おりものが黄緑~緑に変化した原因 5 細菌性膣炎
乳酸菌(デーデルライン桿菌)の影響で、膣内の環境は酸性を保っています。しかし、ストレスなどで免疫力が落ちると、大腸菌やブドウ球菌といった菌が増殖しやすくなります。
そういったいわゆる悪玉菌が増殖して膣内で炎症を起こす病気です。症状は、ヨーグルト状・もしくは黄緑色のおりものが出てくる点です。
臭いは、嫌な臭いがしたという場合と、無臭に感じたというケースがあります。外陰部がかぶれるといった症状もあります。
この病気を予防する方法はいくつかあります。
・ストレスや疲れをためずに、しっかり休む:免疫力を落とさないことが大事です。
・排便後に拭くときに、体の前から後ろに拭く:大腸にいる大腸菌やその他の雑菌を膣に入れないためです。
また、膀胱炎の予防にもなるので、積極的に前から後ろに拭きましょう。
・生理前や生理中は膣もデリケートになりがちです。できるだけ、清潔に保つことが予防になるそうです。
妊娠初期に発症した場合、さらに奥に入り込み、絨毛膜・羊膜炎になり、流産や早産の原因となります。また、分娩後に産褥子宮内膜炎になるリスクが増大するといわれています。
臨月に感染した場合、前期破水の原因となったケースや新生児の病気の原因になるケースもあるので、注意が必要です。
何度も繰り返される黄緑色のおりもの
病院に行き、きちんと治療したのに、また黄緑色のおりものになった…といった場合、パートナーはきちんと治療しましたか?
主にSTDでのケースですが、自分だけが治療しても、パートナーが感染していた場合、また感染をしてしまいます。(ピンポン感染)
ですので、きちんとパートナーも泌尿器科などで同時に治療を行うことが大切です。
生理前に黄緑や緑色のおりものになった?
生理前に黄緑や緑色のおりものが出たら、妊娠の兆候ではと思う人がたまにいますが、間違いです。
生理前や生理期間中は子宮内膜が剥がれる準備期間や剥がれている最中なので、どうしても免疫力が落ちてしまいます。
そのため、前述の細菌性膣炎にかかりやすくなりますし、生理前にはその他のSTDなどにもかかりやすくなっていることもあります。
生理前・生理期間中には、特に陰部を清潔にして、しっかり休む・疲れをためないなどといった免疫を落とさないための工夫を十分に行うことが大事です。