9.村内に点在する様々な石造物
6でご紹介した橘寺の二面石のように、明日香村には正式な用途や製作年代がはっきりしていない謎の石造物が複数存在しています。
田畑に囲まれていたり、細い道の途中にぽつんと置かれていたりと、少し分かりにくい場所にあるものもありますが、案内表示を頼りに不思議な石探しをしてみるのも面白いですよ。
1.酒船石遺跡
平な石の上部には、丸や楕円のくぼみ、そしてそれを繋ぐ溝が彫られています。酒を作る道具と考えられたため、この名が付けられていますがその用途は詳細には分かっていません。
2.亀形石造物
酒船石遺跡がある小山の麓にある石。発見は1999年と最近になってから。甲羅部分に貯まった水が尾っぽから流れて出る仕組みになっています。占いの施設や身を清めるための場所だったなどと様々な説があります。
3.亀石
まるで微笑んでいるようにも見える表情が愛くるしい亀石。昔この地で栄えた川原寺の寺領を示した標石説などが言われています。また、現在南西を向いているこの亀が西の当麻町を向いた時、奈良盆地は洪水に襲われ湖に沈んでしまうという伝説もあります。
4.鬼の雪隠(せっちん)・俎(まないた)
元は古墳の石室で、俎が底石、雪隠が蓋石の部分でした。俎は小高い山の上に。その下に雪隠と現在は少し離れた場所にあります。
この一帯には昔鬼が住み、迷い込んだ通行人を俎の上で調理し、雪隠(トイレ)で用を足したという伝説もあります。
5.猿石
吉備姫王墓内にある猿石。中は立ち入り禁止のため、柵の間から覗くように見る必要があります。江戸時代に欽明天皇陵の南の田んぼの中から発見されました。全部で5体発見され、うち4体がここに、残りの1体が高取城跡に運ばれたと言われています。
明日香村をまわるならレンタルサイクルがオススメ!
田畑の間や、細い道の途中にある史跡が多いため、明日香村は車よりも自転車の方がまわりやすいかと思います。今回ご紹介したスポットは、1日あれば自転車で充分まわることができます。
明日香レンタサイクルさんは、近鉄橿原神宮前駅や飛鳥駅の駅前をはじめ、村内にもいくつか営業所があり、追加料金200円を払えば借りた場所ではない営業所での返却も可能です。
ただし、村内にはサイクリングロードなどはほぼ整備されておらず、車や人も行きかう細い道もありますので、走行にはご注意ください。
提供・トリップノート
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