ダリル・ホール&ジョン・オーツダリル・ホール&ジョン・オーツ Featureflash Photo Agency / Shutterstock.com

長年にわたりポップミュージック界を彩ってきたダリル・ホール&ジョン・オーツ。しかし、彼らが再び同じステージに立つ可能性はゼロに等しいようだ。

ダリル・ホール&ジョン・オーツは「マンイーター」「アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット」「アウト・オブ・タッチ」などのヒット曲を生み出し、60年代後半から音楽シーンで活躍してきた。

しかし、2023年にジョン・オーツが2人の共同出版会社の持ち分を売却しようとしたことが発端となり、ダリル・ホールが「究極のパートナーシップの裏切り」として訴訟を起こした。以降、2人の関係は修復不可能な状態に陥った。

ダリル・ホール「その船は海の底に沈んだ」

英紙『The Times of London』のインタビューで、ダリル・ホールはジョン・オーツとの再共演について聞かれた際、次のように答えた。

「その船は海の底に沈んだ。これまでにもたくさんの驚きや失望、裏切りを経験してきたから、もう慣れているよ」とコメント。さらに、「俺はこれまで、かなり怪しい人物たちと関わってきた。それが問題の始まりだった」と語り、ジョン・オーツへの不信感をにじませた。

一方でジョン・オーツは、自身の持ち分を売却しようとした理由について「そんなに大ごとではなかった」と説明。『Good Morning America』のインタビューでは、「ダリルはいつも独立したがっていた。だから、俺の持ち分を売れば彼は自由になれると思った」と語った。

音楽的な貢献度の違い

ダリル・ホールは、ホール&オーツの成功における自身の貢献度についても言及した。「ジョンがリードボーカルを務めた曲は、彼が書いたもの。その他の約90%は俺が書いた」とし、自身の楽曲制作への関与が圧倒的に多かったことを強調している。

また、ダリル・ホールは近年、ユーリズミックスの元メンバーでプロデューサーのデイブ・スチュワートとタッグを組み、新たな音楽活動を開始。2023年には10年以上ぶりとなる6枚目のソロアルバム『D』をリリースした。ホールはスチュワートとの関係について、「より意味のある、本物のコラボレーションだ。成熟した関係の上に成り立っている」と述べ、ジョン・オーツとの関係とは対照的な姿勢を見せた。