5.岡寺(龍蓋寺)
663年創建で、西国三十三所 第七番札所でもあるお寺。一般的に岡寺の名で知られるこちらのお寺の正式名称は龍蓋寺(りゅうがいじ)。
創建者の義淵(ぎえん)僧正が、寺の近くに天災をもたらしていた龍を法力によって池に封じ込め大きな石で蓋をした、という伝説からこの名が付けられています。
また、こちらの本尊・如意輪観音像は日本最大かつ最古の塑像(土でできた仏像)。インド、中国、日本3国の土を使って弘法大師が造ったと言われています。その大きさは座高約4.85m。土で造られているためか、その大きさにも関わらず威圧感よりも柔和な印象を受けます。
境内は撮影禁止のため、残念ながらそのお姿をお見せすることはできません。ぜひご自身の目でご覧になってください。
6.橘寺
この場所で誕生した歴史上の有名人が、あの聖徳太子。当時は橘の宮という欽明天皇の別宮でした。その場所に、聖徳太子自ら建立したのが橘寺です。本堂に祀られている御本尊も聖徳太子像。
境内には、太子が作ったと伝えられている阿字池も現存しています。
他にも、飛鳥時代に作られた不思議な石像、二面石があります。
右が善、左が悪の顔を表現しており、人間の心が持つ善悪を象徴していると言われています。
7.石舞台古墳
日本最大級の方墳。元々あった盛り土が無くなり、巨石が剥き出しの姿になっている非常に珍しい古墳です。被葬者はいまだ明確に分かっていませんが、蘇我入鹿の祖父である蘇我馬子とする説が有力です。
30数個の石の総重量は約2,300トン、天井石は約77トンもあり当時の優れた土木技術が伺えます。石室内部にも入ることができますので、下からその巨石の大きさと共に、誰がこの場所に眠っていたのか、古代の謎も感じてみてください。
8.高松塚古墳
7世紀末から8世紀初めにかけて造られた古墳で、発掘調査を元に当時の姿が復元されています。この古墳に描かれた極彩色の壁画は非常に有名で、西壁に描かれていた女子群像を日本史の教科書で目にした方も多いのではないでしょうか。
近年、壁画にカビが見つかったため石室ごと取り出し修復が行われています。その修理の様子は定期的に期間限定で公開もされています。また、古墳横にある高松塚壁画館では、石室の模写などを見ることができます。