転職のとき、まず頭を悩ますのが履歴書・職務経歴書の書き方ではないでしょうか。とりわけ第2新卒の転職では、浅い経験をどう魅力的にプレゼンできるかが悩みのタネという人も多いのでは?そこで、株式会社学情が運営し、20代若手人材の転職をサポートする「Re就活エージェント」に、第2新卒の人が気を付けるべき、履歴書・職務経歴書のポイントをレクチャーしてもらいました。

今さら聞けない!履歴書作成の基本

―――第2新卒の人が転職活動を始めるにあたって、履歴書の作成で気を付けるべきことは何でしょうか?

Re就活エージェント(以下、Re就活):まず記入する用紙について、新卒時には各学校指定の履歴書が用意されていることが多いですが、第2新卒になると履歴書や職務経歴書を自分で用意することから始めることが多くなります。(続)

市販のものはそれぞれ少しずつフォーマットが異なりますが、JIS規格など公式の規格に則っているものならどれを選んでも問題ありません。ただし、中には希望曜日や時間などの項目があるアルバイト用の履歴書などもあるので、選ぶ際には気を付けましょう。

―――インターネットでダウンロードしたものを使ってもいいですか?

Re就活:はい。ダウンロード用に用意されているものでも、公式の規格に則っているものなら問題ありません。

―――書き方についてはどんな点に気をつければいいですか?

Re就活:まずは“履歴書のあり方”をしっかり理解していただきたいです。履歴書とは、「個人の基本情報を企業に正しく理解してもらうためのもの」です。保有している資格や卒業した学校などはもちろん、志望動機や価値観、応募先のことをどれだけ理解しているかなどを相手に示すためのものです。

早期に退職したというマイナスイメージをカバーするにはどうすればいい? ―――第2新卒での応募では、前職を早い段階で辞めたというマイナスイメージを払拭したい気持ちもあると思いますが、その点はどうでしょう?

Re就活:それに関しては、履歴書でカバーする必要はまったくありません。むしろ、退職の事実を消すほうが大きな問題です。いつ、どこに入社して、いつ退職したという情報は、正しく記してください。

―――退職理由もすべて記すのでしょうか?

Re就活:基本的には「一身上の都合により退職」の文言に統一して大丈夫です。ただし、退職理由が家庭の事情などやむを得ないものだった場合、理由をきちんと記すことで、「それなら仕方なかったね」と思ってもらえるケースもあります。

―――前職を本人都合で辞めているけれど、今回はそうではないという気概を見せるためにできることはありますか?

Re就活:自己PR欄や志望動機欄に、志望先をどれだけ理解しているか、どれだけ熱意があるかを盛り込むことは可能です。ただし、先ほど申し上げた通り、履歴書・職務経歴書は基本的には「正しい情報を知ってもらうためのもの」なので、志望先への想いは面接時に伝えるので十分です。

ほかにも知っておきたい!履歴書作成のポイント

―――基本的な情報を落とし込むにあたって注意すべきポイントはありますか?

Re就活:細かいことですが、「西暦か和暦かで統一する」「住所は都道府県名から記入する」「学歴は中学卒業か高校入学あたりから記入する」「(株)などの略字は使わず『株式会社』と記す」「大学は学部学科まで記す」など、一つひとつ丁寧に記すことが大切です。(続)

基本的なことがきちんとできているかどうかで、その人の印象は大きく変わってくるものです。また、資格の名称に関しても、たとえば「英検」ではなく「実用英語技能検定」と必ず正式名称を記すようにします。

―――何も書くことがない項目は空欄にしても構いませんか?

Re就活:空欄や「特になし」は望ましくありません。よくあるのが、本人希望欄が空白というパターンです。特に希望がない場合は「貴社規定に従います」と書くのが望ましいでしょう。また、就業しながら転職活動をしている場合は入社希望日、退職日が決まっているなら「●月●日以降の入社希望」などと記すのもいいでしょう。募集職種が複数ある場合は、希望の職種や希望勤務地などもきちんと記しましょう。

初めて書く人も多い「職務経歴書」はどうやって書く?

履歴書に基本的なフォーマットがある一方で、決まった書式のない「職務経歴書」。どのように書いたらいいか分からない人も多いでしょう。職務経歴書は、これまで携わった仕事とそれに伴うスキルや成果を記す書類です。具体的にどのような項目を盛り込めばいいか教えてもらいました。

【第2新卒の価値】第2新卒にとって最強の履歴書・職務経歴書の書き方をレクチャー!
(画像=『UpU』より引用)

職務概要

これまでの職務経歴と仕事内容をわかりやすく、簡潔に伝えるための大事な“入り口”です。だらだらと長くならないよう、自分の仕事を簡潔に表すようにしましょう。

例:(事務職の場合)大学卒業後、株式会社○○○○社に入社。○○部へ配属され、一般事務職として電話応対や来客対応、その他業務に必要な資料作成等、社内が円滑に事業を行えるよう、サポートを中心とした業務へ従事してまいりました。

職務経歴

第2新卒の場合、経歴は多くないと思いますが、複数ある場合は時系列に書き出します。「いつ」「どこで」「どんなことをしたか」箇条書きで構いませんので簡潔に記しましょう。

例:20xx年4月  株式会社○○ 入社
  20xx年11月  株式会社○○ 退職
  事業内容:医療・介護福祉関連商品の専門商社
  資本金:○○億円 売上高:○○億円 従業員数:○○名

業務内容

職務経歴ごとに、具体的な業務内容を記します。ここでは単なる業務の羅列だけではなく、実績や目標を達成するために、どのような工夫や心がけをしたかも含め文章で記しましょう。

例: 一般事務として、電話対応や売上データ入力、請求書発行などを担当しました。「業務優先度管理表」を作成し、完成後の書類は必ず2度チェックして迅速かつ正確に仕事をこなせるよう努めました。また、社内コミュニケーションを積極的にとり円滑に業務を遂行できるよう心がけました。

保有資格・PCスキル

履歴書に記している場合も、特に応募企業で生かせる資格やスキルは具体的に書き出しましょう。

例:普通自動車免許(19xx年)
  Excel(IF関数、ピボットテーブル)、Word(文書作成)、PowerPoint(会議用資料作成)

自己PR

自己PRでは、企業や募集内容のニーズを踏まえて作成しましょう。例えば、これまでと違う職種への転職を希望する場合も、これまでの経験を武器にできることをアピールしてもいいでしょう。

例:今回応募させていただいた○○職は経験がございません。しかし○○で培った、○○は異職種でも通用するスキルだと思っています。○○職でよりスキルを磨くとともに、貴社の売上に貢献したいと思います。

―――他にはどのようなことに気をつけたらいいでしょうか。

Re就活:職務経歴書に関しては、「周りと比べて自分が優れていることをPRできるものでなければならない」と思い込んでいる人が多いですが、まったくそんなことはありません。職務経歴書を作成する上で大切なのは、「どういった目的でどんな仕事をしてきたか」ということを明瞭化することです。(続)

特筆すべきスキルがあるかどうかではなく、目的をもってきちんと仕事に取り組んできたことがわかれば十分です。社外秘のことはもちろん書きませんが、たとえば営業だと新規アプローチ中心だったか、既存のお客様中心だったか、どのくらいの予算に対してどのくらいの結果を出せたかなど、具体的な数字を落とし込めば、先方にとってもわかりやすいものに仕上がるでしょう。(続)

仕事に対する取り組みに関して新卒だと理想やビジョンでしか語れませんが、第2新卒だと「経験」をもとに伝えられます。丁寧に書き出して、採用担当者が「入社後に活躍してくれそうだな」と思ってくれたらいいですね。

妥協しない履歴書・職務経歴書作りが転職成功への第一歩

履歴書・職務経歴書のあり方をしっかりと理解し、一つひとつ丁寧に記していくことを押さえた上で、第2新卒ならではの目線で伝えることができたらよさそうですね。希望する企業に自分のことを正しく理解してもらうためにも、誇張し過ぎず、かといって言葉足らずにならないよう、ゆっくりと時間をかけて納得のいく書類に仕上げてくださいね。

【取材協力】
Re就活エージェント
株式会社学情が提供する、20代の第2新卒・若手社会人向けに特化した人材紹介サービス。第2新卒・既卒がハンデにならない採用情報を多彩に掲載した20代専門転職サイト「Re就活」も運営。

提供・UpU

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