トニー・ロビンズ――「自分の人生を楽しむために必要なものにのみお金を使う」

『成功法則―人生に奇跡を起こす12のステップ』『一瞬で自分を変える法』などの自己啓発本を多数出版している米国の作家トニー・ロビンス氏は、節約の秘訣を「自分の人生を楽しむために必要なものにのみお金を使うこと」だと述べている。

お金を貯めたいばかりに過剰に吝嗇になり、人生からいっさいの楽しみをうばうのではなく、例えば週1度楽しんでいた外食を2週間に一度に減らす。それだけで年間2000ドルぐらいは節約できるとする。節約したお金を年率8%で40年間運用すると、2000ドルが56万ドルに大化けする(Inc.comより )。

長く貯蓄を続けるコツは、貯蓄自体を人生の楽しみと見なすことだろう。例えば「30万円貯まったら格安プチ旅行にいく」などご褒美的要素を盛り込むのも励みになる。周囲がまゆをひそめるほど吝嗇になると、貯蓄という概念そのものにとりつかれ、いったいなんのために貯蓄しているのかさえ見失ってしまうかも知れない。

いうまでもなく、ご褒美やお楽しみはほどほどに。頻繁に自分を甘やかしてしまうと、「期待したほど貯まっていない」事実に幻滅し、貯蓄を断念することになりかねない。

オセオラ・マッカーティ――皿洗いでコツコツと25万ドルを貯めた女性投資家

最後に一風変わった「貯蓄の天才」を紹介しよう。オセオラ・マッカーティ氏の例は、彼女の死後に有名になった。貧しい皿洗いの老婦人として生涯すごしたにも関わらず、他界した際(1995年)、サザン・ミシシッピ大学に15万ドル、地元の教会に5万ドル身内に5万ドルを寄付したことで全米を驚かせた。

小学校すらまともにでていなかったマッカーティ氏は、こつこつと貯めたお金を貧しい学生の支援金として役立てて欲しかったという。低賃金で働きながらも銀行に7つの口座を開設し、投資でそれだけの財を築きあげたというから、非常に寛大なだけでなく投資家の才覚にもすぐれた女性だったと思われる。「特に高所得者でなくても、確固たる信念があれば巨額の貯蓄が可能」という一例だ。

文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online

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