地方の女子大が日本を救う?

 端的に述べれば、”良妻賢母型”のカリキュラムは少子化とDX化が進む社会に適応できなくなっているということだ。そればかりか、こうした構造は地方の少子化を促進させかねない。

「保育士や幼稚園教諭を例に挙げれば、確かに都会ではそうした人材の不足が叫ばれていますが、地方は子供が少ないので就職の口がありません。そのため、地方の大学が保育士や幼稚園教諭を育成しても、仕事のある都会に出て行ってしまう。その多くは女性であるため、地方の若い女性の人口が減り、少子化に拍車がかかるのです。厳しい言葉になりますが、現在の女子大や元女子短大が看板として掲げる学びのコンテンツはオワコンになってしまっている。そして、それは少子化に拍車をかけることになり、社会課題解決には向かわないから若者の興味関心から外れる」

 では、やはり女子大は消える運命なのだろうか。後藤氏の答えは、否だ。

「時代の要請に合った学びを提供できるならば、女子大であっても存在意義はまだまだ大きい」