はっきり言って、20代の頃の私よりもアラフォーの今の私の方が数千倍良い仕事ができていると感じています。私にとって個人的に非常に良かったと感じているのは、TBSを退社した後、さまざまな世の中を拝見することができたこと。

 海外で生活していた時期もありましたが、それよりも、たとえば、世の中の主婦の皆が日々どういう生活を送っているのか、何を感じて生きているのか、など生々しい現実の数々を目にすること、耳にすることができたという事実が、私の血となり肉となりました。

 何気なく公園で犬の散歩をさせているご近所さん、いつも笑顔を絶やさないご婦人も、周りからは見えない苦しみや壮絶な悩みを抱えていることもあるということ。「生活」とは、実はドラマチックかつ深刻なものであるということ。

 あのままテレビ局員で居続けたらなかなか見えなかった「世の中」というのを知り、学ぶことができ、幅広い視点を自分の中に構築することができたと感じています。

◆4月から新たなお仕事がスタート

STV(札幌テレビ放送)『どさんこweekend』
STV(札幌テレビ放送)『どさんこWEEKEND』
 変なところで真面目で無駄に正義感が強いところは20代の頃から変わりませんが、柔軟さを身につけ、なるようになるさと物事を流してある程度捉えられるようになったのは、大人になった今だからこそだろう、と感じるところがあります。

 今しかできない、大小さまざまな経験を積んだ私だからこそできることをしていきたいですし、そんな私だからこそご提供できるものもあるはず、と感じています。

 さて、私は4月から日テレ系列のSTV(札幌テレビ放送)『どさんこWEEKEND』にてメインキャスターを務めさせていただくことになりました。

 毎週土曜日9時25分から、北海道のレジェンド明石英一郎アナウンサー、マルチタレントの上杉周大さんとともに北海道に寄り添った情報をお届けする番組です。

 札幌出身の私が、北海道の朝の情報番組でメインMCを務めさせていただくという、こんな光栄すぎるお仕事が来るだなんて……とまだ放送が始まっていないのですが、今からとてもドキドキしています。