女性がある程度歳を重ねた上でひとりで生きていくということに、現在の日本においてなぜかよくわからない風当たりの強さがいまだにあると感じます。

 私はフリーランスで、独身。

 時折、うちのワンちゃんのために家を買いたいからお金稼がなきゃ、みたいなことをつぶやくと、結婚しないんですか? 寂しいし先が不安ですよね? なんて聞かれることがあります。

 なぜ独身だと寂しいと言う図式になるのか? フリーランスで経済的な後ろ盾がないと、なぜ結婚したら?という話になるのか。

 この思い込みこそがまだまだ日本における女性の立場の弱さを象徴していると私は思えてならないのです。

◆なぜ女性だと“おひとりさま”のハードルが高いと思われるのか

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 2024年に世界経済フォーラム(WEF)が発表した日本のジェンダーギャップ指数は146カ国中118位。政治・経済分野は低迷が続き、男女格差が埋まっていない現状が示されています。

 衆議院の女性議員比率は約1割にとどまり、女性首相がひとりも出ていない状況も変わっていません。

 これから日本社会は、“おひとりさま”がどんどん増えていくことが予想されます。それは男性女性に限らずですが、独身のフリーランスが安心して老後を生きる、という権利がなぜ女性だとまだまだちょっとハードルが高いと思われがちなのか……。

 そんな世の中はおかしいと思うのは私だけでしょうか。

<文/アンヌ遙香>

【アンヌ遙香】

元TBSアナウンサー(小林悠名義)1985年、北海道生まれ。お茶の水女子大学大学院修了。2010年、TBSに入社。情報番組『朝ズバッ!』、『報道特集』、『たまむすび』などを担当。2016年退社後、現在は故郷札幌を拠点に、MC、コメンテーター、モデルとして活動中。文筆業にも力を入れている。ポッドキャスト『アンヌ遙香の喫茶ナタリー』を配信中。Instagram: @aromatherapyanne