ギフテッドの特徴って?

【ギフテッドあるある】共通の特徴や知られざる苦しみとは?
(画像=『Rolmy』より引用)

ここまで読み進めると、

・ギフテッドの意味や定義
・ギフテッドの判定の難しさ

が理解できて「ギフテッド」というものが明確になってきたはず。
しかし、みなさんがもっとも気になる点は「ギフテッドと判断するには何を基準にしたらいいの?」という点ですよね。

ギフテッドと判定するには、テストや検査などの総合的な判断が必要だと言われています。
日常的にとる行動も、ギフテッドを判断する一つの要因です。

ギフテッドはそれぞれ異なった特徴や才能を持ちますが、多くのギフテッドに当てはまる「行動の特性」が存在します。
 
ここからは、『わが子がギフテッドかもしれないと思ったら』で提示されている、『ギフテッド児の共通特性』(31ページ)の表を元に、ギフテッドの特徴について紐解いて行きます。
ぜひ、判断基準のひとつとして活用してください!

ギフテッドに共通して現れやすい特徴

【ギフテッドあるある】共通の特徴や知られざる苦しみとは?
(画像=『Rolmy』より引用)

①早ければ乳児期から並外れた注意力がみられる
②習得が速い。考えを素早く関連づけまとめられる
③多量の情報保持。記憶力が非常に良い
④年齢の割に並外れた語彙と複雑な文章構造を持つ
⑤言葉のニュアンス、比喩、抽象的な考えに対する高度な理解力がある
⑥数学やパズルを含む問題を好んで解く
⑦就学前に、ほぼ独学で読み書きスキルを身につける
⑧並外れた感情の深さ、感情と反応の激しさ、過敏さ
⑨抽象的、複雑、論理的で洞察力のある思考
⑩幼少期から理想主義と正義感がみられる
⑪社会的・政治的問題や不公正さ・不公平さへの関心を示す
⑫長時間の注意持続、粘り強さ、強烈な集中力。
⑬自身の考えることで頭がいっぱい。
⑭自身や他者のできない状態や遅い状態にいたたまれなくなる
⑮基本的スキルをあまり練習なしに早く習得できる
⑯鋭い質問。教えられたこと以上のことをする
⑰興味関心の幅が広い
※ただし、一つの分野への強い関心を見せることもある
⑱高度な好奇心。途絶えることのない質問
⑲実験や違う方法で試すことへの興味関心
⑳普通は考えないような方法や斬新な方法で考えやものごとをまとめる傾向
※拡散的思考
㉑鋭くときに並外れたユーモア、特にダジャレを使ったユーモアのセンスがある
㉒複雑なゲームや枠組などを用いてものごとや人を仕切りたがる
㉓想像上の友だちがいる(※未就学児)鮮明なイマジネーションがある

ギフテッド児の共通特性『わが子がギフテッドかもしれないと思ったら』31ページより
これら項目に多くの行動が当てはまる場合、「ギフテッド」である可能性は非常に高いと言われています。

この先は特性を一部抜粋し、それぞれ少し深く解説します。

ギフテッドの特徴①高い言語能力をもつ

【ギフテッドあるある】共通の特徴や知られざる苦しみとは?
(画像=『Rolmy』より引用)

ギフテッドは、高い言語能力を持っています。
幼い頃から、他の子と比べて早く話し始めるのはもちろんのこと、語彙が豊富でまるで大人のように話すことも珍しくありません。

幼い頃から、本をむさぼるように読み、読み聞かせも大好きです。
文字や数字の習得も早く、小学生に上がる前に読み書きができる子も。

また、ちょっとした言葉のニュアンスも使い分けます。
例えば、「ムッとする」と「イラッとした」など。

大人の私たちでさえ、それぞれの使い分けは難しいように感じますよね。
しかし、ギフテッドは幼い頃からニュアンスの違いを理解できるのです。

ニュアンスの違いが理解できる分、間違った単語の使い方をすれば指摘が入ることも!
この言語能力は、「生まれながら」持ち合わせているという点が驚きですよね。

ギフテッドの特徴②​​並外れた記憶力をもつ

【ギフテッドあるある】共通の特徴や知られざる苦しみとは?
(画像=『Rolmy』より引用)

物事を記憶するには

・何度もその言葉を繰り返し書く
・何度も口に出して覚える

…など様々な方法がありますよね。
普通は「何度も繰り返す」ことで、記憶として定着します。

しかし、ギフテッドは繰り返さずとも、一度、もしくは数回で物事をすんなり記憶できます。
まさにギフテッドあるある!

例えば、

・神経衰弱ですぐにカードの位置が覚えられる
・読み聞かせた本を、一言一句間違わず暗唱できる
・一度読んだ本の読み間違いを指摘できる

など。
驚くべき点は、記憶するまでのスピードも並外れていること。

ギフテッドの中には、まるで写真をとるように本の1ページを隅々まで記憶できる子もいます。
まさに「神からの贈り物」と言われる才能といえるのではないでしょうか。

ギフテッドの特徴③強烈な好奇心を持つ

【ギフテッドあるある】共通の特徴や知られざる苦しみとは?
(画像=『Rolmy』より引用)

ギフテッドは

・「どうして?」という質問が多い
・「どうして?」が始まると止まらない
・どんなものも試したがる
・興味関心が次々と移り変わる

などの強い好奇心や探究心を持ちます。
これもギフテッド児によくみられる「あるある」です。

「どうして?」が行動になって現れることも少なくありません。
ギフテッド児は、多くの子供がする遊びよりも「実験」を好みます。

例えば、車のおもちゃを与えたとしましょう。
同世代の子供がおもちゃを走らせて遊ぶ一方で、ギフテッド児は車を分解します。

そして、このおもちゃが

・どんな仕組みで動くのか
・どんな構造のおもちゃなのか

を調べはじめます。
強い探究心と好奇心から、年齢の枠をはみ出た行動に出ることも少なくありません。

ギフテッドの特徴④納得できる理由を求める

【ギフテッドあるある】共通の特徴や知られざる苦しみとは?
(画像=『Rolmy』より引用)

ギフテッドは物事に納得できる理由を求める傾向にあります。
好奇心や探究心と少々似ている部分ですね。

例えば、

「どうして空は青いの?」
「どうして決まった時間に学校に行くの?」
「どうしてお正月におせちを食べるの?」

など。
ギフテッドは大人たちが

「それが普通だから」
「常識だから」
「そういうものだから」

と片つけてしまう言葉の意味やしきたり、習慣に疑問を抱き、納得できる理由を求めます。
これは、ギフテッド児が並外れた創造力を持つことが関係しています。

あらゆる視点から物事を捉え、常に「なぜ」を追求してしまうからです。
あなたの周りには「どうしてこうしないとダメなのかな?」とドキッとするような質問をする人はいませんか?

アメリカの研究では子どもの約6%が「ギフテッド」であるとされています。
日本には約250万人のギフテッドが存在する計算です。

そう考えると、あなたの周りにも納得のいく理由を求める「ギフテッド」がいる可能性も十分あると言えますよね!