食品製造および商品開発を行うグローフーズは、ひとり親家庭の経済的な支援を目的とした「商品モニター募集企画」を実施。
ひとり親家庭に食品の商品モニターを依頼し、謝金を支払う取り組みで、グローフーズホームページ・SNSでモニターを募集している。
ひとり親家庭の経済的な支援を目的とした商品モニター
食品会社が新商品を開発する際に、試作段階のサンプル品を消費者に食べてもらい、意見・感想を聞いて商品をブラッシュアップするという「商品モニター調査」を行うことがあるが、今回の企画はひとり親家庭に限定して商品モニターをしてくれる人を募集するもの。ひとり親家庭の経済的な支援を目的とした商品モニターの募集は、日本国内の業界初の試みとなる(※)。
日本のひとり親世帯の相対的貧困率は約44.5%と非常に高く、OECD加盟国の平均(31.1%)を大きく上回っている。特に母子家庭の貧困率は顕著で、約2世帯に1世帯が相対的貧困状態にあるとされているという。この社会課題を解決しようとする取組が今回の「商品モニター募集企画」だ。
「グローフーズ」から届いた食品を食べて、アンケートに回答してくれる人(10家庭)を募集。食品は無料で食べることができ、年間3万円の謝金が支払われる。
「グローフーズ」ホームページ・Facebook・ X・Instagram・応募フォームにて募集している。募集は、3月22日(土)~5月27日(火)の期間で、結果発表は6月15日(日)。
企画実施の背景を紹介
今回の企画が行われることになった背景を紹介しよう。
グローフーズ代表である井ノ元豊氏は複雑な家庭で育ち、父子家庭と母子家庭の両方を経験。父親が仕事で帰りが遅い時や母親が夜の仕事に出掛けた時には、いつも兄弟だけで食事をしていた。給食のない日は一日一食の日もあり、家族が揃って食べた夕飯は特別に美味しく感じられたという。
そんな経験から、人が幸せになる「食」を提供したいと食品業界で働き始めた井ノ元氏。その後、独立し、食品製造会社を起業して現在に至るが、自身の生い立ちから、困っているひとり親家庭を放ってはおけないという思いで「こども食堂」への食品寄付などを行ってきた。