もちろん奈緒×松田のコンビもよかった! 事件と向き合いながらも、大切な人を亡くした哀しみと憤りに孤独を深めていく松田の“影”。一方で人種国籍に関係なく、目の前の人をただただ救おうとする奈緒の“光”が見事にお互いを引き立て合っていました。ぜひ続編をお願いしたい!

◆日本一の最低男※私の家族はニセモノだった

そしてこの冬「最後まで観てよかった」と真に思わせてくれた作品は、香取慎吾主演の『日本一の最低男※私の家族はニセモノだった』(フジテレビ系)です。実は3話くらいで脱落しかけたのですが、4話で引き込まれ……ところどころ停滞するも最後の選挙編、そして全体の構成に唸らされました。

画像:フジテレビ『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』公式サイトより
画像:フジテレビ『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』公式サイトより
冒頭から“そんなに最低ではない”主人公・一平(香取)が、なぜ“日本一の最低男”なのかも、見事に回収しています。社会や政治の問題を、家族や自分の身近な人たちの問題として描写したところも結果的には見応えがありました。

同じように生徒の問題を“The Personal is political(個人的なことは政治的なこと)”として取り上げた日曜劇場『御上先生』(TBS系)もかなりの良作でしたが、個人的には本作の方が好み。最後の「子どもたちや家族に、“一番好きな自分でいられる社会”を届けたい」というメッセージが強く心に響きました。

一平の後輩・今永都(冨永愛)が4話のラスト「ならなきゃね、本当に。カッコイイ大人」の台詞は全話に通じており、自分自身も身の引き締まる思いが。ほかにも随所に名セリフ・名シーンが散りばめられています。安田顕がずっと鳴りを潜めていたので、無駄遣いを疑いましたが、最後しっかり活躍したのもイイ! タイトルと内容の不一致感などで離脱してしまった人たちにも、ぜひ観てほしい作品です。

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この冬は前述した『御上先生』をはじめ、『クジャクのダンス、誰が見た?』や『法廷のドラゴン』『プライベートバンカー』など数多くの良作が揃っており、これらを外して5作品に絞るのは心苦しいものがありました。最後まで多くの作品に楽しませてもらった2025年の冬クール。皆さんのお気に入りの作品はなんでしたか?