壁となるのは、やはり「地上波」という公共性だ。

「配信なら見たい人が見ればいいという理屈が成立するし、収益も見込めるから多少骨を折ってでも再放送を実現するメリットはあるかもしれないけど、地上波での再放送はそんなにお金にならないうえに炎上リスクもある。とても労力に見合わない」(鎮目氏)

 結果として、前出・WEBメディア編集者が指摘するように、“OKが取れた部分だけを見ながら当時の出演者がトークをする”という懐かし番組的なものが現実解というわけだ。

 かつて多くの人が楽しんだコンテンツを今一度確認すれば、テレビ史の新たな一歩が生まれるかもしれない。4月以降、フジが放送するバラエティ枠に注目したい。

(取材・文=木村之男)