漫才とコントの両方で笑いを取る“最強の二刀流芸人”を決める、日本テレビの新しいお笑い賞レース『ダブルインパクト~漫才&コント二刀流No.1決定戦~』が開催される。2月時点ですでに1000組以上の芸人がエントリーしているというが、お笑い業界ではその運営方法への不安が広がっているという。
『R-1グランプリ』全ネタ振り返り!
プロ・アマ、芸歴問わず、ユニットも出場可能な『ダブルインパクト』。優勝賞金は1000万円だ。4月8日からライブ形式の予選が開催されるが、公式サイトに発表された1回戦のレギュレーションは、〈「漫才2分」か「コント2分」どちらか1つを披露〉とのことで、1回戦で1本のネタ披露で審査する。また、〈エントリーが一定数を超えた場合、動画審査で対応させていただく場合があります〉の但し書きもあり、ライブ審査に参加しない芸人が出てくる可能性もある。この1回戦について、とあるお笑い事務所関係者はこう話す。
「漫才とコントの二刀流の大会なのに、1回戦ではどちらかしか審査しないのはどうなのか、という声はあります。一方で、1組が漫才とコントの2本のネタを披露するとなると、単純に時間がかかりますし、コントのセット転換や衣装替えなどの手間もかかる。そう考えると、1000組以上の芸人を二刀流で審査するというのは、そもそも無理な話。一方で、動画審査になる基準が不透明なのは気になります。動画審査に回されることで、審査に不公平感が生じないかを心配する芸人も多いです」
予選は1回戦の後、2回戦、準々決勝、準決勝と行われる。2回戦は〈「漫才3分」&「コント3分」両方のネタ〉で審査し、準々決勝以降は〈「漫才4分」&「コント4分」両方のネタ〉で審査される。各組が漫才とコントの2本のネタを披露する2回戦以降では、実際にセット転換や衣装替えがスムーズにできるのかという不安が生じそうだ。
また、そうした状況では、1日の予選ライブで審査できる組数が少なくなるのも必至。かといって、限られたスケジュールの中で、予選ライブの日数を多く確保するのも難しく、結果的に2回戦に進める芸人の数が少なくなる可能性も高い。つまり、1回戦突破をするのが至難の業となってしまう。