確かに、通訳などのスキルとしての英語はAIが代替する可能性が高い。しかし、英語教育の本懐は、英語が持つ論理的な構造を学び、そこから論理的かつ建設的な思考を行うための素地を養うことだ。自然言語系AIの普及でプログラミング教育不要論が出ているが、これにも同じことが言える。プログラミングの本質は、事象を構造的に捉え、プログラムという抽象に落とし込むことで問題解決を図ること。いずれもイノベーションを起こすために不可欠な能力だ。
「問題は表層的なスキルを身につけることが目的になっていることです。人文系科目やプログラミングが本来持っている、深いところにある意義を学べるカリキュラムを目指すべきです。さらに重要なのは、そうした学びを起業に結びつけること。現在の地方が直面している少子化の根本的な原因は、産業がないことです。地方で人材を育成し、地方で起業するというサイクルを作れれば、東京の一極集中や地方の少子化といった問題の打開策になる」
だが、それは共学大学でもできることだ。なぜ女子大が必要なのか。
「性別による抑圧がない環境で、リーダーシップを発揮する経験ができるからです」
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