夫婦で自給自足生活を送る〇〇さんの生活費

田舎暮らしで自給自足生活が楽しい!自給自足で得られる事や気になる生活費もご紹介
(画像=『移住したい』より引用)

夫婦で自給自足生活をする方も増えてきています。以前は自給自足生活というと仙人の様な生活を想像されていたと思いますが、現在はそうではありません。むしろ夫婦で協力し合った方が自給自足生活も継続しやすいと思います。ただ2人分の生活費がかかるという事を忘れてはいけません。

食費

食費に関しては、夫婦2人であれば2人分の食料を自給自足で賄う事で何とかなります。田んぼ仕事も2人であればある程度こなせますし、野菜作りも2人の方が生産量が倍以上になることでしょう。何よりも、繁忙期でなければどちらかが休めるので効率的な農業が可能になります。

ただ肉や魚を食べたいとなってくると、食費がその分かかってきます。そこで少しだけ譲歩して「ご近所付き合い」をしてみてはいかがでしょうか。ご近所の方におすそ分けをしてもらえる可能性が高く、ジビエなども手に入りやすくなることでしょう。

この様に工夫をすることで食費が1人分1万円程度であった場合に、2人でも1万円弱で賄えることもあります。少しの工夫で食費は大きく削減されることでしょう。

住居費

住居費に関しては1人での自給自足生活とほとんど費用は変わりません。しかし家族がいるという事で奥深い山中での生活にためらいも生じることでしょう。少し山間に入ったポツンと一軒家程度がふさわしいのかもしれません。

そして水道や電気、ガスなど家族で暮らす際には必要かを話し合った方が良いと思います。
お風呂に毎日入りたいのであれば薪をくべるお風呂だとかなり手間がかかりますのでガスが必要になってきます。この様に夫婦によって掛かる費用はまちまちですが、DIY前提で古民家を購入するなど、安上がりにすませたとしても100万円程度は準備しておいた方が良いと思います。
なぜならば自給自足生活を挫折する場合、殆どが最初の1年だからです。1年目からハードルを高く安く済ませようとすると、1人なら我慢できても夫婦間だともめごとに繋がる可能性があるからです。

光熱費

光熱費に関しては2人暮らしでの方がお得に感じるでしょう。太陽光発電を併用すれば夫婦で生活した場合でも、電力会社の基本料金で、大きくは事足ります。

ただ、ここで問題となってくるのがどの様な生活スタイルを送っているかです。携帯電話は1人1台であれば、2人分の電力は必要ですし、パソコンやテレビなど2人で生活するにあたって必要なものは何なのかを確認すべきです。

1人1台必要なものも数によって掛かる電力も違ってくるので、夫婦のライフスタイルを合わせておくべきです。そして必ず2倍近くになるのが水道代です。水道を活用している場合は、飲み水やお風呂、洗濯など2人分で必ず増えるので注意が必要です

自動車保険・自動車税

自動車保険や自動車税も1人での生活から大きく変わってきます。1人1台で車を所有するのであれば完全に倍の金額になります。しかし1台であっても、自動車保険には変化があります。任意保険の場合、運転する人が自分以外にいる場合にはその分、金額が上がります。

今回の場合は夫婦という事なのでそこまで大きな増額は無いのですが、それでも保険料は上がると考えておいた方がよいでしょう。大きく見積もって5万5千円程度の費用が必要になりますが、ここも保険内容で減額が可能です。

自動車税は1台であれば、増額はあり得ませんが夫婦で運転する場合に軽トラなどでは狭く感じるかもしれません。軽自動車であれば1万円程度の費用で事足りるのですが、普通車以上であれば税金も上がります。

趣味代

趣味に関わる費用も計算しておくべきですが、夫婦で共通の趣味があれば尚良いでしょう。費用も2人分の方が安上がりになりますし、共通の会話もできるので円満な家庭を築けることでしょう。

さらに趣味を活かして副収入という事も考えられます。例えば木工細工など自然の中でできる趣味をおすすめします。とはいえ、やはりたまに息抜きしたいと思いますので夫婦で1万円程度など趣味の費用もあらかじめ計上しておくことをおススメします。

日本で100%の自給自足生活は極めて困難

田舎暮らしで自給自足生活が楽しい!自給自足で得られる事や気になる生活費もご紹介
(画像=『移住したい』より引用)

自給自足生活についていくつかまとめておりますが、実際のところ現在の日本において完全なる自給自足生活は極めて困難です。ここでは自給自足においての注意点をまとめております。

自給自足生活でも現金は必要

自給自足生活を送っていたとしても最低限の現金は必要となってきます。持ち家や土地を所有している場合は固定資産税が掛かりますし、病気になれば治療費もかかってきます。

家のメンテナンスや農機具にもお金がかかりますし、自動車を所有していれば維持費もかかってきます。

自給自足生活を送っていたとしても、何かとお金がかかってくるのです。現代社会において物々交換という事は難しいので、どうしても現金での取引になります。
仙人の様な自給自足生活を送っている人の多くは兄弟や親戚の援助があってこそ成り立っています。自給自足生活を突き詰めても現代社会との関わりは完全には切れることは無いでしょう。

最初から農業一本で食べていくのは難しい

農業を行って自給自足生活をできると考える人も多いことでしょう。しかし、実際には最初から農業だけで食べていくのは難しいです。
農業において最も重要なのは「土地」です。その場所の土によって作物の収穫高が大きく違ってきます。まず1年目から豊作ということはないでしょう。

そして農業経験のない人間がいきなり農業を始めたとしても、知識が無いので自分が食べていくだけの野菜や米を収穫できるはずがありません。その為、自給自足生活1年目だとしたら現金が多く必要になります。

そもそも農業を行うにあたって種や苗、肥料に農機具は必要不可欠ですので初期投資が必ず必要になります。この様に農業を始めたからといって食べる物に事欠かないというのは浅はかな考えと言わざるを得ません。

仕事もしつつ農業もこなす「半自給自足」が現実的

自給自足生活を行う上で、最初は仕事をしながら農業を行う「半自給自足」生活をおすすめします。半自給自足は仕事をしながら休日や朝方に野菜の手入れをするというもので、まずは農業に慣れていくことが重要でしょう。

以前は会社務めが必須だったため、通勤に時間がかかることから農業との兼ね合いは難しいとされてきました。しかし現在ではテレワークでの仕事も増え、インターネット回線が引いてあればどこでも仕事ができるという時代になりました。

そのおかげで農業から仕事、仕事から農業への転換が比較的自由に出来るので「半自給自足」 の生活も成り立つという訳です。