筆者はCA時代、多くのお客様と機内でご一緒してきました。機内での些細な行動が、品性が感じられる振る舞いにも、品性を疑われるような振る舞いにもなりえます。そこで、筆者が「素敵なお客様だな」と感じた機内での振る舞いを3つご紹介いたします。

言葉遣いや態度が丁寧

お客様とCAの関係性は、サービスを受ける側と、提供する側という側面があります。そのような中で、小さなサービスに対しても「ありがとう」と言ってくださったり、年間に100回以上ご搭乗され、顔見知りのCAも多くいらっしゃるのに、いつも敬語で話してくださったりする方は、強く印象に残るお客様でした。

またCAと会話をするときに、目を見て話してくださる方も、感じが良く、「誰に対しても丁寧で信頼される方なのだろうな」と好感を持った記憶があります。

設備の使い方が丁寧

長時間のフライトは特に、お客様は座席で思い思いにリラックスして過ごされます。フライトが終わるころには、座席周りが散らかってしまうこともあります。

しかしある時、降りられるときに、座席周りのゴミやヘッドホンをひとまとめにし、ブランケットをさっと畳んでくださったお客様がいらっしゃいました。CAとして、「どうぞそのままでお降りください」と恐縮してしまうとともに、なんて素敵な方だろうと感動し、見習いたい気持ちにもなったものです。

また、CAは保安業務も兼ねて、ラバトリーチェックと呼ばれる、化粧室の清掃および点検業務を行います。化粧室を出るときには、手洗い場周りなどを少し整えて出ることで、品性が感じられ、次に利用する方も気持ちよく利用することができるのではないでしょうか。