4000円の収入印紙について
先ほども解説したとおり、通常よく使われるのは200円の収入印紙です。しかし、まれに4000円の収入印紙が必要なときがあります。
それは「業務委託契約書」の印紙税です。「業務委託」とは、企業と対等の立場で仕事の依頼を受けて働く方法を指します。自営業の人にとっては馴染み深い言葉かもしれません。
どのような仕事内容を、どのように進めていくか・・・企業と細かい契約を結ぶときに必要なのが、業務委託契約書です。業務委託契約書の内容によっては、在宅で仕事ができたり、勤務地や勤務時間が自由になったりと、自分のペースで仕事をできるようになります。
企業に使われる立場ではなく、企業と対等に渡り合って独立したい人に向いている働き方、といえるかもしれません。
業務委託契約書に4000円の収入印紙が必要!
業務委託の仕事を請け負う場合は、申告書等の作成もすべて自分で行わなくてはいけません。
例として、継続的に3ヶ月以上の契約期間があるような請負の文書は、金額の記載が無い場合、収入印紙4000円分が必要になります。契約期間が3ヶ月以内で、仕事の更新に関する記載が無い場合は、収入印紙は必要ありません。
もし、必要な書類に4000円の収入印紙の貼付をし忘れた場合、「過怠税」を徴収されます。自己申告しなかった場合は、4000円×3(納付し忘れの印紙税+本来の印紙税×2倍)の印紙税額を納めなければいけません。その額、実に12,000円!8000円のロスにつながるので、厳密な注意が必要です。
業務委託契約書に、コンビニの200円収入印紙は使えない
「業務委託契約書に貼付する収入印紙の額面」は、契約期間や金額の差異によって異なります。その結果、間違った印紙額で提出されるパターンも多いようです。
よくあるのは、コンビニでも買える200円の収入印紙を貼付しているケース。また、本来の額よりも多い印紙額を貼付しているケースも多く見られます。
万一間違った貼り方をすると、印紙税法に違反することになります。自由な仕事の方法を実現できる業務委託ですが、申告書作成の知識はきちんと把握しておきましょう。
4000円の収入印紙は、1枚で購入するのがマナー
たとえば、あなたが4000円の収入印紙が必要だとします。この場合、1000円の収入印紙を4枚でも、4000円の収入印紙1枚でも効力は同じです。
つまり、4000円の収入印紙の在庫が無かった場合、1000円の収入印紙×4で代用できるということです。しかし、これは仕事のマナーとして考えれば「間違い」と言わざるを得ません。
仕事の契約書に収入印紙を貼付する場合は、金額と同様に「見栄え」も大切なのです。何枚も収入印紙を貼り付けるより、1枚の収入印紙を貼るほうが好印象です。
仕事先の失礼に当たらないためにも、収入印紙は必要額面を1種類、1枚貼付することが基本と考えましょう。
4000円の収入印紙は、コンビニでは買えない!?
「仕事で4000円の収入印紙が必要なのに、郵便局に行けない!」。そんなケースもあるかもしれません。緊急のとき、4000円の収入印紙をコンビニで購入することはできるのでしょうか?
実は、4000円の収入印紙は「高額収入印紙」と呼ばれ、セブンイレブンやローソンなどの大手コンビニでも購入は難しいのが現状です。
まれに、4000円以上の収入印紙が購入できるコンビニもありますが、それは非常に特殊なケースです。たとえば、その店舗の収入印紙の販売実績が非常に高く、4000円以上の印紙のニーズがあると認められれば、高額収入印紙を取り扱えるようになります。
しかし、それも店舗ごとに決められるものなので、私たちが把握するのは難しいのです。