最終回で登場する、タイムリーパーの古田(山本耕史)、そして高橋に怒鳴られて退散するホテルの幽霊(うらじぬの)がドラマ上、まったく意味のないキャラクターにされているのも、これらの話に関連する。タイムリーパー、幽霊は、多くの映画やドラマでメインキャラクターにされる。しかし『ホットスポット』では一切、特別扱いされなかったのだ。
このように『ホットスポット』では、「特別とはなんなのか」が一貫して伝えられていた。バカリズムの脚本は、それをいろんな要素やキャラクターに重ねて表現していたのではないだろうか。
(文=田辺ユウキ)