人材会社やブラック企業を見極めるポイントとは?
では、具体的にはどんな人材会社を選ぶといいのでしょうか?また、絶対に避けたいブラック企業を見極める方法、万が一入社してしまったときの対処法についても教えてもらいました。
―――しっかり伴走してくれる人材会社を見極めるポイントはありますか?
高橋:何かにつけて期限を設定してくる人材会社は、転職者想いとはいえないと考えています。例えば「内定が出たら、1週間以内に返事をしてください」と言ってくるケースです。先方(就業希望する会社)だって理由があれば待ってくれますから。「決めかねている要素があるので、もう1回面談をお願いします」というリクエストだってしていいんですよ。(続)
あと、年収を下げてくる人材会社もやめたほうがいいです。「第2新卒で年収400万円はもらえないよ」など、人材会社でありがちな発言ですが、僕らエージェントは給料を決める立場にないですから。(続)
ほかには、推薦者の詳細を話せないという人材会社も危険です。例えば「この会社は評判がよくて、同じ業界の人がたくさんエントリーしてますよ」とプレゼンされたことに対して、「同じ業界というのは、どんな人たちですか?」とこちらが質問するとぼやかしたり。(続)
これらのどれかひとつでも当てはまる人材会社は、利用しない方向で考えた方がいいですね。
―――では、転職先がブラック企業かどうか見極めるポイントを教えてください。
高橋:「未経験OK」の会社は基本的に避けるべきです。例えば、志望する職種と全く同じ職種の経験はないにしても「こういう業務の経験はあったほうがいい」など、何かしら条件はあるはずですよね。それがなくて「誰でもいい」ってなると、社員が片っ端から辞めている可能性もあると考えていいと思います。
―――うっかりブラック企業に入社してしまった場合、すぐ辞めたほうがいいですか?
高橋:もちろんです。残業が多いのに残業代を払わないなど、法的にまずい会社を「ブラック企業」と定義づけた上で、そういう会社はやはり「未経験OK」のところが少なくありません。(続)
未経験で採用された側は、「未経験でもやらせてもらえてる」という責任感から働き続けている場合もあれば、例えば「未経験広報なんだから朝から晩まで残業代なしで働き続けて当然だろ」と言われている例もある。だけどそうやって働き続けてしまうと、そういう会社を生きながらえさせてしまうことになります。(続)
経営者が「これでいいんだ」と思って、ブラック企業がのさばらないためにも、勇気を持って「せーの」で辞めるのが正解だと思いますよ。
―――また短期で転職することになりますが、職歴上問題ないのでしょうか?
高橋:はい、しっかり説明できれば問題ありません。まずブラック企業を選んでしまったことの原因を分析しましょう。そして、その反省から再発を防ぐ行動ゆえの会社選びをしていることを説明できれば大丈夫です。フィーリングでなく、やりたいことや自分に合う環境をしっかり吟味することが肝要です。たとえブラック企業であったとしても、退職理由を会社のせいにして自分を正当化すると損をします。
―――ありがとうございました。
焦って結論を出す必要はゼロ!時間をかけて納得いく転職先を見つけよう
転職に失敗しないためには、企業やエージェントを見極める目を養うことも大切だということがよくわかりました。転職エージェントは何社でも利用することができるので、少しでも違和感を覚えたらほかのエージェントに相談したり、複数社同時に利用したりするのも一手。焦らず、慌てず、納得いくまで時間をかけることで、理想の働き方を手に入れてくださいね。
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