良質な睡眠がもたらすポジティブ効果
NYUランゴーン・ヘルスセンター「睡眠障害プログラム」のディレクター、デヴィッド・ラパポート博士は、十分な睡眠がもたらす恩恵として、記憶力やパフォーマンス、集中力の向上、創造力の促進、ストレスレベルの低下などを挙げている(Health.com2018年4月8日付記事)。
こうした数々のポジティブな効果が、事業での大きな成功に貢献することは疑う余地がない。成功者がよく眠るという説には、科学的な根拠があるということだろう。
しかしただ長時間だらだらと眠るだけでは、起きた時に頭がぼんやりするなど逆効果。良質な睡眠をたっぷりとることが重要だ。
お金持ちの睡眠習慣
お金持ちも良質な睡眠のために色々と工夫しているようだが、中には変わったものもある。
平均6~7時間は眠るという米の実業家マーク・キューバン氏は寝る前に必ずスマホの電源を切るそうだが、ヘッドフォンをつけてTVを観るという「古い悪習」はなかなか治らないようだ(CNBC2017年6月9日付記事)。
米俳優のトム・クルーズ氏はかつての子ども部屋を、防音加工をほどこしたゲスト用の寝室に改装した。外部からの騒音に邪魔されることなく、思い存分いびきをかいて眠ることが、ゲストが良質な睡眠をとれる秘訣だと語っている(ビジネスインサイダー2016年4月25日付記事)。
創作力を促進する目的で、工夫をこらす著名人も少なくない。日本で北枕というと嫌がられるが、不眠症に悩まされていた英著名作家チャールズ・ディケンズ氏は、創造力を促進する目的で、あえて北枕で眠っていたという。
エジソン博士やウィンストン・チャーチル英元首相は「多相性睡眠」。多相性睡眠とは続けて何時間も眠り続ける代わりに、短い睡眠時間を必要に応じてとるというものだ。
結論としては、それぞれに応じた睡眠時間をとることで心と体の健康を維持し、それによって最大限の能力を引きことができるといったところだろうか。
文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online
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