証券の公式サイトより引用)

2022年9月以降、一部商品でクレカ投信積立の還元率が0,2%(500円につき1ポイント)に引き下げられます。引き下げの対象となるのは、信託報酬のうち楽天証券が受け取る手数料が税込0.4%未満の商品です。

対象商品は信託報酬の低いインデックスファンドが中心であり、ほとんどの商品が引き下げ対象になるため注意が必要です。

8月買付分(7月12日時点の積立設定状況に基づいて実施)までは、現行の内容の通り全てのファンドがポイント還元率1%の対象となります。 9月買付分より、対象ファンドについてはポイント還元率が0.2%に変更となります。
出典:楽天証券

引き下げ対象(還元率0.2%)のファンド(例)
楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天投信投資顧問)……信託報酬(税込)0.132%(楽天証券分0.055%)

楽天クレジットカード決済ポイント還元率0.2%対象銘柄一覧(2022年1月末現在)
※対象ファンド以外も含む

9月以降も還元率1%のファンドには、個人投資家から人気の高いアクティブファンド「ひふみプラス」などがあります。

楽天クレジットカード決済ポイント還元率1%対象銘柄一覧(2022年1月末現在)
※対象ファンド以外も含む

投信積立で楽天キャッシュをご利用いただくと、ご利用額の0.5%分の楽天ポイントが貯まるキャンペーンを実施いたします。楽天カードからのチャージ額に対する0.5%のポイント還元※8と合わせて、キャンペーン期間中は楽天キャッシュのご利用で最大1.0%のポイント還元となります。
キャンペーン対象期間:2022年8月買付分~12月買付分まで(予定)
出典:楽天証券

貯まった楽天ポイントで投資できる

楽天証券のつみたてNISAでは、クレカ投信積立をはじめ、楽天グループを利用して貯まった楽天ポイントを使って投資信託を購入できます。

ポイント投資で投資信託を購入すると、楽天市場での買い物で付与されるポイントが最大+1倍になる特典があるため、ポイント効率も高まります。

増額設定によりいつ始めても非課税枠を使い切れる

つみたてNISA口座を設定した年に限り、通常の買付金額に上乗せして買付けができる「増額設定」を利用できます。

増額設定はボーナス設定とは異なり、1年間の投資枠に余裕がありその年の投資額を増やしたい時に利用できます。
年の途中で設定する場合も、毎月積立の上限33,333円、毎日積立の上限1,632円は変わりません。 1年間の投資枠に余裕があり、その年の投資額を増やしたい時に増額設定が利用できます。
増額設定は設定した年に限り有効です。すでに買付設定されている金額に、増額設定した金額を上乗せして買付がおこなわれます。
出典:楽天証券

増額設定により、いつ始めても非課税枠を無駄なく使い切ることができます。利用するかは任意ですが、資金に余裕があれば有効に活用しましょう。

楽天証券のつみたてNISAに関する良い口コミ

【ポイントが使えてうれしいです!】

楽天証券を選んだ一番の理由は、買い物で貯まった楽天ポイントを投資に使えるからです。毎月100円から積み立てを始められますし、楽天カードで支払うと、その分もポイントがもらえるのもうれしいです。

30代・女性

【豊富な投資信託数が良い】

投資信託の銘柄が豊富で、つみたてNISAの選択肢が多いのが良いです。楽天カードでつみたてNISAをすれば、楽天ポイントを貯められるのも良いです。

40代 ・男性

【楽天ポイントの有効活用】

楽天ポイントを貯められます。貯まったポイントを毎月の積み立てにあてられ、有効活用できます。少額から積み立てられる点も魅力。私も最初は少額から挑戦しました。初心者でも100円からなら安心して利用できるので良いなと思いました。

20代・女性

楽天証券のつみたてNISAの良くない口コミ

【アプリがつみたてNISAには向いていない】

楽天証券のiSPEEDというアプリがあるのですが、つみたてNISAの確認には向いてないと思います。個別株など専用に作られているようで、つみたてNISAで確認できるのは、投資金額とか変動利率、買付可能額ぐらいです。詳細を確認したい場合は、パソコンサイトに飛んで確認するので手間です。

40代・女性

【改悪はやめてほしい】

楽天カードで積み立てれば、1%のポイント還元ですが、2022年9月から改悪されて0.2%になるようです。ポイント還元率は、他の証券会社のほうが高くなるので、そちらに移るか検討するほど不満です。またスマホからだと、設定を変更したい場合、どこにアクセスすればわからないことがあります。もっとスマホの表示をわかりやすくしてほしいです。

20代 ・男性

【楽天ポイントの改悪が残念】

楽天ポイントの改悪が続くので、すべてもとに戻してほしいです。楽天市場、楽天証券、楽天銀行、楽天カードと、すべてをまとめて連携することでお得になっているから楽天を選んでいるので、改悪はやめてほしいと切に思います。

30代・女性

出典:fuelle編集部がクラウドワークスで調査

楽天証券の詳細はこちら(公式サイト)

SBI証券……豊富な商品ラインナップとポイント還元、積立の自由度の高さが魅力

11.積立nisa,デメリット
(画像=SBI証券より引用)

SBI証券は、豊富な商品ラインアップと、複数サービスのポイント還元、毎週積立やNISA枠ギリギリ設定など積立の自由度の高さが魅力の証券会社です。

豊富な商品ラインアップ

SBI証券で取り扱う対象商品数は183本(2022年6月20日時点)。取扱商品の充実度では、楽天証券とのツートップです。

3種類のポイントサービスから選べるポイント還元

SBI証券では、Tポイント、Pontaポイント、dポイントの3種類から貯めたいポイントを選んで貯めることができます。つみたてNISAでの投資は「投信マイレージ」の対象になり、つみたてNISAを含む投資信託の月間平均保有金額の最大0.25%(年率)のポイントが付与されます(ポイント付与率一覧)。

三井住友カードを使ったクレカ投信積立でVポイントが貯まる
SBI証券では、三井住友カードを使ったクレカ投信積立が可能で、積立額(決済額)の0.5〜2%のVポイントが付与されます。

Vポイントとは
三井住友カードの利用で貯まるポイントのこと。

カードの毎月のお買物ご利用合計金額に応じてもらえるポイントを貯めて、お買物やお支払い金額への充当のほか、景品交換や他社ポイントへの移行などに使うことのできるサービスです。
出典:三井住友カード

ポイント還元率
・0.5%……三井住友カード(NL) など
・1.0%……三井住友カードゴールド(NL) など
・2.0%……三井住友カードゴールド プラチナ など

一般カードの還元率は他社に比べ低めですが、プラチナカードフォルダーであれば優位性があります。

毎週積立ができる

週1回買付けを行う「毎週積立」ができるのはSBI証券だけです。

NISA枠ぎりぎり注文設定で。非課税投資枠を無駄なく使い切れる

SBI証券には「NISA枠ギリギリ設定」という注文方法があり、非課税投資枠を無駄なく使い切ることができます。

NISA枠ギリギリ設定とは
NISA投資可能枠が積立設定金額以下の場合、積立注文金額を引き下げて積立買付を行い、可能な限りNISA枠を使い切る注文

出典:SBI証券

毎月の積立額に上限があるつみたてNISAの非課税枠を使い切るには、ボーナス設定とNISA枠ぎりぎり注文設定を組みわせて利用する必要があります。

【SBI証券で非課税枠を使い切るための手順】
1.ボーナス月の積立設定で余っている非課税枠以上の金額を設定する
2.同時にNISA枠ぎりぎり注文を設定する
3.ボーナス月に非課税枠内で購入できるギリギリの金額まで買付けが行われる(NISA枠ぎりぎり注文設定をしていない場合、年間非課税投資額を超える注文はすべて失効します)

NISA枠ぎりぎり注文設定は、口座を設定した年以外にも利用できる注文方法です。

SBI証券のつみたてNISAに関する良い口コミ

【すべてがハイレベルで満足!】

SBI証券は、取扱銘柄がとても多いので、つみたてNISAはもちろんのこと、その他の取引でも国内で一番といっていい優良証券会社だと思います。アプリの使いやすさもいいです。クレカでの積み立てもでき、PontaポイントやTポイントと連携しているなど、付随するサービスがどれも秀逸で素晴らしいです。

30代・男性

【使いやすく知名度の高い証券会社です】

知名度が高い証券会社なので安心感があり、少額でも積み立てできることが最大のメリットだと思います。積み立ての設定を一度してしまえば、後はお金を入金するだけ。1ヵ月に1回、運用を確認するくらいで、ほとんどほったらかしにできているので安心して使っています。

40代・男性

【つみたてNISAでVポイントがたまる】

三井住友カードでつみたてNISAをすると200円につきVポイントが1ポイント貯まり、効率的にポイントを貯められます。また、取扱銘柄数が多いのがメリットです。人気のインデックスファンドの取扱数も多く、「毎月いくらこの商品を購入する」などの細かい設定も簡単で使いやすいです。

30代・男性

SBI証券のつみたてNISAに関する良くない口コミ

【連携カードを増やしてほしい】

もっと提携ポイントを増やしてほしいです。メインポイントの切り替えをしなくてはいけないのも面倒です。また、積立時に使えるクレカの種類が3つと少ないのでもっと増やしてほしいです。アプリは、PC操作時と同じような情報にアクセスできないのが不満です。

30代・男性

【アプリが使いにくい】

積み立てアプリがWealthNaviに比べて使いにくいです。専用のアプリが別なら、長期積立用として銀行代わりに使えるのでいいのではと思います。

30代・男性

【問合せ対応がいまいち】

SBI証券のホームページがわかりにくい点がデメリットです。どこで銘柄を購入すればいいのかが非常にわかりづらく、苦労しました。購入資金の自動振り替えを利用していますが、手続きが面倒でした。進め方が理解できずSBI証券に質問しましたが、いろいろな部門や他の会社に電話するように言われ、たらいまわしにされました。

30代・男性

出典:fuelle編集部がクラウドワークスで調査

SBI証券の詳細はこちら(公式サイト)

マネックス証券……一般カードのクレカ投信積立還元率はトップクラス!

12.積立nisa,デメリット
(画像=マネックス証券より引用)

マネックス証券は、充実した商品ラインナップのほか、一般カードのクレカ投信積立還元率の高さが魅力です。

充実した商品ラインアップ

マネックス証券で取り扱う対象商品数は152本(2022年6月20日時点)です。楽天証券やSBI証券と比べると少なくみえますが、一般的な水準よりもかなり充実したラインアップです。

一般カードのクレカ投信積立還元率は1.1%

マネックス証券では、マネックスカードを使ったクレカ投信積立が利用できます。積立額(決済額)に対して1.1%のマネックスポイントが付与されます。

還元率1.1%は、ゴールドカードなどを除く一般カードでは主要ネット証券で最大です。2年目以降は年会費がかかりますが、年に1回でもカードを利用すれば無料になります。少なくともクレカ投信積立に利用すれば、年会費はかかりません。

マネックスポイントとは
マネックス証券での取引やマネックスカードの利用で貯まるポイントサービス。株式手数料の支払い、暗号資産や他のポイントサービスへの交換、寄付などに利用できます。

投資信託の保有残高に応じてマネックスポイントが貯まる

マネックス証券で投資信託を保有していると、保有残高の年率0.08%または0.03%のマネックスポイントが貯まります(ポイント付与率:「投信ポイント」概要)。つみたてNISA口座で保有している投資信託もこの対象です。

マネックス証券のつみたてNISAに関する口コミ

【豊富な商品ラインアップ】

マネックス証券は、つみたてNISAの取り扱い商品が150件以上あるので、自分に合った商品がきっと見つかります。ツールでランキングやパフォーマンスも見られるので、投資の知識が少ない人には役立つと思います。年間上限額の40万円を使い切り設定すると、限度枠を無駄にすることなく運用できます。ネット証券なので利用料を安く抑えることができるので、おすすめです。

40代 ・男性

【ポイント制度が素晴らしい】

マネックス証券では独自のポイントプログラムである「マネックスポイント」を貯めることができます。ポイントが貯まれば「Amazonギフト券と交換・dポイントと交換・Tポイントと交換・JALやANAのマイルと交換・日本赤十字社やReadyforへの寄付・株式売買手数料に充当・仮想通貨との交換」など非常に多くの使い方ができるので便利で嬉しいです。

20代・女性

【初心者向き】

投資信託の取り扱い本数が多く、自分にニーズにあった商品を選べます。説明も丁寧なのでどんな商品かも理解しやすいです。引落手数料が無料なので入金額に悩むこともありません。また使用しているとマネックスポイントがたまってAmazonギフト券などに交換できるのもメリットです。非常にわかりやすく初心者の方にも向いています。

50代・男性

出典:fuelle編集部がクラウドワークスで調査

マネックス証券の詳細はこちら(公式サイト)

積立NISAの金融機関選びで後悔しないための3つのポイント

15.積立nisa,デメリット
(画像=fuelle編集部)

おすすめの金融機関を紹介しましたが、実際に利用する金融機関は自分でよく比較して選びましょう。金融機関を選ぶ際に重視しておきたいポイントは、次の3点です。

つみたてNISAの場合、購入時に金融機関に支払う販売手数料がかかりません。そのため、それ以外の部分が比較のポイントになります。

1.商品ラインアップが豊富なところを選ぶ

投資したい銘柄が決まっている場合は、まずその銘柄を取り扱っているかを確認しましょう。そのうえで、取扱商品数の多い金融機関を選ぶのがおすすめです。

ネット証券のつみたてNISA対象商品取扱数
SBI証券 183本
楽天証券 181本
マネックス証券 152本
auカブコム証券 171本
松井証券 173本
LINE証券 9本
SBIネオトレード証券 1本

取扱商品数の多さでは、大手ネット証券が群を抜いています。しかし、ネット証券だからといって、必ずしも取扱商品数が多いわけではないので注意しましょう。

積立設定が柔軟な金融機関を選ぶ

積立設定が柔軟にできるかもポイントです。

ボーナス設定や使い切り設定に対応した金融機関を選べば、非課税投資枠を無駄なく使い切りたいときに役立ちます。

毎月、毎週、毎日といった積立頻度の違いは、長期的な運用成果にそれほど影響するものではありません。毎月積立でも十分に時間分散の効果は得られるため、好みの問題といえます。より細かく分散投資したい人は、毎日積立や毎週積立に対応した金融機関を選ぶとよいでしょう。
竹国弘城(ファイナンシャル・プランナー)

ポイントサービスがお得な金融機関を選ぶ

ネット証券を中心に、ポイント還元やポイント投資などのポイントサービスを行っている金融機関もあります。商品ラインアップや積立設定の柔軟性では甲乙つけ難い場合には、ポイントサービスの有無やお得さも決め手になります。

特にメリットが大きいのは、ネット証券4社が導入している「クレカ投信積立」です。利用できるカードや還元率は証券会社によって異なります。年会費無料のカードも多いため、対象カードを持っていなければ、これを機に作ってもよいでしょう。

クレカ投信積立 対象カード・還元率・カード年会費一覧
証券会社 対象カード 還元率 カード年会費 (税込)
楽天証券 楽天カード(一般カード) 1.0% ※1 永年無料
SBI証券 三井住友カード(NL) など 0.5% 永年無料
三井住友カードゴールド(NL) など 1.0% 5,500円※2
三井住友カード プラチナ など 2.0% 3万3,000円
マネックス証券 マネックスカード 1,1% 初年度無料
次年度以降550円※3
auカブコム証券 au Payカード 1.0%
※4
無料
※5
楽天証券SBI証券マネックス証券auカブコム証券の公式HPより筆者作成
※1:2022年9月以降、一部商品は0.2%に引き下げ
※2:年間100万円以上利用すると翌年以降年会費は永年無料(クレカ積立の利用金額は利用金額に含まない)
※3:年1回以上のカード利用で無料
※4:au回線ユーザー、UQ mobile(5G)ユーザーは、適用要件を満たした月から12カ月間、それぞれ+4.0%、+2.0%
※5:カードに紐づけられたau携帯の契約がなく、1年間カード利用がない場合、1,375円

積立NISAの始め方

16.積立nisa,デメリット
(画像=fuelle編集部)

つみたてNISAで運用を始めるには、利用する金融機関を選んで口座を開設し、運用商品を購入する必要があります。

ここでは口座開設から商品購入までの流れを確認しておきましょう。

ステップ1:金融機関を選ぶ

つみたてNISAを利用できる金融機関を前述したポイントを押さえながら比較し、口座を開設する金融機関を選びます。

積立NISA口座を開設できる金融機関

つみたてNISAは証券会社をはじめ、次のような金融機関で取り扱っています。

・証券会社(73社)
・銀行・信託銀行(111社)
・信用金庫(132社)
・信用組合(13社)
・投信会社(6社)
・農協(248社)
・労働金庫(13社)
・保険会社(1社)

参考:つみたてNISA取扱金融機関一覧(金融庁) 取扱社数は2022年4月時点

ステップ2:口座開設

口座を開設する金融機関が決まったら、金融機関に開設を申し込みます。

口座開設までの期間

口座開設までにかかる日数は、金融機関や申込経路(オンライン・郵送)、申込審査の混雑状況などによって異なります。

従来は税務署で二重開設でないことを確認するまで口座を開設できなかったため、1~2週間程度かかっていました。現在は一定の条件を満たせば、金融機関での必要書類確認が完了した時点で仮開設され、取引を始められます(仮開設制度)。

主な金融機関の口座開設までの日数(目安)
証券会社 口座開設までの日数(目安)
楽天証券 最短2営業日(オンライン申込)
SBI証券 最短2営業日(オンライン申込)
マネックス証券 最短3営業日(オンライン申込)
野村證券 1ヵ月程度
大和証券 最短当日(オンライン申込)
ゆうちょ銀行 1ヵ月程度
三菱UFJ銀行 最短当日(オンライン申込)
イオン銀行 最短当日(店舗申込)
楽天証券SBI証券マネックス証券野村證券大和証券ゆうちょ銀行三菱UFJ銀行イオン銀行の公式HPをもとに筆者作成
※口座を開設する金融機関に口座(証券総合口座等)がなく、同時開設する場合の日数

税務署の審査完了前の仮開設状態で商品を購入し、口座開設が承認されなかった場合、口座開設は無効になります。この場合、購入した商品は最初から一般口座(課税口座)で買付けたものとして扱われます。

一般口座での取引は自分で損益を計算し、利益が出た場合には自分で確定申告しなければなりません。確定申告不要の特定口座扱いにはできないため、手続きはやや面倒になります。重複開設の可能性がある場合には、審査完了の連絡を待ってから商品を購入したほうがよいでしょう。
竹国弘城(ファイナンシャル・プランナー)

必要書類

つみたてNISAの口座開設には、次のような書類を金融機関に提出します。

・非課税口座開設申込書(オンライン申込の場合、申込フォームへの入力)
・マイナンバーカード、または通知カード+本人確認書類

口座を開設する金融機関の口座を持っておらず、同時に開設する場合、それに必要な書類もあわせて提出します。

開設手順

金融機関によって多少の違いはありますが。口座開設までの基本的な流れ(オンライン開設の場合)は次の通りです。

1.口座開設申込フォームに必要な情報を入力する
2.マイナンバー確認書類、本人確認書類を撮影し、アップロード
3.口座開設完了通知メールを受け取り

ステップ3:商品を購入

口座開設が完了したら、運用商品を選んで購入します。

購入の流れ

商品を購入する基本的な流れは、次の通りです。

1.目論見書や運用報告書などで投資対象や運用方針、運用実績、運用コストを確認、比較して購入する商品を選ぶ
2.積立金額、積立頻度、引き落とし方法(決済方法)などを設定する
3.目論見書や重要事項説明書を確認し、発注する

最初に積立設定をすれば、次回以降の買付けは自動的に行われます。

積立NISAの銘柄選びで失敗しない3つのコツ

17.積立nisa,デメリット
(画像=fuelle編集部)

運用商品は、次の3つのコツを押さえて選ぶと失敗が少ないでしょう。

  • 1.許容できるリスクにあった銘柄を選ぶ
  • 2.投資先が広く分散された銘柄を選ぶ
  • 3.運用コスト(信託報酬)の低い銘柄を選ぶ

コツ1:許容できるリスクにあった銘柄を選ぶ

対象商品は、株式のみに投資するタイプ(株式型)と、株式に債券や不動産(REIT)を組み合わせて投資するタイプ(バランス型)の2つに分けられます。

安定運用を目指すなら「バランス型(資産複合型)」

より安定的に運用したい人は、債券が組み入れられた「バランス型(資産複合型)」を選びましょう。

一般的に債券は株式に比べてリスクが低く、株式と逆の値動きとなる傾向(株式が値下がりしているときに値上がりしやすい)があるため、運用資産全体の変動が安定しやすくなります。

より高いリターンを目指すなら「株式型」

リスクをとってより高いリターンを狙いたい人は、「株式型」を選びましょう。

リスクとリターンは表裏一体の関係にあり、リスクが低い債券を組み入れると、運用資産全体のリターンが低下しやすくなるからです。

コツ2:投資先が広く分散された銘柄を選ぶ

投資信託は基本的に1本で分散投資が行える商品です。しかし、投資先がどのくらい分散されているかは銘柄によって違います。

株式型の投資信託でも、全世界の株式市場に分散投資する銘柄もあれば、米国や日本など、特定の国の株式市場に分散投資する銘柄もあります。

特定の国に投資する銘柄の場合、その国の経済や株式市場が好調なときには相対的に高いリターンが期待できます。しかし、それが将来にわたって続く保証はありません。

投資対象となっている国で戦争や経済危機などが起これば、運用にも大きく影響するでしょう。直近ではウクライナ侵攻によってロシア株式市場が暴落し、取引が一時停止されるといった事態も起きています。

長期的な運用を考えるのであれば、投資先は特定の国や地域に限定せず、なるべく幅広く、できれば世界全体に分散投資する銘柄を選ぶのがコツです。

コツ3:運用コスト(信託報酬)の低い銘柄を選ぶ

投資対象が同じ銘柄であれば、運用にかかるコストは低いほうが有利です。

まずは許容できるリスク、運用目的や方針をもとに、タイプ(株式型・バランス型)と投資対象(地域・資産)で商品を絞り込みましょう。そのうえで運用コストを比較し、最終的に投資する銘柄を決定するという流れです。
竹国弘城(ファイナンシャル・プランナー)

積立NISAで初心者におすすめの銘柄3本

積立nisa,デメリット
(画像=fuelle編集部)

対象商品が厳選されているとはいえ、どの銘柄に投資するか迷うこともあるでしょう。ここでは初心者におすすめの銘柄を3本紹介します。

高いリターンを狙いたい人……SBI・全世界株式インデックス・ファンド

株式型の投資信託で高いリターンを狙いたい人には、「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」がおすすめです。

ファンドの概要

投資対象 全世界株式(日本を含む)/株式型
対象インデックス
(ベンチマーク)
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
(円換算ベース)
為替ヘッジ なし
基準価額 1万4,762円
純資産総額 586億4,700万円
トータルリターン 1年 7.93%
3年(年率) 16.95%
信託報酬(税込) 0.1102%程度(※1)
※数値データはモーニングスター社(2022年6月21日時点)
※1:投資対象ファンドの運用コストを含む実質的な負担

投資対象は、大型株から小型株まで、日本を含む全世界の株式です。全世界の株式市場の値動きを示す株価指数である「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)」に連動する運用成果を目指し、運用されています。

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスとは

FTSE社が開発した時価総額加重平均型の株価指数です。米国、欧州、日本などの先進国から、中国、インドなど新興国まで、47ヵ国の大型、中型、小型株、約9,500銘柄で構成されています(2022年4月時点)。

株式市場を牽引している米国などの先進国株や大型株だけでなく、これから成長が期待される新興国株や小型株にも投資しているため、今後も継続的に成長すると言われています。

運用コスト(信託報酬)は、投資対象であるファンドに支払うコストを含む実質的な負担で、税込0.1102%程度と、全世界株式に投資する投資信託で最安水準です。

直近3年間のトータルリターンは年率16.95%で、高いリターンが期待できます(2022年6月21日時点)。

全世界株式に投資する銘柄としては、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)/三菱UFJ国際投信」、通称「オルカン」もおすすめです。オルカンは大型、中型株が中心で、小型株が投資対象に含まれていない点が主な違いです。

小型株は時価増額が小さいため運用成果に大きな影響はありません。しかし、投資先がより広く分散され、小型株の成長も取り込めるのは「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」でしょう。
竹国弘城(ファイナンシャル・プランナー)

安定的に運用したい人……<購入、換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)

安定した運用を目指す人には、投資対象の50%を債券が占める「<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」がおすすめです。

ファンドの概要

投資対象 国内外株式・債券/資産複合型
対象インデックス
(ベンチマーク)
合成ベンチマーク(※1)
為替ヘッジ なし
基準価額 1万3,809円
純資産総額 207億2,500万円
トータルリターン 1年 3.39%
3年(年率) 8.72%
信託報酬 0.154%
※各データはモーニングスター社(2022年6月21日時点)
※1:国内株式:TOPIX(東証株価指数)(配当込み)、国内債券:NOMURA-BPI 総合、外国株式:MSCIコクサイ・インデックス(配当込み円換算ベース)、外国債券:FTSE世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース)

このファンドでは、運用資産が国内株式、国内債券、外国株式、外国債券の4つの資産クラスに均等に分散投資されています。

この資産構成は、日本の年金資産の運用を担っているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)と同じ構成であり、安定した運用成果が期待できます。

運用コスト(信託報酬)は0.154%、直近3年間のトータルリターンは年率8.72%です(2022年6月21日時点)。

株式・債券・不動産にバランスよく投資したい人……eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)

株式だけでなく、債券や不動産(REIT)にもバランスよく投資したい人におすすめなのは、「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」です。

ファンドの概要

投資対象 国内外株式・債券・不動産/資産複合型
対象インデックス
(ベンチマーク)
合成インデックス(※1)
為替ヘッジ なし
基準価額 1万3,122円
純資産総額 1,445億9,900万円
トータルリターン 1年 3.13%
3年(年率) 8.48%
信託報酬 0.154%以内
※各データはモーニングスター社(2022年6月21日時点)
※1:東証株価指数(TOPIX)(配当込み)、MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)、MSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み、円換算ベース)、NOMURA-BPI総合、FTSE世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース)、JPモルガンGBI‐EMグローバル・ダイバーシファイド(円換算ベース)、東証REIT指数(配当込み)およびS&P先進国REITインデックス(除く日本、配当込み、円換算ベース)

国内、先進国、新興国の株式と債券、国内、先進国の不動産(REIT)に均等な割合で投資できるのがこのファンドの魅力です。投資する地域だけでなく資産クラスも分散することでリターンはより平準化され、相場状況に関わらず安定したリターンが期待できます。

運用コスト(信託報酬)は0.154%で、一般的なインデックスファンドと比較しても低く抑えられています。

積立NISAを始めたけどやっぱりやめたい……途中解約できる?

24.積立nisa,デメリット
(画像=fuelle編集部)

始めたものの、やっぱりやめたいというケースもあるかもしれません。安心して始めるには、このような場合にどうすればよいのかを知っておくことも大切です。

積立NISAは途中解約できる

つみたてNISAはいつでも積立をやめることができ、保有している商品を売却すれば、すぐに資金を引き出せます。

積立NISAを解約する方法

つみたてNISAは、口座を開設している金融機関に「非課税口座廃止届出書」を提出することで解約(非課税口座の廃止)ができます。非課税口座を廃止する場合、非課税口座で保有している商品があれば、課税口座に払い出すか、売却しなければなりません。

【積立NISA口座を廃止する手順】
1.口座を開設している金融機関に「非課税口座廃止届出書」を提出
2.金融機関から「非課税口座廃止通知書」を受け取る

口座は廃止せず積立設定のみ解除することも可能

積立をやめたり、商品を売却して資金を引き出したりするだけなら、口座自体は廃止しなくてもかまいません。

積立停止後もつみたてNISA口座に残っている商品は、その後も非課税期間終了まで非課税で運用を続けられます。

積立NISAを途中でやめる3つのデメリット

途中でやめてしまうと、次のようなデメリットがあります。

1.長期積立投資によるリスク軽減効果が生かせない

つみたてNISAには、長く積立投資を続けることで投資するタイミングを分散し、リスクが軽減される効果があります。途中で解約してしまうと、このリスク軽減効果を十分に生かせません。

2.複利効果が生かせなくなる

途中で解約してしまうと、複利効果も生かせなくなります。

3.非課税期間が無駄になる

口座を廃止したり、商品を売却したりすると、非課税メリットは受けられなくなります。

最大20年の長期にわたって非課税で運用できるのが、大きなメリットです。途中の解約や売却は、せっかくのメリットが無駄になってしまいます。

積立NISAを途中でやめる前にすべきこと

「お金に余裕がなくなり積立を続けるのが難しい」「相場の急落で怖くなって、やめたくなった」など、途中でやめる理由はいくつか考えられます。どうしても続けられない理由があればやむを得ませんが、まずは口座を廃止しなくて済む方法を紹介します。

途中でやめる前にすべきこと
  • 減額または停止を検討

減額または停止を検討

お金に余裕がなくなったことが理由であれば、積立金額の減額や積立の停止を検討しましょう。口座を廃止しなければ、それまでに購入した商品は非課税で運用を続けられます。
減額や停止は、積立設定を変更または解約するだけでよく、ネット証券であればサイト上で完結します。手続きのタイミングによっては変更や解約が間に合わず、次回分が引き落とされることもあるため注意が必要です。

減額や停止した後は、なるべく早めに家計の見直し、改善を行い、元の状態に戻せるように努めましょう。
竹国弘城(ファイナンシャル・プランナー)

一時的な下落であれば、積立を続けたほうが有利になるケースが多い

短期の投資では、早い段階で損失を確定させる「損切り」が重要です。しかし、長期積立投資が基本のつみたてNISAでは、下落時にも投資を続けたほうが通常は有利になります。

下落時は安く買うチャンスであり、相場が回復したときにより大きな利益を生むからです。相場の変動に一喜一憂せず、黙々と積立を続けましょう。

積立NISAと一般NISAの違いは?どっちがデメリットが多い?

25.積立nisa,デメリット
(画像=fuelle編集部)

つみたてNISAと一般NISAは、運用益が非課税になる点は共通していますが、投資対象や投資可能額、非課税投資期間などに違いがあります。

どちらか一方しか利用できないため、それぞれの特徴、メリットやデメリットを理解して、運用目的にあったほうを選びましょう。

つみたてNISA(積立NISA)と一般NISAの違い

違い
つみたてNISA 一般NISA
非課税投資期間 20年間 5年間
年間非課税枠 40万円 120万円
投資対象 長期、積立、分散投資
に適した投資信託やETF
※金融庁への届出が必要
上場株式
公募株式投資信託
ETF、REITなど
買付方法 積立投資のみ
(累積投資契約に基づく買付け)
通常買付、積立投資
払出し制限 なし なし
その他 つみたてNISAと一般NISAはいずれか1人1口座のみ
1月1日時点で20歳(2023年1月以降は18歳)以上が利用可能

なお、一般NISAは2024年1月から投資対象と年間非課税枠が見直され、2階建ての「新NISA」に移行します(参考:金融庁)。

一般NISAのデメリットを積立NISAと比較

一般NISAには、次のようなデメリットがあります。

積立NISAと共通のデメリット

共通のデメリットとして挙げられるのは、次の5点です。

  • 元本割れのリスクがある
  • 非課税期間が終了時に暴落が重なるリスクがある
  • 損益通算や繰越控除ができない
  • 利益が出ていなくても課税される場合がある
  • 途中で運用商品を変更できない
一般NISAも投資であり、元本割れのリスクがあります。損失が出れば非課税メリットは受けられず、損益通算や繰越控除もできません。利益が出なければ、通常の投資よりも不利になる点はつみたてNISAと共通しています。

一般NISA特有のデメリット

つみたてNISAに比べて非課税投資期間の短い点がデメリットです。

個別株などに投資でき、年間非課税枠も120万円と大きいため、投資期間が短くても大きなリターンを狙えます。しかし、運用がうまくいかなかった場合のリスクも大きくなり、ハイリスクハイリターンな投資になりやすい点には注意が必要です。

一般NISAのメリットをつみたてNISAと比較

積立NISAと共通のメリット

非課税で運用でき、いつでも換金できる点は、共通のメリットです。

一般NISA特有のメリット

  • 個別株に投資できる
  • 年間非課税枠が大きい
  • 好きなタイミングで買付けられる

一般NISAでは国内外の個別株にも投資でき、年間非課税枠も120万円と余裕があります。好きなタイミングで一括投資したり、定期的に積立投資したりと、柔軟に投資できるのもメリットです。

非課税期間がつみたてNISAに比べて短い点はデメリットですが、「ロールオーバー」の仕組み利用すれば、同じ商品を最長10年間非課税で運用できます。ロールオーバーには翌年の非課税投資枠を使うため、新たに投資できる枠が減る点には注意が必要です。

積立NISAよりも一般NISAが向いている人

つみたてNISAよりも一般NISAが向いているのは、次のような人です。

個別株に投資したい人

つみたてNISAでは個別株に投資できません。非課税で個別株に投資したい人は一般NISAを選びましょう。

まとまった金額を投資したい人

つみたてNISAの年間非課税投資枠は40万円です。これよりも大きな金額をまとめて投資したい人は、一般NISAを選ぶとよいでしょう。

好きなタイミングで買付けたい人

つみたてNISAは、毎月、毎日などあらかじめ決めたタイミングで積み立てて投資をする方法です。値動きを見ながら、自分の好きなタイミングで買付けたい人は一般NISAを選びましょう。

よくあるQ&A

つみたてNISAのデメリットは?
元本割れや非課税期間終了時に暴落が重なるリスクがあります。投資できる商品が限られており、年間の非課税投資枠は40万円です。途中で運用商品を変更したり、好きなタイミングで購入したりすることもできないため、個別株に自由なタイミングで投資したい方や大きな金額を投資したい方にとってはデメリットとなるでしょう。

さらに、つみたてNISAの損失は、他の利益と相殺(損益通算)したり、繰り越して翌年以降の利益と相殺(繰越控除)したりできません。他の投資で利益が出ており、損益通算や繰越控除できれば税金が安くなるケースでは、つみたてNISAは不利になるのです。

加えて、非課税期間終了時に購入時よりも値下がりしているタイミングで課税口座に移すと課税口座に移した時の価格で買った商品とみなされます。その後に値上がりして売却すると、購入時より値が下がっていても利益が出たものとして課税される点もデメリットです。

つみたてNISAで初心者によくある失敗は?
金融機関選びや商品選びで失敗するケースが多くみられます。

「普段利用している金融機関だから」、「人気ランキングの上位だったから」といった理由で安易に選ばないようにしましょう。普段利用している金融機関は使いやすく、ランキングなども参考になります。しかし、最終的な選択は、自分でよく比較、検討して行うことが大切です。

つみたてNISAをやめたほうがよい人は?
家計に余裕がない人、リスクを許容できない人、個別株に投資したい人、短期で儲けたいと思っている人などはやめておいたほうがよいでしょう。

つみたてNISAのメリットは?
長期、積立、分散投資によってリスクを抑えながら、長期にわたり非課税で運用できる点がメリットです。いつでも換金できるため、運用目的にあわせて柔軟に活用できる点もポイントです。

少額から始められ、定期的な積立投資により購入するタイミングを判断しなくてよいため、投資初心者にも利用しやすいでしょう。

つみたてNISAはどんな人に向いている?
長期的に資産形成を図りたい人、少額から投資を始めたい人、なるべく手間をかけずに投資したい人などに向いています。

つみたてNISAがおすすめの証券会社は?
楽天証券、SBI証券、マネックス証券の3社がおすすめです。この3社を候補に加えたうえで、自分でよく比較して選びましょう。

つみたてNISAの始め方は?
まずは利用する金融機関を選び、口座開設を申し込みましょう。口座開設完了後、購入する商品や積立金額、積立品後などを設定すれば、後は自動で積立投資がスタートします。

つみたてNISAと一般NISAの違いは?
投資対象や投資可能額、非課税投資期間などに違いがあります。

つみたてNISAは途中解約できる?
途中解約できます。ただし、途中解約にはデメリットを伴う場合もあります。積立が負担になったことが理由であれば、積立の減額や停止など、一時的に負担を減らす方法もあります。安易に解約せず、なるべく長く続ける努力をしましょう。

長期的な資産形成で真価を発揮する制度

つみたてNISAにはデメリットもあり、誰にでもおすすめできる制度ではありません。しかし、デメリットしかないわけではなく、目的にあっていないだけなのです。

長期的に資産形成を図りたい、少額から投資を始めたい、なるべく手間をかけずに投資したい。このような人は制度をうまく活用し、効率よく資産を増やしていきましょう。

竹国弘城
執筆・竹国弘城(ファイナンシャル・プランナー)
名古屋大学工学部機械航空工学科卒業。証券会社、保険代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。
より多くの方がお金について自ら考え行動できるよう、家計改善や住宅購入、資産形成、相続など、お金に関するコンサルティング、大手金融機関や各種メディアでの執筆・監修を行う。RAPPORT Consulting Office代表。
■保有資格
1級ファイナンシャルプランニング技能士
CFP®︎
証券外務員1種
サウナ・スパプロフェッショナル
名古屋大学工学部機械航空工学科卒業。証券会社、保険代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。
より多くの方がお金について自ら考え行動できるよう、家計改善や住宅購入、資産形成、相続など、お金に関するコンサルティング、大手金融機関や各種メディアでの執筆・監修を行う。RAPPORT Consulting Office代表。
■保有資格
1級ファイナンシャルプランニング技能士
CFP®︎
一種証券外務員
サウナ・スパプロフェッショナル

【こちらの記事も読まれています】