今から30年ほど前。世界で初めて“しょうがの専門料理店”を新百合ヶ丘にオープンし、“しょうがの女神”として多くのお客様に愛される森島土紀子さん(69)。さわやかでスパイシーなしょうがの魅力そのままに、美しく笑顔あふれる生き方のヒントを伺いました。
子どものころからガリが大好きだった
――森島さんは、いつしょうがと恋に落ちたのでしょう?しょうがとの出会いを教えてください。
森島土紀子さん
森島土紀子さん(以下、森島)「私は子どものころからガリが大好きで、お寿司屋さんに行くとガリばっかり食べていたんですよ。今でも、私の前には小皿に盛った専用ガリが出てくるほど(笑)。特に家庭でしょうが料理が多かったわけではないけれど、子ども心に「しょうがっておいしいな」と思っていたんでしょうね」
40歳になって初めて仕事を始めた
――それが“初恋”ですね。では、本格的な恋は?
森島さんが作った可愛らしいバッグ。古い服や布地を使っています。
森島「本格的な恋は、お店を始めたときかな。私、専業主婦だった時代が長くて、40歳になって初めて仕事を始めたんです。いちばん下の娘が中学校に入ると同時に、『もういいかな、仕事したいな』と思って踏み切りました。
“仕事着屋しょうが”っていうお店を始めたんですが、そのときは料理屋さんではなかったんです。女性のためのワークウェアのお店で、今で言うSDGsかしら、みなさんからいただいた古い服や布地を使ってエプロンや作業着を作っていました。それと手作りのアクセサリーとか。今付けているピアスも、しょうがの皮で作ったんですよ。私は昔から“もったいない精神”がすごくて、捨てるものがないんです。断捨離しなくちゃいけないんだけど、いろんな糸やら布やら大好きで、捨てられなくて(笑)」
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