
「次はこのカフェに行こう」と約束していたのに、大輔さんは会ったら約束とは違う行動を取ろうとします。彼は一度何かやりたいと思い始めると、茜さんが「はじめの予定と違うよ」と伝えてもそれを受け入れることが難しいのです。
◆母親の影響で、言いたいことが言えなくなっていた
「親から『なんでこういうことをするの』『これはやめなさい』とずっと怒鳴られて育った私は、彼に対して『なぜ?』と思うことがあっても、言い出しにくかったです。
彼を責めているわけじゃなく、話し合いたくて単純な疑問で『どうして○○なの?』と言いたいだけなのに、それも言えませんでした」(茜さん、以下「」内同)
大輔さんは当時、就労移行支援(障がいのある人を対象とした職業訓練のサービス)を受けて自分の適職を探しているタイミングでした。大輔さんはそこでパソコン操作を習った際、茜さんへ「清掃とかやっているんでしょ。パソコンも使えるようになった方がいいんじゃないの」と、「上からアドバイスをしてきた」そうです。
茜さんは大学でもパソコンを使っており、パソコンを使う仕事をしていたこともあります。それを伝えると大輔さんは「芸術大学を出てるならスキルを活かしなよ」とまた別のアドバイスをしてきます。
◆別れのきっかけになった「まさかのひと言」
芸術大学出身の茜さんは、職場内に貼るチラシ作成など、簡単なデザインはおこなっていました。それを見せたところ予想より出来が良かったのか、彼は勝手に対抗心を燃やし「別の就労移行(支援)でデザインを学ぶ」と言い出します。
