「直感を頼りに生きてきたけれど、ほら、こんなに幸せよ?」

その後70年もの間、モデルの世界で活躍を続けてきたカルメンさん。仕事を辞めようと思ったことは一度も無いという。

85歳・世界最高齢モデルが語る「愛と感謝」に満ちた70年の仕事人生【カルメン・デロリフィチェさんインタビュー】
(画像=『Woman type』より引用)

「多くの人が驚いた顔で『どうやって続けているのですか?』、『とてもエネルギーがあるんですね』と言ってくれます。そして、『仕事を続けるための秘訣は?』と尋ねてきます。でも、私にとって仕事をするということは、呼吸をすることと一緒。運良く好きな仕事ができているんだもの、すごく幸せなことです。私をこの業界に引き上げてくれた全ての人に感謝しています。もしもモデルにならなかったとしたら、ベビーシッターになっていたかも。コックや、インテリアデザイナーなんかもいいですね。私はいろいろ特技があるので、好きなことを活かして仕事にするでしょうね」

そう笑顔で語る。一方で、「自分が情熱を感じられない仕事はしない」とカルメンさんは断言する。

「自分自身の幸せを大切にせず、妥協して生きている人たちは、まるでロボットのよう。そんなのとても我慢できない。私だったら、自分が情熱を注げるものを見付けてそれに向かっていくでしょうね。今まで、そういう直感を頼りに生きてきたけれど、ほら、今こんなに幸せよ?」

相手の期待に応えること。そこにほんの少し“自分らしさ”を加えて返すこと

「いい気持ちでいれば、いい仕事ができる」。これが、カルメンさんが仕事に取り組む上でのモットーだ。やりたいと思える仕事があるならば、無理そうに思えても、臆せず掴みに行く。

85歳・世界最高齢モデルが語る「愛と感謝」に満ちた70年の仕事人生【カルメン・デロリフィチェさんインタビュー】
(画像=『Woman type』より引用)

「『その仕事を私にやらせてください』、『見習いから始めます。仕事ぶりを見てください』と言ってみるものです。自分で自分にストッパーをかけず、謙虚に、そして情熱を持って進んでいくんです」

年齢は関係ない。情熱を感じる仕事に向き合い続ける。

自然体で輝き続けるカルメンさんの姿を見ていると、世の中の常識に縛られず、伸び伸びと生きることの素晴らしさを実感することができる。

また、長きにわたって周囲から求められ続けるモデルでいるために、カルメンさんが工夫してきたことは実にシンプル。「相手の求めているものに応えつつ、そこに自分らしさを必ずプラスして返すこと」だ。

「着ている服を良く見せること、カメラマンや編集者が求めているものを表現することがモデルの仕事。でも、私にはそこに“自分らしさ”をほんの少しプラスする責任があるんです。言葉で表すのは難しいけれど、私にしかできない仕事がある。それでずっと仕事をもらえているのだから、私のやってきたことはきっと正しいはず。この業界で70年も仕事をさせてもらっている人は他にいませんから、論より証拠ですよね」

上機嫌で仕事をすること。良い成果は、良い気分から生まれる

また、カルメンさんが今なお前進を続けることができるのは、人生をマンネリ化させないための仕掛けを自らつくり出しているからだ。

85歳・世界最高齢モデルが語る「愛と感謝」に満ちた70年の仕事人生【カルメン・デロリフィチェさんインタビュー】
(画像=『Woman type』より引用)

「人は今いるところに満足すると、その瞬間に人生を退屈に感じてしまう。そうなることがないように、意図的に新しいことにチャレンジするようにしています」

常に人生を存分に楽しんでいるからだろうか、彼女はいつだって上機嫌だ。

「良い気分でいれば、良い仕事ができます。そしてそれは、あなたの報酬や評価へとつながるでしょう。良い気分でいるにはどうすればいいか。それは簡単です。いつも微笑んでいたらいいと思います。外を歩くとき、町行く人々に笑顔を向けてみてください。周囲の人に感謝してください。そうするとどうなるか、まずは手始めにやってみるといいですよ」

人には、「幸せでい続ける権利がある」とカルメンさんは強く語る。そのためには、自分の心に素直に生きることが欠かせない。そして、「人は幸せでいるために、働く」。そんなシンプルな答えが、カルメンさんの生き方から伝わってきた。


提供・働く女のワーク&ライフマガジン『Woman type』(長く仕事を続けたい女性に役立つ、キャリア・働き方・生き方の知恵を発信中)

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