定年退職まで何にいくら支出するか、把握しよう

これで定年までにどのくらいの収入があるかを把握できたら、次に定年退職までにだいたいいくら支出があるかを考えましょう。

まずは大きな買い物を想像します。

20~30代前半なら、家の購入でしょう。

これから結婚して子どもを育てるとなると、教育資金も必要となります。

50代になると、定年までに使うお金は少ないかもしれません。

あとは日常の生活費です。

現状の生活費を基準に、今後の生活の変化などを考えて、計算していきます。

遊興費や交際費も忘れてはいけません。

起こりうる自分のライフイベントを考え、表にして、そのイベントごとに使うであろう金額を書き込んでいくとわかりやすくなります。

年収は税込みですが、支出に関しては税や社会保険料を差し引いた手取所得で考えていくことが大切です。

使えるお金は手取額であることを念頭に入れて、生活を予測することです。

人生の流れを見直し、定年までの支出の目安もつきました。

収入から支出を引けば、定年後の資金となります。

現状考えられる“仮”のお金ですが、ある程度つかむことは大切ですね。

もちろん、収入も支出も、変化があるでしょうから、そうなったら計算し直せばいいのです。

いつの時点でも、だいたいの自分の収支と定年後の資産について把握しておくことが大切なのです。

(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)

井戸美枝(いど・みえ)
CFPR、社会保険労務士など。社会保障審議会企業年金部会委員。経済エッセイストとして活動。『100歳までお金に苦労しない 定年夫婦になる!』(集英社)、『大図解 届け出だけでもらえるお金』(プレジデント社)、自身の介護体験を元に執筆した『身近な人が元気なうちに話しておきたい お金のこと 介護のこと』(東洋経済新報社)など著書多数

中野晴啓(なかの・はるひろ)
セゾン投信株式会社代表取締役社長。東京都生まれ。1987年、現在の株式会社クレディセゾン入社。セゾングループでの投資顧問事業の立ち上げ、クレディセゾン インベストメント事業部長を経て、2006年にセゾン投信設立、2007年4月より現職。近著に『お金のウソ』(ダイヤモンド社)、『はじめての人が投資信託で成功するたった1つの方法』(アスコム)など多数

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