ただ『野生の島のロズ』は作品評価がとてつもなく高く、アプリ『スイカゲーム』やファミリーレストラン『ガスト』とのコラボ宣伝も目立っており、その結果もあってか大健闘といえる初動成績です。2月公開で平日のファミリー層の動員があまり見込めないのは苦しいところですが、それでも3月7日に『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』が公開されるまでには記録を伸ばすでしょう。本作を機にドリームワークス作品の実力を多くの人に知ってほしいですね」

阿部寛主演『ショウタイムセブン』、韓国版と比較し厳しい意見も

 一方、韓国映画『テロ、ライブ』(日本では14年公開)を原作として製作された『ショウタイムセブン』は、国民的ニュース番組『ショウタイム7』の元メインキャスターでラジオ局に左遷された折本眞之輔(阿部)が、爆破事件の犯人との生中継を強行し、極限状態の姿が国民に拡散されていく――という内容。

 監督は、映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』(23年)などで知られる渡辺一貴氏が務めており、キャストは阿部のほかに竜星涼、生見愛瑠、井川遥、吉田鋼太郎、また公開直前まで発表されていなかったシークレットキャストとして錦戸亮も出演している。

 初日から3日間の動員は10万2000人、興収は1億3,900万円とまずまずだが、全国327スクリーンと大規模で封切られたにしてはやや物足りない結果といえるだろう。

 ネット上では、「阿部寛の演技が光っていて惹きつけられる」「テレビ局の問題が取り沙汰されている今、『ショウタイムセブン』はある意味タイムリーな作品」「韓国版とは異なるおもしろさ」と好意的な声が上がる一方、「オリジナルの韓国版はもっと緊迫感があった」「日本版は阿部さんと吉田さんだけで持ってたようなもの」と厳しい指摘も。

 また、韓国版と比べ、日本版は「結局お馴染みのパターンって感じ」という声もあり、リメイク作の難しさを感じさせられる。