異業種の人脈を広く・深く作る

(写真=PIXTA)

定年後も働き続けるには、人脈も大切にしておきたいですね。具体的には、「自分と異業種の人で、頻繁に連絡を取り合える仲の人」の関係を広く・深く作っておきましょう。同じ会社、同じ業界の人よりは異業種の人がいいです。同じ業界だと、どうしても同じ発想や考え方になってしまいます。

人脈作りと聞いて「名刺交換」を思い浮かべた人もいるかもしれません。実は、私も行政書士事務所を開業した当初に人脈作りの一貫として「とにかく会う人ごとに名刺を配る」ことを実践しました。これは、ある行政書士が書いた開業本にあった文言、「とにかく200枚、名刺を配ろう」を受けたものだったのですが、ただ名刺を交換しただけの相手は、決して「人脈」と言えませんでした。それは、よくて「ただの知り合い」。後で電話することも会うこともなければ、知り合いとも言えないものだったのです。

そこで、名刺交換ではない人脈作りとして、今のうちに学生時代の知り合いなど、できるだけ自分と異なる業界に身を置く人と密に連絡を取り合っておきましょう。アラフォーのうちなら、同窓会や結婚式など、かつての仲間が一緒になる機会も多いはずです。違う業界の人と話す機会を多く持つことで、違うものの見方や発想を発見できます。それがきっかけで、今まで思いもしなかった定年後の新しい働き方のヒントになる場合もあるのです。

定年直前に慌てないように今から準備しよう

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老後も仕事を続けたい人は、できるだけ早い時期に、自分の定年後のビジョンを描きましょう。ビジョンに向かって進むうちに、必要な資格や努力の道筋が見えてきます。また、億劫がらずに新しい場所や世界にも足を踏み入れてみましょう。自分が持つ常識とは違う人と触れ合う機会が増えれば、知見も増えます。そのような積み重ねが仕事人としての魅力に繋がり、年齢に関係なく多くの職場から求められる人材になるのです。

文・井上通夫(行政書士・行政書士井上法務事務所代表)

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