いざ着手してみると、『自分のためだけに稼いで、自分のためだけに生きてきた人の住まいだな』と感じた、とその「女性」は語ります。
◆自ら生計を立てて好きなものに囲まれた生活が“わがまま”?
自分に投資して、さまざまな経験を重ねる豊かな「独身ライフ」。そんなイメージだった伯母の暮らしも、亡くなったあとを覗いてみれば、自分のためだけにお金を使った“わがまま御殿”のように見えた、と。
うーん、読み応えががあり、かつ多くの議論を呼びそうな内容、さすがとしか言いようがありません。
まず……女性が自ら生計を立て、一人暮らしで自分の好きなものに囲まれて生活を送っていくことは“わがまま”なのでしょうか?
結婚せず子どもを残さないことは、自己管理ができていないということなのでしょうか?
自分の趣味や、お高い家具に囲まれた家でも、それが「夫との生活」があり、また「子育てのため」という理由があるのだったら、それはわがままにはならないということなのでしょうか。
確かに遺品整理で数々の「モノ」に辟易とした経験、私もあります。
それは実の親であっても、兄弟であっても、終わりのない整理にイライラしたり、残された現金が少なくて、結局赤字にしかならないことに納得いかないなんてことはままある訳ですが、独身の伯母が、自分の好きなものを並べて生きていたことそのものを、「わがまま」と呼ぶのは気の毒すぎやしないか? と思うのです。
お小遣いをあげるからと言われて、遺品整理に着手したわけですが……そもそも相続放棄をすれば、このような面倒なことは起きないわけです。親類だからという理由で、自分が我慢をしなくてはならないという論理にはなりません。遺品整理、嫌ならやらなきゃいいわけです。お小遣いなんて受け取らなきゃいいのでは? なんて私は思っちゃう。
◆フリーランス・独身の私の疑問「なぜ独身だと寂しいの?」
