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年金の平均受給額
年金にはさまざまな種類がありますが、多くの方が受給を期待できるのは国民年金と厚生年金でしょう。いわゆる公的年金と呼ばれるものです。
ここからは、国民年金と厚生年金の平均受給額について解説します。
国民年金
国民年金の加入対象は、日本に居住する20歳以上60歳未満のすべての人です。保険料を納付した期間と保険料の納付を免除された期間を合わせた、受給資格期間が10年以上であることが受給の条件です。
国民年金の受給額は、保険料を納付した期間によって決定されます。また、保険料や支給額は、厚生労働省が前年の経済状況などを踏まえた改定を行うため、毎年一律ではありません。令和7年度における国民年金の満額は、月額で6万9308円です。令和6年度は6万8000円だったため、1308円引き上げられたことになります。
厚生年金
厚生年金は公務員のほか、企業などに所属する会社員などが加入できる年金制度です。そのため、自営業者などは原則加入できず、厚生年金を受け取れないでしょう。厚生年金は国民年金の受給資格があり、厚生年金に加入していた期間があることが受給の条件です。
厚生年金の受給額は、納めた保険料によって決定されます。厚生年金の保険料は年収によって異なりますが、年収が高いほど納める保険料も多くなります。そのため、厚生年金に加入している間の年収が高いほど、受給できる年金額も多くなるのです。
厚生労働省年金局「厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、令和5年度における厚生年金の平均受給額は月額14万7360円とされています。なお、この受給額には国民年金も含まれています。